しばらくお仕事をお休みしていました


休み始めた当初は体調不良とともに

皆んなに迷惑をかけてしまったという

落ち込みもかなり激しくて


どうなってしまったのだろうという

不安にも襲われました



私には何のご縁か

小・中・高校と職場まで一緒という

男性の同級生がいます

(役職は凄い彼です)


その頃メチャクチャ落ち込んで

何度も彼に泣き言を聞いてもらったんです


ほんとにね泣きながら話す私の話を

何度でも何時間でも聞いてくれたんです


ただでさえ迷惑をかけている私の話に

ずっと付き合ってくれて


仕事の話って

やはり誰にでもってわけにはいかなくて

言ったところでよく分からないしね


私ほんとヤバイ感じでした

それぐらい混乱して落ち込んでました


あんなに泣きながら

誰かに話を聞いてもらったのも初めてでした



そんなある日、彼が玄関先に一つの箱を

置いていってくれてるのに気づきました


開けてみたら

綺麗に並んだ真っ赤な苺でした


色を無くしたようなその頃の私に


綺麗に並んだ真っ赤な苺が

とても可愛らしくて優しくて

またポロポロと涙が出てきてしまったんです


苺の箱を抱えて泣く勢いでした


苺ってこんなに可愛いものだったんだ

こんなに優しいものだったんだと

その時初めて気づきました



ずっと私の話を聞いてくれて

なんにも言わずに置いてってくれる


そういう人なんです



同級生ではあるんですが

私にとっては尊敬する上司でもあるので

何を言っても許されるとは思っていませんが

やはり心のうちを何でも話せる

頼もしい存在であることは間違いないんです


「聞く」という彼の姿勢


これがどれだけ大事なのかということ


信頼して話したときに

それをとことん聞いてくれる人がいたら

それは本当に救いになります



思い返せば私はこれまでにも

彼にずいぶん励まされてきました


いつも前向きで

あれほどポジティブな人も

なかなかいないと思っていますが


公私共に踏ん張りどころを

何度救われてきたことか



私は彼も含め周りの仲間達が本当に好きで

今回皆んなにとても支えてもらって


本心を言えば仕事はそんなに

好きじゃないかもしれない


もう辞めようかと何度も思ったし


でも好きなんですよね皆んなのことが


戻っても何が出来るのか分かりませんが

好きだという

ただそれだけの理由で決めていく

そんなのがあってもいいのかなと


仕事をお休みしているあいだ

自分を見つめて

これまでを見つめて

これからを見つめて

たくさん泣いて悩んできたけれど


皆んなの優しさと励ましと明るさに

何度も何度もふれていく中で


私を動かしてきたものは

皆んなが好きだという

ただそれだけの気持ちでした


それが今の私の原動力なんですね



お休み中の揺れ動くなかで

元気になってまた戻りたいと

そう思えるようになった頃


彼からまた一つの箱を渡されました

開くと可愛い苺のケーキでした


二度目に見た苺は

その時の私を一瞬でパーーッと明るく

元気にしてくれました






苺で泣いて笑って


苺って凄いね



凄いのは苺なのか

それとも苺が運んでくるものなのか



真っ赤ないちご


可愛くて優しい「いちご物語」でした