前回からの続きです・・・







シーンと静まりかえった場。




母はハッして、

「色々口を挟んでごめんなさいね、
結局はあなた達が答えを出すことなのに。」



と申し訳なさそうに言った。






ますます私達は
何も言えなくなった。





“大丈夫だよ!”

とも、



“卵子提供はやめるよ!”



とも。








考えてみると
私達はこの10年以上、

赤ちゃんを得るために
常に答えを求められてきた。






“ラパロしますか?”



“人工授精しますか?”




“体外受精に進みますか?”





“自然周期ですか?
ホルモン周期ですか?”




“新鮮胚移植でいいですか?”




“凍結胚移植しますか?”




“化学流産ですがお薬続けますか?”




“稽留流産ですが、ソウハしますか?
吸引手術にしますか?”




“ドナーさんは何型にしますか?
年齢は?身長体重は?AMHの値は?”



“PGS はやりますか?”




etc・・・。







母の言葉を聞きながら
今までの治療の歴史が
走馬灯のように駆け巡っていた。




私はこんなにも長く治療を続け、
とうとうここまで行き着いたのか。





私はただ、ただ、
ただ赤ちゃんが欲しかっただけ。





他のみんなと同じように
ただ授かりたかっただけなのに。





まさか体外受精だけでなく、
卵子提供に養子縁組里親までの
フルコースを経験するとは。





母の話を聞きながら
心はどこかに飛んでいた・・・