いつから放置してるんだかもう記憶にない、ブログ開設3日目に仕掛けた罠への自爆ドボン作。読み直すだけでは書けない気がしてきたので、修正しながら1話から順にアップしていきます。
素敵な獲物さん作でなくて、ほんと申し訳ないです。(´・ω・`)
魔人の駄作なんて、興味ないし!という99パーの方はバックプリーズ。
暇つぶしのために読んでやるぜ!という勇者さんのみ読んでくださいね。(;´▽`A``
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
逃げる彼女をつかまえろ!<1><2>
逃げる彼女をつかまえろ!第3話
「あ……俺だけど……今はFUテレビ?仕事はもう終わりだよね?」
ここ1ヶ月間、毎日続いている大先輩敦賀蓮からの電話。
毎日毎日、キョーコの仕事が終わる時間ピッタリにかかってくるそれ。どう考えてもスケジュールを把握されているとしか思えなくて、そのことについて椹主任に文句を言おうとしたのだが、それはキョーコの行動を予測していた蓮の脅しにより阻止されていた。
その件についての追求は諦めたが、納得出来ないことはイロイロある。というより、キョーコ的には納得できることは殆どないと言ったほうが正しいかもしれない。
本人の認識では、まだまだペーペー女優であり、なんといっても未だ正式契約もしてもらえない半人前以下の芸能人である「京子」。しかし、実際にはすでに若手実力派女優としてNO.1の評価を受けており、女優としてもタレントとしても超がつく程の売れっ子状態にあった。
休みなく働くことに違和感を持たないキョーコには自覚できないレベルであったとしても、人様から見ればかなり忙しい日々を過ごしている。
椹主任から、オファーがあった仕事のうちのかなりの数をお断りしていると聞かされた際のキョーコは、坊の様な仕事や芸人に混ざってのひな壇的な仕事(それもメインは芸人で京子は居ても居なくてもいいパセリ以下のモノ)だろうと勝手に思い込んでいた。後にそれがドラマや映画の主役級の仕事であると聞いたときには、どうして折角の貴重なオファーを断ってしまったのだと椹主任に詰寄ってしまったぐらいだ。
現役の高校生であるという立ち場から、ある程度仕事の量……というより労働時間をコントロールしてもらっていることは理解していたが、キョーコの感覚では自分はスケジュールに余裕がありまくる暇なペーペー女優で、そんなにもお断りしている仕事があるとは思っていなかったのだ。
その上で考えた。今の状態はどう考えてもおかしい!と。
大先輩敦賀蓮は学生でもなく、どんなに少なく見繕っても自分の2倍は働いている筈だ。←2倍で済んでることがどれほど凄いかは理解していません。そして実際には2倍以下です。
その先輩が、敏腕マネージャーのスケージュール管理能力をもってしてもオファーの一部しか受けることができないのは、あまりにもその数が多いからで、分刻みで設定されている彼のスケジュールは1年先まで埋まっていると聞く。
なのに、分刻みで動いている筈の大スター様から毎日毎日電話がくる、この異常さ!
キョーコに構っている時間があれば、そこに仕事のひとつやふたつ捩じ込める筈なのに!だ。
その上に、こうも連日続けば、電話に出る前から相手がわかり、会話内容さえ想像できてしまう、この恐ろしさ!
(ああ、やっぱり敦賀さんだわ。このあとの台詞までも予想出来ちゃう……)
「今日も、出来ればご飯を頼みたいんだけど……今、ちょうど時間が空いたから、俺のマンションまで送っていけるし」
(ほら、きたー!)
過去、蓮が体調を崩したときなどにも連続して部屋に通ったことはあったが、流石に1ヶ月間毎日というのはなかったし、殆どは自力で通っていた。帰りは別にして。
それなのに。
この1ヶ月間は、自分の帰宅のついでにという訳ではなく、あの殺人的なスケジュールの隙間を縫うようにして、仕事の合間にも送ってくれるようになっていた。それも強制的に。
(有り得ないわ!有り得なすぎる!異常っていうのはこういう状態のことを言うんだわ!)
(どうして、こんなことに?)
(心配をかけてしまったから?)
(私がしっかりしていないから?)
