「あなただけに意地悪ー元ラブミー部員達からの鉄槌8ー」
翌日のキョーコの仕事はテレビの対談番組への生出演から始まった。
「さあ、皆さん、お待ちかね7クエストの時間ですよ!京子さん覚悟はいいですか?」
「はい!」
「では、7クエストスタートです!」
「1つ目。キョーコさんって、好きな方はいらっしゃらないんですか?」
業界的には知られていても、世間には好評していない蓮との交際。番組の司会者も勿論、そんなことはおくびにも出さずに、質問を投げかける。
「ふふ、いるというかいないというか。微妙です」
テレビの対談番組では定番のこの質問。いつもなら、多少はにかみつつ、微笑んでごまかすが、今日は違う。
「おお、意味深な答えですね」
「では2つ目。キョーコさんって、好きなタイプは?」
「うーん。人間的に尊敬できる人でしょうか」
「見た目の好みとかはないんですか?」
「特にはないと思いますけど、身体のバランスが良い人には目がいきますね」
「ほぉ、モデルさんとかですかね」
「そうですね、無いものねだりかもしれませんけど、羨ましいのとは別にして、つい鑑賞してしまいます」
「京子さんもスラッとされてて、羨ましいですけどね」
「そんな・・・・・・・////ありがとうございます」
「3つ目。苦手なタイプは?」
「子供っぽい、俺様タイプは苦手です」
「ああ、いますよね、たまに。空気をまったく読まずに、自分の主張だけを通そうとする人」
「そうですね、そういうタイプは苦手です」
「4つ目。3つ目と似てますけど、嫌いなタイプは?」
「特にないですけど、私は女優であることで、空っぽな自分自身を作っていきたいと思っていますので、女優としてあろうとする私を認めてくれない人は嫌いになっちゃうかもしれません」
「女優京子の実力を認めろとかではなく、女優として成長しようとしている自分を否定しないでほしいということですか?」
「そう!そうです!私にはまだ女優としての実力なんてありませんから、それを認めていただこうなんておこがましいです。でも、そうあろうと藻掻いているのを否定されるのは哀しいです」
「なるほど。努力家で知られる京子さんらしい悩みですね。でも、最近は随分変わってきてますけど、かつての日本男性は女性を家に閉じ込めたがる傾向にありましたし、仕事をしてる女性には共通の悩みかもしれませんね」
「次、5つ目は。えーと、最近あった嫌なことは?」
「4つ目とかぶりますけど、仕事内容を否定されたりしたことでしょうか」
「えぇ?そんなことが?許せないですねぇ。」
「はい、許せません!そんな人には負けないようにがんばります!」
「よくわかりませんけど、ファンとしては負けてほしくないですね!頑張ってください!」
「有り難うございます」
「6つ目は。今一番大事な人は?これ1つ目と被っちゃうかな?」
「いえいえ。大丈夫です」
「それじゃあ、京子さんにとって今一番大事な人は?」
「勿論親友です!もう大好きなんです!」
「そうなんですか。京子さんの親友さんは一般の方ですか?」
「いえ!女優のモ・・琴南奏江さんです!美人で演技も上手くて、それに優しいんですぅ!」
「琴南奏江さんですか。確かに実力派の美人女優さんですね。他には?」
「親友と呼んだことはまだないんですけど、もう一人。天宮千織さんです」
「おお、こちらも実力派の美人女優さん!3人並んだら豪華な絵になりそうですねぇ」
「私はともかく、2人とも私の自慢の友人で、一番大事な人です!」
目をキラキラとさせながら、親友である女優2人のことを語ること十数分。その熱烈すぎる愛の告白に若干引きつつも、京子の可愛らしい笑顔に癒やされた司会者は優しい視線を送りながら進行を進めた。
「羨ましい友情ですね。それじゃ7つ目。最近嬉しかったことは?」
「昨日の夜に凄く嬉しいことがありました!内容は秘密ですけど、さっきご紹介した2人が考えてくれて」
「な、内容は秘密?それは残念!でも、幸せそうなその笑顔をみたら、な、内容などどうでもよくなっちゃいました!」
ここで、キューティハニースマイルを炸裂させた京子に落ちた司会者は、先ほどまでの落ち着きはどこへやら、しどろもどろで番組を終えたのだった。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
其の頃、その親友達は京子が出演している対談番組をテレビ画面で確認していた。そして、番組の放映が終わった瞬間、お互いをみやり、微笑みを交わした。
それはそれは美しい黒さ溢れる笑みを。
「ムチも完璧ですね」
「そうね。離れて暮らす寂しさなんてまったく感じられないこの様子」
「あの男への嫌みも完璧ですね」
「戦闘意欲も伝わってきたし」
「「なによりも重要な、キョーコ(さん)の愛は私達に捧げられたし!」」
