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愛の言葉は難しい 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7

「愛の言葉は難しい 8-side Ren-」

「昨日あの時間からキョーコちゃんを送るんじゃなくて、家に連れて帰ったんだってな……」

昨晩最後の現場が同じだったことをいいことに、攫う様にして家に連れ帰った俺。

現場で別れた社さんには、最上さんを送っていくとしか言っていない。

俺よりハードな生活を送っている彼女に、あの時間から晩ご飯を作ってもらう気だったとは言えなかったのだ。

が、既にそれはバレたこと。嘘をついても仕方がないので、ここは正直に認めるしかない。

「……え、ええ、まぁ」

「23時はいつもより早いっちゃ早いけど、キョーコちゃん昨日は3時前に起きて4時入りの仕事に向かったって言ってたよな?」

確かに言ってました。俺も聞いてました。はい。

俺は社さんの言葉にただ頷くことしかできない。

「一昨日帰宅したのが24時ってことは昨日は2時間ちょいしか寝てないわけで…それで夜の23時まで頑張って、次の日は新幹線の始発で移動だから5時には家を出ないと行けない訳で?まっすぐ帰って24時頃に帰宅できたとしても朝は4時か4時半には起きないと間に合わないよなぁ?」

「そ、そうですね……」

「タレント部のマネージャーって俳優部よりハードだろ?ほとんど家に帰らず事務所で暮らしてるみたいな奴もいるし。で、そいつらが、いつものように夜中にも仕事してたら、キョーコちゃんが現れたらしいんだ」

「え?」

「夜中の2時半に……タレント部にこれ預けに来たそうだぞ?」

「は?」

最上さんは夜中に何をしているんだ?

「朝、俳優部に苦情と共に届いたらしい。椹さんは相当怒ってるそうだぞ?俺は松島主任に絞られたけど……」

「す、すみません」

何がなんだかわからないが、とりあえず謝るしかないみたいな俺。

「キョーコちゃんお前がこれをどうしても今日から毎日食べたいって言ってたからって、おまえの家から夜中まで営業してる料理番組で共演中のシェフの店まで行って、そこでこれ作らせてもらったんだって。リゾットは普通に冷凍すると美味しく解凍できないから、その店にある真空パックの機械が必要だったんだってさ」

女の子なのに、夜中にそんな!

俺はビックリして声がでない。

いや、俺のせいなんだろうけど。

「で、料理作って、事務所に届けに来てくれたわけだ……夜中の2時半にな。タレント部の連中はそれから帰宅して一人で始発移動はヤバいんじゃないかって、自宅にロケ用の荷物取りに行くのに同行して、夜中の3時過ぎに出発するテレビ局のロケバスに乗せたそうだ……途中で拾ってもらうカタチでギリギリな……」

聞かされたあまりな内容に、俺の背中を嫌な汗が伝う。

そして、心は後悔で一杯となった。

9につづく

キョコさん、ハードスケジュール過ぎます!!
ここまで無茶してお強請りを叶えてもらったとは知らなかった蓮さんピーンチ!?
(おまけに、本当に望んでいたことではありません)

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