へたり込んだその眼差し 砂を掴む手の甲刺して

落ちたのは雫か刃物か 心の叫び声

 

歩き始めたあの頃 僕らにはきっと何もなかった

痛みも悲しみも知る事無く 真っ直ぐ伸ばされたレール

 

予期しない石ころ見えず 色んな場所で転んでしまった

擦り剝いて初めて意味を知る 困難も用意されていた

 

抱き起こす腕 引き起こす手 差し出された掌

縋りついて泣くだけの子供は 何時しか居なくなった

 

へたり込んでも起き上がる その先の喜びを知っているから

残ったのはただ傷の痛み 前を向いて走りゆく

 

少年少女のあの頃 僕らはきっと多くを知った

言葉も感情も動力もみんな 個性という名のレール

 

理不尽 原因 結果 色んな場所に転がっていた

触れあって初めて悩んだ 答えは用意されていない

 

癇癪を起こし 喚き怒鳴り散らし 声を枯らした日々

縋りついて泣くだけの相手を 欲しがっても居ないのに

 

へたり込んだ眼差しが 映し出すのはただの過去

行く先すら見つからないのは 「誰の所為だよ」

 

落としたのは雫だけか 心刺す言葉を探し出し

牢獄に繋がれたと 嘆きの一生を恨むのか

 

零に戻しても居ないのに 何故その先に夢を描く

僕らは生にしがみ付く 誰の所為でもない