脳腫瘍を患うことで、高次脳機能障害に悩まされる方がいらっしゃいます。

私の母の場合、初発の手術後はほぼ問題がありませんでしたが、再発してからは症状が出てきました。

ついさっきのことが思い出せない、2つのことを同時に遂行できない、集中できない、逆に集中しすぎてやめられない、etc...

患者本人も辛いですが、これに対応する家族のストレスも相当なものです。
やってほしいことが実現できないという困った事態に加えて、治ってほしい、元気なころに戻ってほしい、という願望が家族には潜在的にあり、それが叶えられないという現実に直面するからです。

脳腫瘍患者を介護する家族の方々のブログを見ていても、「病気とわかっているけれども、イライラしてしまう」という記述がしばしばあり、みなさん同じなんだなと思い、切なくなります。
そこで、僭越ながら私の不安やイライラ防止にやっていることをシェアしたいと思います。

①ホワイトボード
同じことを何度も聞かれてイライラすることの防止に、ホワイトボードに、大きな字で日付曜日、今日の予定、明日の予定を書いて、本人の見やすい位置にかけます。これをすると、自分で読んで覚えていることもありますし、何度も聞かれても、声を荒げて回答するのではなく「ホワイトボードを見てね」と答えれば解決です。

これは、日付や予定に限らず、「患者本人の覚えているべきだけれども、忘れてしまうこと」、を書けばよいと思います。たとえば、よく見舞いにくる兄弟の名前を忘れる場合は、あなたのお兄さんの名前は武史です、といった感じで写真を添えて。

②確認のときは、答えを先に言う
わかっているはずのことを確認して、間違えた答えが飛び出し、不安が募ったり、イライラしたことはありませんか?そこで、最近は、先に答えを言ってから、確認をするようにしています。
正解の提示、確認の順でやると、記憶の定着もよいようです。

明日は病院に行ってMRIと点滴をするよ。明日は何をする日ですか?といった具合です。

③あっさりと諦めて、自分でやる
回復や機能維持のためにはできることはなるべくやらせましょう、と言われます。
ですが、介護する側が調子のわるいときや時間がないときは、見守りにイライラしてしまうことも多いです。患者も、昨日はできたけど、今日はできない、明日はできるといった感じで、波もあるので、うまくいかないときは、あっさりと諦めて自分でやることにしました。意固地になってやらせようとすると余計うまくいかないことが多いですし、患者の機能維持も大事ですが、介護家族の精神衛生も大事です。


④グッズの活用
介護グッズはAmazonでもいっぱい販売しています。高価なものもありますが、安価でも効果が期待できるものはあります。

たとえば、うちの場合、風邪をひき一時的にゼリーを使っても錠剤をうまく飲めないことがありました。本人は飲んだと言いますが、口をみると残っていて、ちゃんと飲んで、飲めてないよ、と何度も言うことにに疲れました・・・。そのときは、1000円くらいのピルクラッシャーをAmazonプライムで購入し、粉にして飲ませたら一件落着です!本人も家族も平和です。

その他、車いすからずり落ちてしまう感じになることがあり、心配になり何度も様子をみているのに疲れたときのこと、、、。これもAmazonプライムで座位保持ベルトを購入し、一件落着しました。介護保険を使っての手続きでは時間がかかったり、業者さんとのやりとりも面倒ですが、通販で買ってしまえば早いですし、実は品も豊富だったりします。

脳腫瘍といっても、症状は様々ですからお役に立たないかもしれませんが、少しでも参考になれば幸いです。

★詳しい病気の経過と現状はこちらの記事をご覧ください★


にほんブログ村 ポチッいろんな方の闘病記があり、とても参考になります。母を含めて、同じ病気の方が一日でも長く健やかに生きられますように。そして、奇跡が起きて、脳腫瘍 膠芽腫(グリオブラストーマ)が完治しますように。


人気ブログランキング