「「あの男は今頃、ベコンベコンよね!」」
続く
翌日のキョーコの仕事はテレビの対談番組への生出演から始まった。
「さあ、皆さん、お待ちかね7クエストの時間ですよ!京子さん覚悟はいいですか?」
「はい!」
「では、7クエストスタートです!」
「1つ目。キョーコさんって、好きな方はいらっしゃらないんですか?」
業界的には知られていても、世間には好評していない蓮との交際。番組の司会者も勿論、そんなことはおくびにも出さずに、質問を投げかける。
「ふふ、いるというかいないというか。微妙です」
テレビの対談番組では定番のこの質問。いつもなら、多少はにかみつつ、微笑んでごまかすが、今日は違う。
「おお、意味深な答えですね」
「では2つ目。キョーコさんって、好きなタイプは?」
「うーん。人間的に尊敬できる人でしょうか」
「見た目の好みとかはないんですか?」
「特にはないと思いますけど、身体のバランスが良い人には目がいきますね」
「ほぉ、モデルさんとかですかね」
「そうですね、無いものねだりかもしれませんけど、羨ましいのとは別にして、つい鑑賞してしまいます」
「京子さんもスラッとされてて、羨ましいですけどね」
「そんな・・・・・・・////ありがとうございます」
「3つ目。苦手なタイプは?」
「子供っぽい、俺様タイプは苦手です」
「ああ、いますよね、たまに。空気をまったく読まずに、自分の主張だけを通そうとする人」
「そうですね、そういうタイプは苦手です」
「4つ目。3つ目と似てますけど、嫌いなタイプは?」
「特にないですけど、私は女優であることで、空っぽな自分自身を作っていきたいと思っていますので、女優としてあろうとする私を認めてくれない人は嫌いになっちゃうかもしれません」
「女優京子の実力を認めろとかではなく、女優として成長しようとしている自分を否定しないでほしいということですか?」
「そう!そうです!私にはまだ女優としての実力なんてありませんから、それを認めていただこうなんておこがましいです。でも、そうあろうと藻掻いているのを否定されるのは哀しいです」
「なるほど。努力家で知られる京子さんらしい悩みですね。でも、最近は随分変わってきてますけど、かつての日本男性は女性を家に閉じ込めたがる傾向にありましたし、仕事をしてる女性には共通の悩みかもしれませんね」
「次、5つ目は。えーと、最近あった嫌なことは?」
「4つ目とかぶりますけど、仕事内容を否定されたりしたことでしょうか」
「えぇ?そんなことが?許せないですねぇ。」
「はい、許せません!そんな人には負けないようにがんばります!」
「よくわかりませんけど、ファンとしては負けてほしくないですね!頑張ってください!」
「有り難うございます」
「6つ目は。今一番大事な人は?これ1つ目と被っちゃうかな?」
「いえいえ。大丈夫です」
「それじゃあ、京子さんにとって今一番大事な人は?」
「勿論親友です!もう大好きなんです!」
「そうなんですか。京子さんの親友さんは一般の方ですか?」
「いえ!女優のモ・・琴南奏江さんです!美人で演技も上手くて、それに優しいんですぅ!」
「琴南奏江さんですか。確かに実力派の美人女優さんですね。他には?」
「親友と呼んだことはまだないんですけど、もう一人。天宮千織さんです」
「おお、こちらも実力派の美人女優さん!3人並んだら豪華な絵になりそうですねぇ」
「私はともかく、2人とも私の自慢の友人で、一番大事な人です!」
目をキラキラとさせながら、親友である女優2人のことを語ること十数分。その熱烈すぎる愛の告白に若干引きつつも、京子の可愛らしい笑顔に癒やされた司会者は優しい視線を送りながら進行を進めた。
「羨ましい友情ですね。それじゃ7つ目。最近嬉しかったことは?」
「昨日の夜に凄く嬉しいことがありました!内容は秘密ですけど、さっきご紹介した2人が考えてくれて」
「な、内容は秘密?それは残念!でも、幸せそうなその笑顔をみたら、な、内容などどうでもよくなっちゃいました!」
ここで、キューティハニースマイルを炸裂させた京子に落ちた司会者は、先ほどまでの落ち着きはどこへやら、しどろもどろで番組を終えたのだった。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
其の頃、その親友達は京子が出演している対談番組をテレビ画面で確認していた。そして、番組の放映が終わった瞬間、お互いをみやり、微笑みを交わした。
それはそれは美しい黒さ溢れる笑みを。
「ムチも完璧ですね」
「そうね。離れて暮らす寂しさなんてまったく感じられないこの様子」
「あの男への嫌みも完璧ですね」
「戦闘意欲も伝わってきたし」
「「なによりも重要な、キョーコ(さん)の愛は私達に捧げられたし!」」
「「あの男は今頃、ベコンベコンよね!」」
続く