ゆかいなヘンリーくん(9) ゆうかんな女の子ラモーナ 改訂新版
活発で元気なラモーナがいよいよ小学校にあがることになりました。はりきって出かけましたが、入学第一日目から、おかしなさわぎをおこしてしまいました……ゆかいな失敗をくりかえしながら、ラモーナは成長していきます。
キジマくんの母親は一度オレオレ…もとい、“母さん助けて詐欺”に遭って以来
「今度かかって来たら「騙されたフリ」をするんだから」
と楽しみにしていたらしい。
ある日のこと、とうとう待っていた電話がかかってきた。
「キジマ○○さんのお宅ですか?」
きた!
ナンバーディスプレイに登録されていない番号だったというのもあるが、話し方がおかしいのだ
なんだろう(゜д゜;)?
たぶんそれは東北訛りで、大変朴訥とした話し方だったということ。
母はもうそれだけで笑ってしまいそうだったのだが、料理教室で一緒のサトナカさんの話を思い出していた。
サトナカさんの話では
「明らかにおかしいから、逆にちゃかしてやったんだけど、その後無言電話が続いちゃって…
私の想像ではちゃかした腹癒せだと思うの」
母は従順に、騙されている風を装って会話をしようとがんばったらしい。
だが、だんだん相手のイントネーションがうつっている自分に気付き、また笑いがこみ上げて来た
ダメ、笑っちゃだめ(;´Д`)ノ!
耐えられなかった
くくくくくっ
笑いを堪えて声を詰まらせていると、電話の向こうで東北訛りの男が心配そうに呟いた。
「お母さん、泣かないでください」
どうやら泣いていると勘違いさせたらしい
その言葉にいよいよ耐えられなくなって
ぷっ
吹き出してしまったと言うのだ( ̄Д ̄;;
ガチャン
やばい、これから無言電話の嫌がらせが待っているかもしれない
と心配したが、それらしき電話はかかっていないという。
今日も母はキジマくんに言う。
「料理教室のササキさん、オレオレ詐欺に引っ掛かって60万振り込んだらしいわ。
「お金があるから60万くらい良いじゃない。
ウチは振り込むお金も無いわ」
って言っちゃった。
あんたも私に財産があるんじゃないかとか、期待しないでね。」
と。
被害者に対してひどい、ひど過ぎる(°д°;)
「は~またかかってこないかなぁ」
相変わらず楽しみにしているらしい。
“失敗を繰り返しながらも成長するゆうかんな女の子”、キジマ母のお話だ。
Q 失敗を繰り返しながら成長した事って?
A 人生における全て
あんなことやこんなこと…。
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