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愛の言葉は難しい 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11 / 12 / 13 / 14 / 15 / 16 / 17 / 18 / 19 / 20 / 21 / 22 / 23 / 24 / 25 / 26 / 27 / 28 / 29 / 30 / 31 / 32 / 33 / 34 / 35 / 36 / 37 / 38 / 39
「愛の言葉は難しい 40-side Ren-」
───え?加藤さん?え?あの加藤さんの家族か?
目の前の人物に向けていた視線を横にいる社に向かわせてみれば、そこには顔を強張らせたマネージャーの姿があり、その顔を見てしまえば、今、あれは誰ですかなどと問える訳もなく。
状況を一人把握出来ないでいる蓮はどうすればいいのかわからずにいた。
しかし、そんな蓮を置き去りにする様にして、他の者は会話を進めていく。
「俺は、招待なんてしたくなかったんだけどね。ま、仕方なく?」
「まあ、そうだな。嫌かも知れねぇけど、仕方なく呼んでもらったという訳だ、お前らは。親切な人もいたもんだな~」
「そ、そうですね、有り難うございます」
先程の蓮の言葉を根に持っていたらしいローリィの言葉を聞き、漸く蓮も会話に参加することに成功する。
「ところで、あの、この方」「もぉ~、ミナトさん、皆さんを呼んできてくれるんじゃなかったんですかぁ?」
───あ、最上さんだ。エプロン姿も可愛いな、じゃなくて!なんだか親し気じゃないか!?
なかなかダイニングに向かわない一同に焦れたキョーコが再登場したことで、蓮の視線は彼女に釘付けとなる。
久々に正面から見つめることが出来るこの機会を逃したくない蓮は、記憶にその存在の全てを焼き付けようと、熱い目でキョーコを見つめだした。
出来ることなら1時間でも2時間でも見ていたかったが、蕩けた視線は直ぐ様嫉妬に駆られた男のそれとなった。
彼の視界に入ったものはその愛しい存在だけではなかったのだ。
「お、悪い悪い。怒んないで、可愛い顔が台無しだよ」
そういって、キョーコの頭にチュとキス贈る “謎の加藤” を射殺さんばかりの蓮の様子に真っ先に気付いたのは、キョーコだった。
キョーコの異変に気付いた “ 加藤” が顔を蒼白にして怯えるキョーコを守る様にぎゅっと抱きしめる様を更に怖い顔になった蓮が見つめる。
見返す加藤の視線も氷の様だ。
「蓮!その顔でいる気ならもう帰れ!ミナト。ヘタレな癖に嫉妬は人の10倍の馬鹿を刺激するのはやめてやれ」
呆れた様なローリィの声により、その場に漂っていた緊張が霧散した。
「キョーコ、大丈夫、誰も怒ってないから」「はい」
「じゃ、食事にしようか」「はい」
「楽しみだな。俺の好物は多めに作ってくれた?」「勿論です」
そのかわりにその場を支配したのは、ラブラブカップルの様な二人の甘い会話だった。
先程キョーコを怖がらせてしまったことに、打ち拉がれている蓮の前で、キョーコの頭をなでながら、蕩けるような甘い笑顔の“ 加藤” が、更なるキスをそのおでこに贈り、会話を進めている。
それに照れくさそうに応えるキョーコは実に可愛く……
───誰なんだ!?いや、この際こいつが誰でもいい!最上さんから離れろ!!
そう言いたくて。目の前の二人を引き離したくて堪らない蓮ではあったが、今そんなことをすれば部屋を追い出され、今後キョーコに会えなくなるだろうことはわかっていた。
だから、先ずはこの怒りを鎮めることが先決だと、必死にその光景に耐えた。
ポン!
フリフリ。
少しばかり立ち場を弁えることを学んだ男の肩をマネージャーが労るようにして叩く。
諦めろと言う様に、首を振りながら。
───社さん、貴方どうして驚いていないんですか?あれは誰なんですか?最上さんとどうしてあんなに親し気なんですか!
