続きです!

 

※相櫻

※BL

 

自己責任でお願いします🙇🏻‍♀️

 

 

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車が停まって降ろされた場所はいつものアパート。

打ちっぱなしのコンクリート壁が嫌な記憶を呼び起こさせる。

 

 

「おっ、さくら〜い!ひさびさ〜!」

 

「おおう

 

 

中にはいつものメンツ3人がわざとらしい笑顔で待っていた。

 

 

「なぁ、櫻井がこのグループ抜けたいとか言うからさ。今日はみんなで送別会でもしよ〜ぜ〜」

 

 

車を停めて戻ってきたそいつが後ろから俺の背中を強く押した。

 

前によろけた俺の服を今度は後ろに引っ張って、ベッドに投げつけられる。

 

 

「いつも女の子たちが楽しんでるベッドの寝心地はどうですか〜?w

 

「っ

 

「あ、撮影してあげよっか?高く売れるかな〜?w

 

「ややめて」

 

 

一人が俺の髪を掴んで無理やりに顔を上げさせる。

 

 

「なんだよwよくみたら可愛い顔してんじゃんw

 

っ」

 

 

必死に顔を逸らして抵抗しようと抗った手を他の1人に掴み取られる。

 

 

「暴れんなよ。4対1で勝てるわけねぇだろ。」

 

 

血が止まりそうなくらい強く両手首を結ばれる。

 

 

「裏切り者には罰を与えないとな〜w

 

 

目の前に立った1人が笑いながら拳を振り上げた。

鈍い音とともに左頬に激痛が走る。

 

 

相葉さん助けて

 

 

以前の俺なら耐えられたかもしれない。

殴られても蹴られても平気だったのかもしれない。

 

でも、相葉雅紀の温もりを知ってしまっている俺はとても耐えられない。

 

 

相葉さん

 

 

何度も心の中で助けを叫んでしまう。

 

 

「自分が悪いんだろ?wなに被害者ぶって泣いてんだよ、ばーか」

 

 

蹴られたお腹は鈍い痛みをジンジンと全身に伝える。

 

 

「なぁ、もっと楽しいことしようぜ櫻井が払えない分の金は櫻井に体で稼いでもらうってのはどう?」

 

「おっ!いいね〜。男の体でどんだけ儲かるかはわかんねぇけど、30年も続ければ300万になんじゃねぇの?w

 

「あ、でも利子がつくから30年後には返済額は600万くらいかも〜w

 

「アハハ、それじゃ一生返しおわんねぇじゃんw

 

 

反吐が出そうな会話。

早く逃げないと、そう思っても固く結ばれた手首の紐はびくともしない。

 

 

「櫻井くん。残念だったねほら脱がせてあげるね?w

 

「ややめ

 

 

服を一気に捲り上げられる。

腹には蹴られたあざか赤々と腫れている。

 

 

「あ〜、この身体じゃ数字伸びないかな〜?w

 

「案外マニアには高く売れそう?w

 

 

「そう。いくらで売ってくれるの?」

 

 

「っ!」

 

「っだ、誰だお前!?」

 

 

いつのまにか部屋にいて、怒りを含んだ笑みを浮かべているのは見間違うはずもなく相葉雅紀だ。

 

 

「その子、いくらで売ってくれるの?」

 

「なっ、なに言ってんだよ

「500万!」

「おい、お前なに言って」

「だって、これで500万稼げたら大儲けじゃね?」

「バカ、櫻井なんかにそんな大金出すやついるわけねぇーだろ!」

 

「500万?そんな安くていいの?」

 

「へ?」

 

「ちょっと持って来すぎちゃったかな?はい、これ。おつりはとっといて。」

 

 

相葉雅紀は手に持っていたアタッシュケースを床を滑らせるように投げた。

 

4人はそのケースに駆け寄って中身を開ける。

 

 

「やべ本物じゃん

「てか、これ絶対500万以上あるよな?」

「他のグループに収入として200万渡しても俺らで1人100万は余裕でもらえるな!」

「早く数えようぜ!」

 

 

そんな4人をよそに俺に駆け寄る相葉雅紀。

 

 

「相葉さんなんで

 

「詳しいことはあと。とにかく早くここから出るよ。」

 

「でも

 

「いいから。」

 

 

相葉雅紀は俺の捲り上がった服を直して、抱えるように抱き上げた。

 

 

「じゃ、これは貰ってくから。いいよね?」

 

「へ?あ、あぁ。あげますあげます。」

 

金を数えるのに夢中な4人はあっさりと俺を解放した。

 

「金輪際、この子には近づかないって誓ってもらっていい?」

 

「あー、えっと

 

「できないならお金返してもらうけど。」

 

「誓います!誓う誓う!もうそいつには関わらないから。」

 

「じゃあ、携帯の連絡先、今すぐ消してもらっていい?」

 

 

相葉雅紀の指示で4人は携帯の連絡先から俺のページを削除した。

 

 

「じゃ、俺たちはこれで。」

 

 

俺は抱き上げられたままその部屋を後にした。