ゲイリー・ムーアは、1952年、北アイルランド最大の都市ベルファストに生まれたアイルランド人です。細坪基佳さんの同期で、スティング、伊勢正三さんの1年後輩、さだまさしさんの1年先輩にあたります。

ゲイリー・ムーアは、ジェフ・ベック、エリック・クラプトン、ジミ・ヘンドリックスなどの影響を受けて、プロギタリストを志し、やがて、独自の抒情的な音色と超絶技巧の早弾きテクニックを持つ天才ギタリストに成長します。

プロとしてのメジャー・デビューは、アイルランドのロック・バンド「スキッド・ロウ」の一員として、1969年(17歳)、自身の作曲したファースト・シングルをフィル・ライノットのボーカルでリリースしたものでした。その後、3枚のアルバムをリリースするも、1971年にスキッド・ロウは解散します。

その後、ゲイリー・ムーア・バンドを結成して、1973年(21歳)にアルバムを発表するも、セールスに恵まれず、バンドは自然解消します。

1974年には、旧友フィル・ライノットに誘われてアイルランドのロック・バンド「シン・リジィ」に加入するも、ほどなく脱退し、同年5月には、ジャズロック・バンド「コロシアムⅡ」を結成して、3枚のアルバムをリリースしますが、まったく売れずに1978年には、これも脱退します。

同年9月(26歳)、初のソロアルバム「バック・オン・ザ・ストリーツ」をリリースし、シングル「パリの散歩道」が小さくヒットします。一方で、シン・リジィに再加入してアルバム制作にも参加しますが、翌1979年、アメリカ・ツアー中に脱退します。

同年9月、シングル「スパニッシュ・ギター」をリリースします。さらに、新バンド「G-Force」を結成し、翌1980年、アルバムをリリースしますが、これも成功せず、バンドは解散します。

1981年は、レコード会社との契約問題がこじれて裁判になり、活動が制限されます。それを解決し、1982年(30歳)に、名盤「Corridors of Power(大いなる野望)」をリリースし、特に、日本での人気が高まりました。

1983年には、Live版「Rockin' Every Night - Live in Japan」が、日本のみでリリースされました。

1984年のアルバム「Victims of the Future」まで、日本での絶大な人気は続きました。この時期のゲイリー・ムーアは、日本では、カリスマ的な希代のギタリストとして、圧倒的な存在感を持っていたのです。ただし、それは、ゲイリー・ムーア本人にとってもっとも大切なブルースの世界ではなく、ハードロックの世界においてだったのです。

とは言え、ゲイリー・ムーアのソロ活動のスタートからハードロック路線全盛期まで(1978〜1985年)、この時期の作品は、私を含めて多くの日本人にとって、特別な意味を持つものでした。

これ以降も、欧州では、ゲイリー・ムーアの人気は、高まっていきますが、日本での人気の全盛期は、80年代前半だと思います。私自身が、リアルタイムで聴いていたのも、この時期でした。

ここでは、この時期、1978〜1985年(26〜33歳)のゲイリー・ムーアの作品から、独断と偏見に基づく選曲で、ベスト12を紹介します。

曲順は、発表年時順によります。

 

 

①パリの散歩道(Parisienne Walkways)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア/フィル・ライノット

◯アルバム「バック・オン・ザ・ストリーツ(1978年/2nd/全英70位)」フィル・ライオット・ボーカル・バージョン初収録。

◯シングル(1979年/全英8位)上記フィル・ボーカル・バージョン

◯アルバム「ライブ・アット・ザ・マーキー(1983年/Live版Ⅰ)インストゥルメンタル・バージョン収録。

◯シングル(1993年/Live版Ⅱ)

◯アルバム「ブルース・アライブ(1993年/Live版Ⅱ/全英8位)」収録。

ゲイリー・ムーアの最初のヒット曲。

1983年のLive版インストゥルメンタル・バージョンが、羽生結弦さんのフリーの演技のBGMとして使用され、話題となりました。

「1949年のパリを覚えている。シャンゼリゼ、サン・ミッシェル、そして、年代物のボージョレー・ワイン。そして、パリ生まれの君が、私のものだった、あの日々を思い出す。写真を見返せば、街角のカフェで過ごした夏の日々がそこにある。ああ、あの遠い昔のパリでの日々についてなら、私はいくらでも書き綴ることができるよ。」

I remember Paris in '49.
The Champs Elysee, Saint Michel and old Beaujolais wine.
And I recall that you were mine in those Parisienne days.
Looking back at the photographs 
Those summerdays spent outside corner cafes.
Oh, I could write you paragraphs about my old Parisienne days.

