いつから放置してるんだかもう記憶にない、ブログ開設3日目に仕掛けた罠への自爆ドボン作。読み直すだけでは書けない気がしてきたので、修正しながら1話から順にアップしていきます。

(投稿済みだった分の加筆修正は終了し、現在は書いてすぐアップという、通常運転な危険投稿を繰り返しています)←誤字脱字ありまくり

素敵な獲物さん作でなくて、ほんと申し訳ないです。(´・ω・`)

魔人の作なんて、興味ないし!という99パーの方はバックプリーズ。

暇つぶしのために読んでやるぜ!という勇者さんのみ読んでくださいね。(;´▽`A``



逃げ足◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇逃げ足
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逃げる彼女をつかまえろ!第34話


(え?つ、敦賀さん、どうして真っ赤に?)

目の前の男が突然茹でダコ状態になった。

ボッ!という音まで聞こえそうな勢いで、身体中、耳まで赤く染めた男はキョーコを凝視したまま固まっていた。

思わず差し出している箸を落としそうになったキョーコだったが、ショーゲキはそれだけでは終わらなかった。

(えぇぇええええ!!?い、今の笑顔は何?何なの?!!)

次に見せつけられたのは、過去見たことがない種類の笑顔であった。

いつもの似非紳士笑顔ではない。

夜の帝王の微笑みでもない。

魔王のそれでもない。

たまに発動する、神々スマイルに少し似ている様な気もするが……

目撃したものを男女問わず蕩けさせるものではなく。

無駄な色気を駄々漏れさせてもいない。

寧ろ……

(破顔と言える笑顔だったけど、もっとなんというか……)

しかし、キョーコの考察は進むことなくその場でうっちゃられることになった。

(なっ!!!!!なに、これっ!!!)

最早分類に悩む必要がない、誰が見ても崩れまくったにやけ顔が目の前にあった。

しかも真っ赤なままである。

そして、その顔は自分の方を向いて「あーーん」と口を開けていた。

「っ!!!」

(か、可愛いっというか、なんというかっ!!何、何の拷問!!?)

内心パニック状態となっていたキョーコだが、顔面は先程の悪戯っ子の笑みで固定されていた。

というか、固まっていた。

そしてその表情のまま、誘われるようにして、箸で掴んでいたハンバーグをその口の中に入れ、ムシャムシャと咀嚼される様子を見つめる。

飲み込み終わった蓮はまたキョーコに向かって「あーーん」と口を開ける。

そこに、ご飯を入れ、人参のグラッセを入れ、ポテトサラダを入れ、ハンバーグを入れ……

それを機械的に繰り返すうちに、徐々に落ち着きを取り戻して行ったキョーコ。

それと共に顔の強張りもとけていく。心の強張りと共に。

(やーん!!なんだか敦賀さんが可愛いよぉおおお!)

余裕が出たことで、段々楽しくなってきたキョーコは思わず微笑んでしまった。

今度は、キューティーハニースマイルで。

絶賛顔面崩壊中で、脳味噌までデレッデレのトロットロ状態の蓮には、魅力的すぎたその笑みは、彼の呼吸を一瞬止める威力をもっていた。

そして。

「!ぐっ!ゴホッゴホッ!!」

咀嚼中のハンバーグを喉に詰めた男は、先程とは別の理由で全身の赤をより濃くすることになった。

「キャー!敦賀さん!大丈夫ですか?お、お茶をどうぞ!!」

茹でダコ状態で激しく咳き込む蓮に、キョーコは慌ててお茶を差し出した。

しかし、それを受け取ることなく、ゴホゴホと咳き込み続ける蓮。

仕方なく、お茶をテーブルにおき、蓮の背中を撫でていたキョーコだったが、咳が止まった途端、更なる試練を受けることになった。

涙目で自分を見つめながら「お茶」と呟やいた蓮に、すぐ様テーブルのお茶を差し出したキョーコ。

しかし、その受け取りは拒否された。

自分を悲し気な表情で見つめながら、プルプルと首を横に振る男によって。

「え??」

「(お茶も)あーーん」

咳は収まったが、脳味噌トケトケ状態、いや、デレッデレのトロットロ状態は、全然収まっていない蓮であった。



<35>に続く

非常に反応の少ない魔人駄作。
ここんとこ優しい方々が、コメントを入れてくださる様になりました。
皆様有り難うございます!(〃∇〃)
引き続き感想コメント(コメ欄&拍手コメ欄より)お待ちしております!

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