そんな蓮の声に出せない問いは食事の為に移動を始めた他の者達には届くことはなかった。
外に吐き出せない不満と疑問を抱えた蓮は、必死に作った笑顔でダイニングに移動したのだった。
41話に続く
もう皆さんにはお分かりでしょうかね。ふふ。
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───え?加藤さん?え?あの加藤さんの家族か?
目の前の人物に向けていた視線を横にいる社に向かわせてみれば、そこには顔を強張らせたマネージャーの姿があり、その顔を見てしまえば、今、あれは誰ですかなどと問える訳もなく。
状況を一人把握出来ないでいる蓮はどうすればいいのかわからずにいた。
しかし、そんな蓮を置き去りにする様にして、他の者は会話を進めていく。
「俺は、招待なんてしたくなかったんだけどね。ま、仕方なく?」
「まあ、そうだな。嫌かも知れねぇけど、仕方なく呼んでもらったという訳だ、お前らは。親切な人もいたもんだな~」
「そ、そうですね、有り難うございます」
先程の蓮の言葉を根に持っていたらしいローリィの言葉を聞き、漸く蓮も会話に参加することに成功する。
「ところで、あの、この方」「もぉ~、ミナトさん、皆さんを呼んできてくれるんじゃなかったんですかぁ?」
───あ、最上さんだ。エプロン姿も可愛いな、じゃなくて!なんだか親し気じゃないか!?
なかなかダイニングに向かわない一同に焦れたキョーコが再登場したことで、蓮の視線は彼女に釘付けとなる。
久々に正面から見つめることが出来るこの機会を逃したくない蓮は、記憶にその存在の全てを焼き付けようと、熱い目でキョーコを見つめだした。
出来ることなら1時間でも2時間でも見ていたかったが、蕩けた視線は直ぐ様嫉妬に駆られた男のそれとなった。
彼の視界に入ったものはその愛しい存在だけではなかったのだ。
「お、悪い悪い。怒んないで、可愛い顔が台無しだよ」
そういって、キョーコの頭にチュとキス贈る “謎の加藤” を射殺さんばかりの蓮の様子に真っ先に気付いたのは、キョーコだった。
キョーコの異変に気付いた “ 加藤” が顔を蒼白にして怯えるキョーコを守る様にぎゅっと抱きしめる様を更に怖い顔になった蓮が見つめる。
見返す加藤の視線も氷の様だ。
「蓮!その顔でいる気ならもう帰れ!ミナト。ヘタレな癖に嫉妬は人の10倍の馬鹿を刺激するのはやめてやれ」
呆れた様なローリィの声により、その場に漂っていた緊張が霧散した。
「キョーコ、大丈夫、誰も怒ってないから」「はい」
「じゃ、食事にしようか」「はい」
「楽しみだな。俺の好物は多めに作ってくれた?」「勿論です」
そのかわりにその場を支配したのは、ラブラブカップルの様な二人の甘い会話だった。
先程キョーコを怖がらせてしまったことに、打ち拉がれている蓮の前で、キョーコの頭をなでながら、蕩けるような甘い笑顔の“ 加藤” が、更なるキスをそのおでこに贈り、会話を進めている。
それに照れくさそうに応えるキョーコは実に可愛く……
───誰なんだ!?いや、この際こいつが誰でもいい!最上さんから離れろ!!
そう言いたくて。目の前の二人を引き離したくて堪らない蓮ではあったが、今そんなことをすれば部屋を追い出され、今後キョーコに会えなくなるだろうことはわかっていた。
だから、先ずはこの怒りを鎮めることが先決だと、必死にその光景に耐えた。
ポン!
フリフリ。
少しばかり立ち場を弁えることを学んだ男の肩をマネージャーが労るようにして叩く。
諦めろと言う様に、首を振りながら。
───社さん、貴方どうして驚いていないんですか?あれは誰なんですか?最上さんとどうしてあんなに親し気なんですか!
そんな蓮の声に出せない問いは食事の為に移動を始めた他の者達には届くことはなかった。
外に吐き出せない不満と疑問を抱えた蓮は、必死に作った笑顔でダイニングに移動したのだった。
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