 

②スパニッシュ・ギター(Spanish Guitar)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア/フィル・ライノット

◯シングル(1979年/ゲイリー・ボーカル・バージョンとインストゥルメンタル・バージョン収録。)

哀愁に満ちた初期の名曲。私は、パリの散歩道より、この曲の方が、個人的にはより好きです。ボーカル・バージョンとインストゥルメンタル・バージョンのどちらも良いです。

「私が、ここに座って、星空の下で、スパニッシュ・ギターを弾く時、時は、飛び過ぎていく。私が弾く、どの音も、スペインの記憶と結びついている。その調べは、私を再び、その記憶へと連れ戻す。私が、ここに座って、私の古いスパニッシュ・ギターを弾く時、私の弾くすべての音が、帆を膨らませ、あのスペイン娘のもとへと、私を連れて行く。ああ、彼女は、遥かに遠い。私が、ここに座って、星空の下で弾く時、その調べは、時を運び去り、私をスペインの休日へと誘うのだ。」

As I sit here and play my Spanish guitar underneath the stars,
It passes the time away.
Each note I play Is a memory of Spain.
The melodies they take me back there again.
So as I sit here and play on my old Spanish guitar,
Each note I play just sails away
And it brings me closer to that Spanish senorita.
Oh, she's so far away.
As I sit here and play underneath the stars,
It passes the time away and brings me closer to my Spanish holiday.

 

③サンセット(Sunset)

作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「Tilt サンダーストーム(1981年/コージー・パウエル)」初収録。

◯アルバム「ロッキン・エヴリィ・ナイト(ライブ・イン・ジャパン/1983年)」Live版収録。

1982年に飛行機事故で他界したギタリスト、ランディ・ローズへ捧ぐとして演奏されたLive版が、圧倒的に良いです。

ゲイリー・ムーアのインストゥルメンタルの代表曲。私見では、ゲイリー・ムーアの曲の中で、もっとも美しい曲です。これほど美しいギター旋律は他にないと思っています。インストゥルメンタルのナンバーでは一番好きです。

 

④ドント・テイク・ミー・フォー・ア・ルーザー(Don't Take Me for a Loser)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「コリドーズ・オブ・パワー(邦題:大いなる野望/1982年/日本29位・全英30位・全米149位)」初収録。

ゲイリー・ボーカル。

個人的には、この曲こそが、ゲイリー・ムーアの代表曲です。40年、何度聴いても、聴き飽きることのない曲。

「俺は、かつては、誰にでも簡単に騙されるような、ナイーブで愚鈍な人間だった。だが、そんな屈辱の日々にはおさらばだ。ハンドルを切って走り出す時が来たんだ。俺はかつて、誰でも容易く欺ける、間抜け野郎だった。だが、今は、俺も、ゲームのやり方を学んだ。そして、俺の目は、いつでも、ズルや策略を見逃さない。以前の俺は、お前の嘘を、すっかり信じ込んで、黙って聴いているような愚か者だった。だが、そんな時期は、もう過ぎた。今度は、お前が捕まる番だ。なぜなら、今度は、俺は、もう何も見逃さないからだ。俺を負け犬と思うな。なぜなら、俺が勝つからだ。馬鹿にするなよ。また、お前を失うような馬鹿な真似はしない。」

Baby
I used to be the kind anyone could burn.
But now I've left those days behind.
And it's time for the wheel to turn.
Baby
I used to be so easy to take for a ride.
But now I've learned to play the game.
And my eyes are always open wide.
I was the one who would listen to you
When you handed me all of your lies.
But those days have gone.
And it's time you caught on
'Cause this time nothin's gonna get by.
Don't take me for a loser.
Don't take me for a loser
'Cause I'm gonna win.
Don't take me for a fool, baby.
'Cause it would take a fool to lose you again.
 