発端となったのが何であるかは、理解している。でもそれは、キョーコ的には十分自分で解決できるレベルの出来事であり、忙しい大先輩には何ら関わりのないことだったのだ。
(もう私はセッちゃんじゃないのに、特別扱いなんてやめてほしい……)
(それに、こんな特別はいらない)
キョーコ的には、1年前のあの仕事以降、只の後輩から、守らなくてはならない身内の子供へと立ち場が変化したが故の特別だと思っていた。←蓮や周囲の人間が聞いたらビックリするような曲解経由で出しちゃった結論
(でも、今日からはもう私の為になんて無理させない。手間もかけさせない)
先輩並みとまでは行かなくても、オフの日がめったに取れないくらいには忙しくなってきてるキョーコ。それでも、仕事だけなら、例え日付が変わる時間になろうとも、ほぼ予定通りに帰れていた。
昨日までは。
(今日からは迎えにも来れない。来れるハズがないわ)
新たに入れまくった用事で、帰りの時間や居場所が定まらくなったキョーコを迎えにくることは、あの忙しい先輩には到底不可能なこと。
だから。
(さあ、キョーコ、言うのよ!)
「すみません。仕事は終わったんですけど、まだこのあと個人的な用事がありまして」
「え?」
「実はもう移動中でして……局にはいないんです。あと、帰りの時間もわからないので今日は……。申し訳ありません!!」
「用事って……?か、帰る時間がわかってからでも連絡してくれれば、迎えにいくから!」
何故か焦ってるように聞こえる先輩の声。
「あ、すみません!もう目的地に着いちゃいました!えーと。私は大丈夫ですから安心してください!それと、今からしばらく電話を使えませんので、詳しくはまたお会いできたときにでもお話しますね。それでは失礼します」
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
時刻は22時。普通の人間なら家で寛いでいる時間かもしれないが、敦賀蓮にとっては仕事があるのが当たり前のその時間に、彼は1本の電話をかけていた。ウキウキと。
もはや日課になっている、愛しの彼女の携帯を鳴らすこの作業。そしてこのあとの嬉しい任務・・・この時間を生み出す為なら、どんな無理をも通してきた男の顔は今日も緩みまくっていた。
マネージャーである社には、そんな行動を1ヶ月も続けていることに呆れながらも、敏腕マネの能力をフルに活かして協力してもらっていた。
今日も上手いこと時間を空けることに成功した蓮は上機嫌だった。
(よし!今日も最上さんを迎えに行ける!俺の部屋に送り届けることができる!)
自分の家に帰れば、キョーコに会える毎日。
そして一緒に食べる晩ご飯。
永遠に続いてほしい至福の時間。
もはや蓮には、それが途絶えることなど耐えられないし、考えたくもないことであった。
ストーカー並みにキョーコのスケジュールを把握し、仕事中だろうがなんだろうがなんとか時間を工面して、その仕事終わりの時間に駆けつける。キョーコの安全のために、そして蓮の心の安定の為の馬の骨排除を兼ねて。
ついでに毎日キョーコを自分の城へと攫い続けることにも成功し、連日手作りの晩ご飯にありつける素晴らしい日々。
今は京子も女優として引っ張りだこで、二人揃うのは遅い時間がほとんどだったが、仕事終わりが日付が変わってからであっても、それは変わりなく続けられた。
あまりにも遅くなりすぎた際には無理矢理泊まらせるというオプション付きで。
慣れてきていたせいもあり、その誘いが断られるなんてこと、蓮はまったく考えていなかった。
敦賀蓮としてのスケジュールから考えれば、一ヶ月もの間「お迎え」を続けられたことは奇跡的なことなのかもしれない。社に無茶を言いまくり、自分の体力的にも無理はしてきた自覚はある。だが、それでも蓮はその行動をずっと続けたかった。いつか彼女を手に入れるその日まで。今得られる最上の幸福を手放したくなかったのだ。
18歳になり、子供っぽさが消えつつあるキョーコ。
自分では色気がないと思い込んでいる魅力的すぎるキョーコを一人にするのは心配だった。
だがそれ以上に、蓮はキョーコと一緒に居たかったのだ。
だから、断られたことに、もの凄くショックを受けていた。
当たり前になってきていただけに、1日といえど、それが断たれたのは蓮にとってはとても辛いことだった。
(明日には会えるけど、それってあと何時間後だ?今から換算しても10時間どころか20時間以上顔が見れないなんて、耐えられないんだけど!)
(私は大丈夫ですから安心してください!って、俺は大丈夫じゃないよ、最上さん!)
