最近立て続けに、すごくすごい女性の話を聞きました。
まず一つは。
先日、私にとってはまさに命の恩人の先生の、
退官の最終講義を聞きに行って来ました。
(白衣か医大生ばかりの中、小さな子連れは明らかにおかしい)
その先生は、
数十年単身赴任で、様々なすごい功績を残されて。
奥様もお医者さんなのですが、
頭の悪い私の考えでは、数十年も別に生活をしているという事は、
結婚生活はきっと、ほぼ解消しているんだろうと勝手に思っていました。
ところが、
講演の中で、端々に夫婦仲の良さがうかがえるエピソードがあり、
そして、
多分、帰り際に息子に声をかけて下さった、
控えめで優しそうな女性が、奥様だと思う。
「家族だからいっつも一緒に」
「ダンナが転勤になったら、当然奥さん、子どもも一緒に」
って言う凡人の発想と違い、
「私も頑張るから、あなたも都会で頑張って」
「俺も慣れない土地で頑張るから、お前も頑張れよ。
子どもも頼んだぞ」
って、数十年やってこられたのでしょう。
それこそ、奥様だって教授レベルなのかもしれないし。
今回先生はまだこちらに残り、
最後の大改革に乗り出すため火中の栗を拾う決断をされたのですが、
それがついに終わって地元に戻った時に、
数十年ぶりの同居が再開し、
自分達の職業人生を懐かしく振り返るのでしょうか。
世の中には想像も出来ない、すごい人たちがいるんだな。
勝手にレベルの低い想像をしていた自分を、
本当に恥ずかしく思いました。
そして立て続けに同じ様な話。
今度は、
地方から一ヶ月の予定で東京に研修に来ていた方が、
そこでの仕事にのめりこみ、ほぼ永久就職を希望する事に。
既にこちらに来て1年以上経ってますが、
奥様は地元にいるので、ご主人がこっちで本格的に働くなら
当然奥様もいらっしゃるのかと思っていました。
ところが、
超一流大学を卒業して10年近く経つ奥様は、
この春から4年の大学へ行くと。
私がもしそんな状況なら、
「たった1ヶ月って約束だったじゃ無い!!
それがずっとそっちにいるなんてどういう事!?
しかも、大学受かったばっかりなのにっ!」と半狂乱になるだろうに、
なんと、そこのご夫婦は、奥様が
「そんなに良い職場なら、そこで頑張りなさい」と尻を叩いているそう。
うーむ。
すごい。
これもまた、
「私も頑張るから、あなたも頑張って」バージョン。
私たち夫婦も
「俺も頑張るからお前も頑張れよ」が理想だし、
留学前、働いていた頃はそういう関係だったと思っていましたが、
いやいや、
私はこの奥様方ほどの覚悟は、みじんも無かったなぁ。
いや、
比べる事自体、厚かましいんですけど。
こういう話聞くと、本当に頑張ろうと思います。