⑤オールウェイズ・ゴナ・ラヴ・ユー(Always Gonna Love You)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「コリドーズ・オブ・パワー(邦題:大いなる野望/1982年/日本29位・全英30位・全米149位)」初収録。

ゲイリー・ボーカル。

ゲイリー・ムーアの曲の中で、私が一番好きなラブ・バラードです。間奏のギターソロが痺れます。

「彼女の瞳を見つめる時と同じではない。そこに魔法はない。そして、僕が君の瞳を見つめる時、僕らが何を分かち合えるのか、理解できるんだ。もし愛が永遠なら、僕は、いつまでも君を愛するだろう。僕らの愛を忘れることがあるとは、僕には思えない。」

It's not the same when I look in her eyes.
The magic's not there.
And when I look I realise what we could have shared.
I'm always gonna love you
If loving means forever.
I'm always gonna want you.
I don't think I could ever just forget the love we had.
 

⑥ウィッシング・ウェル(Wishing Well)

作詞作曲 ポール・ロジャース/ポール・コゾフ&etc

◯アルバム「コリドーズ・オブ・パワー(邦題:大いなる野望/1982年/日本29位・全英30位・全米149位)」初収録。

◯アルバム「ロッキン・エヴリィ・ナイト(ライブ・イン・ジャパン/1983年)」Live版収録。

ゲイリー・ボーカル。

1973年にリリースされたブリティッシュ・ロック・バンド「Free」のラスト・アルバム「Heartbreaker」に収められている名曲のカバー。

「帽子を脱いで、靴も脱げよ。俺は、君がどこにも行かないことを知っている。君のブルースを歌いながら、街をさまようがいいさ。俺は、君がどこにも行かないことを知っているんだ。君は、いつでも、僕のよい友だちだ。だけど、君はいつも、僕にさよならを言おうとするよね。そして、君が満足できるのは、願い井戸に足を突っ込んでいる時だけなのさ。」

Take off your hat, kick off your shoes.
I know you ain't going anywhere.
Run round the town singing your blues.
I know you ain't going anywhere.
You've always been a good friend of mine.
But you're always saying farewell.
And the only time that you're satisfied
Is with your feet in the wishing well.
 

⑦ゴナ・ブレイク・マイ・ハート・アゲイン(Gonna Break My Heart Again)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「コリドーズ・オブ・パワー(邦題:大いなる野望/1982年/日本29位・全英30位・全米149位)」初収録。

ゲイリー・ボーカル。

無名の曲ですが、実にキャッチーで、ストレートで、テンポも良く、メロディアスな佳曲です。ギターもボーカルも、歯切れが良く、印象的です。

「僕が君に出会ったあの日以来、君は僕をひっくり返してメチャメチャにしてきたね。だけど、僕がどんなに必死になって忘れようとしても、君を忘れることはできないみたいだ。僕が君を見つけたあの日以来、君は僕の心を引き摺り回してズタボロにしてきたよね。君に関わっていたら、僕の人生は、君に引っ掻き回されるだけで、一生が費やされてしまう。君がこれまでさんざん振る舞ってきたのと同じように、今、君が傍若無人に何と言おうが、僕は気にするもんか。日を見るより明らかなことさ。君はまた僕のハートをメチャメチャにするつもりなんだ。これまで、君がそうしてきたように、今度もね。」

You've been turnin' me upside down since the day I met you.
But no matter how hard I try, I can't seem to forget you.
You've been turnin' me inside out since the day I found you.
So why do I spend all of my time just hangin' around you.
I don't care what you say to me from the way you been behaving.
Now it's plain to see.
You're gonna break my heart again.
You're gonna break my heart again.
Like you broke my heart before.