その日の夜は暗い気持ちで過ごした、蓮。それでも彼は、明日にはまたあの日々を取り戻せると信じて疑わなかった。
<4>へ続く
カイセツの影響が見えなさすぎるので、少しづつ足していきたいとおもいます。
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逃げる彼女をつかまえろ!第3話
「あ……俺だけど……今はFUテレビ?仕事はもう終わりだよね?」
ここ1ヶ月間、毎日続いている大先輩敦賀蓮からの電話。
毎日毎日、キョーコの仕事が終わる時間ピッタリにかかってくるそれ。どう考えてもスケジュールを把握されているとしか思えなくて、そのことについて椹主任に文句を言おうとしたのだが、それはキョーコの行動を予測していた蓮の脅しにより阻止されていた。
その件についての追求は諦めたが、納得出来ないことはイロイロある。というより、キョーコ的には納得できることは殆どないと言ったほうが正しいかもしれない。
本人の認識では、まだまだペーペー女優であり、なんといっても未だ正式契約もしてもらえない半人前以下の芸能人である「京子」。しかし、実際にはすでに若手実力派女優としてNO.1の評価を受けており、女優としてもタレントとしても超がつく程の売れっ子状態にあった。
休みなく働くことに違和感を持たないキョーコには自覚できないレベルであったとしても、人様から見ればかなり忙しい日々を過ごしている。
椹主任から、オファーがあった仕事のうちのかなりの数をお断りしていると聞かされた際のキョーコは、坊の様な仕事や芸人に混ざってのひな壇的な仕事(それもメインは芸人で京子は居ても居なくてもいいパセリ以下のモノ)だろうと勝手に思い込んでいた。後にそれがドラマや映画の主役級の仕事であると聞いたときには、どうして折角の貴重なオファーを断ってしまったのだと椹主任に詰寄ってしまったぐらいだ。
現役の高校生であるという立ち場から、ある程度仕事の量……というより労働時間をコントロールしてもらっていることは理解していたが、キョーコの感覚では自分はスケジュールに余裕がありまくる暇なペーペー女優で、そんなにもお断りしている仕事があるとは思っていなかったのだ。
その上で考えた。今の状態はどう考えてもおかしい!と。
大先輩敦賀蓮は学生でもなく、どんなに少なく見繕っても自分の2倍は働いている筈だ。←2倍で済んでることがどれほど凄いかは理解していません。そして実際には2倍以下です。
その先輩が、敏腕マネージャーのスケージュール管理能力をもってしてもオファーの一部しか受けることができないのは、あまりにもその数が多いからで、分刻みで設定されている彼のスケジュールは1年先まで埋まっていると聞く。
なのに、分刻みで動いている筈の大スター様から毎日毎日電話がくる、この異常さ!
キョーコに構っている時間があれば、そこに仕事のひとつやふたつ捩じ込める筈なのに!だ。
その上に、こうも連日続けば、電話に出る前から相手がわかり、会話内容さえ想像できてしまう、この恐ろしさ!
(ああ、やっぱり敦賀さんだわ。このあとの台詞までも予想出来ちゃう……)
「今日も、出来ればご飯を頼みたいんだけど……今、ちょうど時間が空いたから、俺のマンションまで送っていけるし」
(ほら、きたー!)
過去、蓮が体調を崩したときなどにも連続して部屋に通ったことはあったが、流石に1ヶ月間毎日というのはなかったし、殆どは自力で通っていた。帰りは別にして。
それなのに。
この1ヶ月間は、自分の帰宅のついでにという訳ではなく、あの殺人的なスケジュールの隙間を縫うようにして、仕事の合間にも送ってくれるようになっていた。それも強制的に。
(有り得ないわ!有り得なすぎる!異常っていうのはこういう状態のことを言うんだわ!)
(どうして、こんなことに?)
(心配をかけてしまったから?)
(私がしっかりしていないから?)
