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只今「不安な夜1」をリク罠にした魔人的お祭り開催中!
始まりはひとつ、終わりは幾通りも!!な
パラレルエンディング★リク罠 「不安な夜」
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「不安な夜27」

(そうか、その手があったか・・・・)

彼女の台詞から見つけた攻め手。強引としか言い様がない手ではあるが、俺は迷わずそれを選んだ。どんな方法だっていい。彼女さえ手に入れられれば。

「うん、訴えてくれてもいいよ。・・・・でも、これで交際や結婚をしてくれるんだったら、もっと前に襲っておけばよかったかな」


「は?」

「だから、俺と交際・・・・いや、結婚して?責任取って?」

「わ、私はそんな責任は求めていません!責任なんて、とって頂かなくて結構です!!」

「違うよ。責任取るのは俺じゃなくて、君」

「・・・・意味がわかりません」

「最上キョーコさん。貴女のことが好きです。貴女だけを愛してます。ずっと、ずっと前から」

「・・・・え?」

「もう君のことが好き過ぎて、俺はおかしくなってしまったんだ。最近俺のことを見てくれないし、電話もメールも通じないし、他の男に可愛い笑顔を見せちゃうし、俺には笑いかけてくれないし、もういろいろ、いろいろ、俺の我慢の限界がね?来ちゃったみたいなんだ。愛する君のせいで」

「・・・・告白する相手を間違えてます」

俺の赤裸裸な告白に、途中少し頬を染めてくれていた最上さんだが、段々その表情が堅く、冷たくなっていく。

俺を見下ろしていた視線も、俺から逸れ・・・・

(・・・・駄目だ!逃がさない!)

「間違えてない!俺は最上キョーコに!キョーコちゃんに告白してるんだ!俺と結婚してください!!」

「・・・・キョーコちゃん違いですね。笑えない冗談です」

「間違える訳ないだろ?俺のキョーコちゃんは君だけだ!君と初めてあったときから!」

「・・・・お間違えですよ?私は最上キョーコです。貴方のキョーコちゃんじゃありません」

「間違えてない。最上キョーコが俺の愛するただ一人の女性で、俺のキョーコちゃんで間違いない!間違えるわけないだろ?」

「・・・・嘘・・・・敦賀さんは、最上さんって・・・・呼んで・・・・」

「嘘じゃない!心の中ではキョーコちゃんて呼んでた!そして、キョーコって呼びたかった!君を!君だけを愛してるんだ!信じて?俺を受け入れて?」

「嘘よ・・・・」

「嘘じゃないから!ねぇ、俺を見て?愛してる。だから、俺と結婚して?」

最上さんと密着していた身体を離し、掴んでいた両手を身体の前に移動させ、その華奢な指に口付けを落とす。

何度も、何度も。

「最上さん、君が欲しすぎて、こんなことになってしまったんだから、責任とってくれるよね?」


「・・・・私が’責任を取るんですか・・・・」

君の目は俺が掴んだ両手を見つめるばかりで、視線が噛み合ない。

(早く、早く、俺に捕まって?)

「もうここまで限界を迎えたら、自分が何を仕出かすかわかんないよ。仕事中でも君を襲ってしまうかも・・・・」

「そんな・・・・」

「ね?だから、責任とって、俺と結婚して?もう、一人だと不安で眠れないんだ。君を抱きしめて眠れば、世界一の幸せ者になれるんだ。君に触れさせて?その権利を俺だけに頂戴?そして、もう二度と離れないと約束して?」

「・・・・」

「君と最後に食事した夜・・・・君が帰ったあと俺は何度もメールを入れたんだ。電話も。でも通じなかった・・・・もう不安で不安で、眠れなかった。俺はもう二度と、あんな不安な夜は過ごしたくない。だから、お願いします。俺と結婚してください」

最上さんの視線がやっと俺に降りて来た。もう逃がさない。

その潤んだ瞳から目を離すことなく、立ち上がった俺は、震えるその身体を抱きしめた。

「Thinking of you all the time!!」

「Your smile has a special magic that always makes me happy.」

「You are everything to me.」

「I need you because I love you.」

「I love you now and forever.」

「my sweetheart!! Let's be together forever!!」

思いつく限りの愛の言葉を、その耳元に落とす。

「Life is not worth living without you. 」

「I want to spend the rest of my life with you. Please marry me?」


「あ、あの・・・・ですね?ま、まずは交際から・・・・」


再び全身を真っ赤に染めていた最上さんがくれた応えは、俺が欲しかったものとは少し違ったけれど。


(うん・・・・有り難う。少しだけならそれで我慢するよ)


弛みきっているであろう顔を、最上さんの肩に押しつけ、俺は妥協の勝利宣言を囁いた。


「I love you.Can you go steady with me?・・・・Please」

「私でよければ・・・・」

俺の胸に顔を埋めたまま、返事をくれた君。



その台詞を聞いた瞬間、俺の一世一代の演技が終わった。

余裕ぶって、君に愛の言葉を囁いていた俺はもういない。

残されたのは、君に縋るようにして、号泣する俺だけ。



もう・・・・君がいないと本当に駄目なんだ。


だから、ね?


俺の側を離れないでね?


あんなに不安な夜がもう二度とこないように。





(愛してるよ。キョーコ)


(プロポーズは明日まで我慢するから・・・・今日から一緒に寝ようね?)


温かくて、柔らかくて・・・・、

もうずっと触れていたいって思う程、すべすべで。


口の中にもっと含んでいたいくらい甘い君を、


俺に頂戴?


fin




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