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「愛の言葉は難しい 27-side R&Y-」

「会わせてください、ねぇ?私にそんなこと頼まれても困るんだけどー」

氷の微笑を浮かべた加藤が、キョーコが絡むと空気の読めない男と化す “蓮”以外のモノ……その場の空気と社のハートを凍らせること数分。

やっと返答らしきものがあった。

それは蓮が求めていたであろう答えではなかったが、それでも、この数分が永遠に思える長さに感じられた社にとっては有り難いものあった。

(あと2~3分この怖い沈黙が続いてたら、俺、泣きながら逃走してたかも!)

社的にはイロイロ限界であったのだ。

だが、後輩とはいえ、社会人の男である。泣いて逃走だなんて、そんな人生の汚点を作りたい訳がない。

それに、だ。社的に感じているこのピンチは、キョーコの情報を得るためという意味ではチャンスでもある訳で……今この機会を逃せば更に掴みにくくなるであろう情報を出来ればちゃんと掴んでおく必要もあった。

隣にいる男が暴走する前に!

「あ、あの!加藤さん!“京子” ……キョーコちゃんは身体の具合が悪いんですよね?脳や内臓には問題ないって聞きましたけど、何の病気なんですか?仕事は減らしている様ですけど、休業はしていませんよね?」

担当俳優が口を開く前に、社は聞きたかったことを聞いてみることにした。例えそれが禁断の質問だったとしても。

「よく知ってるわね。そう、確かに具合が悪いわ。とってもね!だから、出来ない仕事が沢山あるの。今は出来るものだけ受けてるけど、悪化したらそれも難しくなって、休業することになるかもね」

思いの外、スムーズに返って来た答え。しかし、その内容は決して喜べる様なものではなかった。

「キョーコちゃん、そんなに悪いんですか?治療は?入院してちゃんと治療したほうがいいんじゃないですか?」

「……!!も、最上さんは今どこにいるんですか!すぐに会わせてください!!」

社は反射的に、ちゃんと治療しないとマズいのでは!と、そんなこと言われなくてもわかっている筈の先輩に向かって進言してしまっていたし、蓮はとにかく今直ぐ会わせろ!と捲し立てていた。

「そうね。悪いとこは治さないとね」

社や蓮の激しいとも言える反応に、先程より更に冷えた冷笑で対応する加藤。ハスキーで、女性にしては低めのその声が、二人の男に衝撃を与える言葉を紡いだのは、そのあとすぐのことであった。


「だから、敦賀蓮さん。貴方と京子の接触を禁じます」

「え?」「は?」


28に続く。

これでそうですかーで終わる筈もないので、まだまだ続く、ヤッシーの心の悲鳴!

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