 

⑧フォーリング・イン・ラヴ・ウィズ・ユー(Falling in Love with You)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「コリドーズ・オブ・パワー(邦題:大いなる野望/1982年/日本29位・全英30位・全米149位)」初収録。

◯シングル(1983年/スタジオ新録音バージョン)

ゲイリー・ボーカル。

日本では、ゲイリー・ムーアの曲の中で、もっともメジャーなラブ・バラード。もはや、スタンダード・ナンバーと言ってよい名曲。

お勧めはアルバム「Corridors of Power」バージョン。

「君に近づくと、心臓の鼓動が、僕にとって、君がただ一人の人だと感じさせる。僕には、その理由はわからない。ただ、この鼓動が、そういう意味だと、僕にはわかる。それだけなんだ。そして、君の瞳を覗き込む時、僕は、そこに、これまで僕が探してきたものすべてがあると気づくんだ。僕には、この気持ちが何なのか、わからない。ただ、わかるのは、その気持ちが、日々、強く育っていくということだけさ。なぜなら、僕は、君に恋に落ちているから。それは、あまりにも容易いことだったよ。そう、僕は君に恋に落ちているんだ。本当だよ。」

When I'm close to you, 

I feel my heartbeat telling me that you're the one for me.
Darling, I don't understand the reasons.
I just know that this was meant to be.
And when I look into your eyes I see it,
everything that I've been searching for
Darling, I don't understand this feeling,
I just know it's growing more and more.
Because I'm falling in love with you.
It's the easiest thing for me to do.
Yes, I'm falling in love with you, it's true.

 

⑨アイ・キャント・ウェイト・アンティル・トゥモロー(I Can't Wait Until Tomorrow)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「コリドーズ・オブ・パワー(邦題:大いなる野望/1982年/日本29位・全英30位・全米149位)」初収録。

◯アルバム「ロッキン・エヴリィ・ナイト(ライブ・イン・ジャパン/1983年)」Live版収録。

ゲイリー・ボーカル。

スタジオ録音版とLive版の甲乙が付け難い。

雄大で聴く人を落ち着かせる佳曲。

「決して見つけられないものを、ずっと探し求めてきた。ずっと傍に持っていたものを、俺は探し続けてきた。朝日を浴びて、探し続けた。陽が沈むまで、自分の行くべき道を見つけようと努力してきた。俺は探し続けた。決して触れられないものを、俺は求め続けてきた。それほどまでに渇望するものを手に入れることを夢見つづけた。降りしきる雨の中、落ちる涙を数え続けた。俺は、恐れを隠そうと努力してきた。だが、何も変わらなかった。そして、もう一度、この道を通ることがあるのかどうか、俺にはわからない。明日まで待てない。明日は俺を待ってはくれないから。明日は、決して、俺を待ってはくれないだろう。」

I've been searching for something I might never find.

I've been looking for something I have left behind.

I've been searching every day in the rising sun.

I've been trying to find my way till the day is done.

I've been searching.

I've been reaching for something I might never touch.

And I've been dreaming of something that I want so much.

I've been counting all the tears in the falling rain.

I've been trying to hide my fears, but it's all the same.

And I don't know if I'll ever pass this way again.

I can't wait until tomorrow.

It's something I might never see.

I can't wait until tomorrow, for tomorrow never wait for me.

Tomorrow just won't wait for me.

Tomorrow never wait for me.

 

⑩シェイプス・オブ・シングス(Shapes of Things)

作詞作曲 ポール・サミュエル=スミス/キース・レルフ/ジム・マッカーティ

◯アルバム「ヴィクティムズ・オブ・ザ・フューチャー(1984年/日本16位・全英12位・全米172位)初収録。

ゲイリー・ボーカル。

エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジという三大ギタリストが在籍したイギリスの伝説的ロック・バンド「ヤードバーズ」の1966年のシングル曲のカバー曲。だが、ゲイリー・ムーアのアレンジは、ジェフ・ベックの1968年のソロ・アルバム「トゥルース」でのバージョンに基づく。