発端となったのが何であるかは、理解している。でもそれは、キョーコ的には十分自分で解決できるレベルの出来事であり、忙しい大先輩には何ら関わりのないことだったのだ。
(もう私はセッちゃんじゃないのに、特別扱いなんてやめてほしい……)
(それに、こんな特別はいらない)
キョーコ的には、1年前のあの仕事以降、只の後輩から、守らなくてはならない身内の子供へと立ち場が変化したが故の特別だと思っていた。←蓮や周囲の人間が聞いたらビックリするような曲解経由で出しちゃった結論
(でも、今日からはもう私の為になんて無理させない。手間もかけさせない)
先輩並みとまでは行かなくても、オフの日がめったに取れないくらいには忙しくなってきてるキョーコ。それでも、仕事だけなら、例え日付が変わる時間になろうとも、ほぼ予定通りに帰れていた。
昨日までは。
(今日からは迎えにも来れない。来れるハズがないわ)
新たに入れまくった用事で、帰りの時間や居場所が定まらくなったキョーコを迎えにくることは、あの忙しい先輩には到底不可能なこと。
だから。
(さあ、キョーコ、言うのよ!)
「すみません。仕事は終わったんですけど、まだこのあと個人的な用事がありまして」
「え?」
「実はもう移動中でして……局にはいないんです。あと、帰りの時間もわからないので今日は……。申し訳ありません!!」
「用事って……?か、帰る時間がわかってからでも連絡してくれれば、迎えにいくから!」
何故か焦ってるように聞こえる先輩の声。
「あ、すみません!もう目的地に着いちゃいました!えーと。私は大丈夫ですから安心してください!それと、今からしばらく電話を使えませんので、詳しくはまたお会いできたときにでもお話しますね。それでは失礼します」
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
時刻は22時。普通の人間なら家で寛いでいる時間かもしれないが、敦賀蓮にとっては仕事があるのが当たり前のその時間に、彼は1本の電話をかけていた。ウキウキと。
もはや日課になっている、愛しの彼女の携帯を鳴らすこの作業。そしてこのあとの嬉しい任務・・・この時間を生み出す為なら、どんな無理をも通してきた男の顔は今日も緩みまくっていた。
マネージャーである社には、そんな行動を1ヶ月も続けていることに呆れながらも、敏腕マネの能力をフルに活かして協力してもらっていた。
今日も上手いこと時間を空けることに成功した蓮は上機嫌だった。
(よし!今日も最上さんを迎えに行ける!俺の部屋に送り届けることができる!)
自分の家に帰れば、キョーコに会える毎日。
そして一緒に食べる晩ご飯。
永遠に続いてほしい至福の時間。
もはや蓮には、それが途絶えることなど耐えられないし、考えたくもないことであった。
ストーカー並みにキョーコのスケジュールを把握し、仕事中だろうがなんだろうがなんとか時間を工面して、その仕事終わりの時間に駆けつける。キョーコの安全のために、そして蓮の心の安定の為の馬の骨排除を兼ねて。
ついでに毎日キョーコを自分の城へと攫い続けることにも成功し、連日手作りの晩ご飯にありつける素晴らしい日々。
今は京子も女優として引っ張りだこで、二人揃うのは遅い時間がほとんどだったが、仕事終わりが日付が変わってからであっても、それは変わりなく続けられた。
あまりにも遅くなりすぎた際には無理矢理泊まらせるというオプション付きで。
慣れてきていたせいもあり、その誘いが断られるなんてこと、蓮はまったく考えていなかった。
敦賀蓮としてのスケジュールから考えれば、一ヶ月もの間「お迎え」を続けられたことは奇跡的なことなのかもしれない。社に無茶を言いまくり、自分の体力的にも無理はしてきた自覚はある。だが、それでも蓮はその行動をずっと続けたかった。いつか彼女を手に入れるその日まで。今得られる最上の幸福を手放したくなかったのだ。
18歳になり、子供っぽさが消えつつあるキョーコ。
自分では色気がないと思い込んでいる魅力的すぎるキョーコを一人にするのは心配だった。
だがそれ以上に、蓮はキョーコと一緒に居たかったのだ。
だから、断られたことに、もの凄くショックを受けていた。
当たり前になってきていただけに、1日といえど、それが断たれたのは蓮にとってはとても辛いことだった。
(明日には会えるけど、それってあと何時間後だ?今から換算しても10時間どころか20時間以上顔が見れないなんて、耐えられないんだけど!)
(私は大丈夫ですから安心してください!って、俺は大丈夫じゃないよ、最上さん!)
その日の夜は暗い気持ちで過ごした、蓮。それでも彼は、明日にはまたあの日々を取り戻せると信じて疑わなかった。
<4>へ続く
カイセツの影響が見えなさすぎるので、少しづつ足していきたいとおもいます。
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