パワフルでクラシカルでカッコいい曲です。間奏のゲイリーのギターソロが神業で、ぶっ飛んでいます。

歌詞は、意味がとても深いです。『現代社会においては、人は、時が経てば自然に精神が成熟して大人になるというものではない』という真実について歌っています。

「僕の目の前にある、すべての〝もの〟の形状・形質が、この世界のあらゆるものを見下せ、軽蔑しろ、と僕に教える。時が経てば、人は自然に大人になり、賢くなるのだろうか? この孤独な牢獄の内側で、僕の視界に入るすべてが、僕の脳を攻撃して傷つけるんだ。でも、毎日見るそれは、昨日と同じものに見えるんだけど? 明日になれば、僕は歳をとるのか? 明日になれば、僕は戦士になれるのか? 明日になれば、僕は、今日より臆病じゃなくなれるのかな?」

Shapes of things before my eyes just teach me to despise.
Will time make men more wise?

Here within my lonely frame
My eyes just hurt my brain
But will it seem the same?
Come tomorrow, will I be older?
Come tomorrow, may be a soldier
Come tomorrow, may I be bolder than today?

 

⑪ホールド・オン・トゥ・ラブ(Hold on to Love)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア

◯アルバム「ヴィクティムズ・オブ・ザ・フューチャー(1984年/日本16位・全英12位・全米172位)初収録。

◯シングル(1984年/全英65位)

ゲイリー・ボーカル。

キャッチーでメロディアスでポップな曲で、とても聴きやすいせいか、1980〜90年代に、日本では、よく街で流れていました。このアルバムの中では、一般向けには一番受けそうな曲です。だからもっと聴かれていい曲だと思うのです。

哀愁に満ちた声とギターの音色が、いつまでも耳に残る、素晴らしい名曲です。

Look at you, a fool in love 

A man too blind to see 

You never ask yourself why they all leave you 

You try to play so many games 

You give yourself away 

And then you wonder why no one believe in you 

You've got to realize that this is going nowhere 

You've got to understand that there's so much you can share 

You know you've got to hold on to love 

If you want to learn to forget your sorrow 

You've got to hold on to love like there's no tomorrow 

 

⑫エンプティ・ルーム(Empty Rooms)

作詞作曲 ゲイリー・ムーア/ニール・カーター

◯アルバム「ヴィクティムズ・オブ・ザ・フューチャー(1984年/日本16位・全英12位・全米172位)初収録。

◯シングル(1984年/全英51位)

◯シングル(1985年/全英20位)新アレンジ・新規スタジオ録音版。

◯アルバム「ラン・フォー・カバー(1985年/日本20位・全英12位・全米124位)」新アレンジ・新規スタジオ録音版収録。

ゲイリー・ボーカル。

ゲイリー・ムーアの代表曲。また、代表曲を、どれか、一曲と言われたら、この曲か、Don't take me a loser のどちらかを選ぶと思います。

何度も録音を繰り返しているところから、ゲイリー本人にとっても、思い入れの強い曲なのだと思われます。

お勧めは、最初のアルバム「Victims of the Future」収録のバージョンです。歌詞が胸に響きます。そして、間奏のギターソロがなきまくります。

民族対立によって内戦状態の最中に廃墟と化した故郷、北アイルランドの首府ベルファスト旧市街での少年時代の思い出がもとになった曲です。

「孤独だけが友だちだ。癒すことできない壊れたハートが、その代償なんだ。愛が色褪せていくのを受け止めるのは難しい。愛が消えていく時、日は長くなり、夜は冷える。君は、彼女の心が変わることを期待する。けれど、日々はいたずらに流れ去っていく。彼女がなぜ出ていってしまったのか、君は永遠に理解できない。空っぽの部屋、そこは、僕らが愛なしで生きることを学んだ場所。」

Loneliness is your only friend.

A broken heart that just won't mend is the price you pay.

It's hard to take when love glows old.

The days are long and the nights turn cold when it fades away.

You hope that she will change her mind.

But the days drift on and on.

You'll never know the reason why she's gone.

Empty rooms where we learn to live without love.

Empty rooms where we learn to live without love.