突然だけど。

尿管結石っていう超ラブリーPOPな病名を聞いたことある?
その名の通り超ラブリーな尿路に私の体が自然自家栽培した超ラブリーな石が留まっちゃうっていう
聞くだけでも超ラブリー痛快エブリデーな病気なわけなんだけど。


尿路結石を経て。経た上で。

人って大人になるって言うよね。

翳りのある笑顔になるっていうか。

尿管ありきですべてそこから始まるっていうか。



今日はそんな素敵な病、「尿路結石」に侵されたときの超ラブリーな思い出でも書こうかなって。



超ラブリーPOPな病気、尿路結石に侵されたのは数年前。


悪夢当日。

その時歴史が動くまであと数時間。

なんか寝る前ぐらいから左わき腹後方辺りがな~んかちくちくしてたの。
でもそんなの気にも留めずいきなりレム睡眠かましまくり。


ずん・・・

ずん・・・

ずん・・・
うぅ・・・い、痛い・・・・
定期的にくる鈍痛に目が覚めた私。さっきの左わき腹後方が痛い。
ずん・・ずん・・ずん・・
なんか重い痛み。変だ。ただの腹痛ではないような気がする。

松岡修三のテンション並みに腑に落ちない。


おかしいおかしいと思ってるうちに痛みがどんどん早くなってくる。
ずんずんずんずんずんずん・・・・
もうね私の左わき腹後方辺りがずんどこ祭り。
頭の中で氷川きよしのズンドコ節と痛みがシンクロしちゃって真夜中のショータイム。
パラダイスへようこそ!よ~しパパもはりきっちゃうぞおとうさんあんまりむりなさらないでなにをいってるんだおれだってまだまだわかいぱぱだいすきくぁwせdrftgyふじこlp;


って違うわよ!痛いのよ!!
♪ずんずんずんどこずんどこチャチャチャ♪ってリズムに乗ってる場合じゃないわけ。
もう痛みがペインでおかあさん!おかわり!!って世界なわけ。
のけぞっちゃうくらいの痛み。


や、やばひ・・・

これはただごとじゃね~。

病院だ、病院!!

くぁぁ動けない!救急車、救急車~!!


ぐぎゃ~!しまった!私すっぴん!

こんな顔で出たら救急隊員が逆に具合悪くなっちまう!
大体すっぴんの私ってばいい具合に地球外生命体でレアでウェルダンでよろぴこって感じじゃない?



ダメだ。せめてファンデだけでも塗らないと~!

もう痛みはボルテージ最高潮!

64ビートのずんどこ節が私を襲う!!

ずどどどどどどどど!!
その速さっちゃ~シューマッハ!シューマッハ並み!シューマッハの兄?弟?
そんなのどっちでもいいのよ。とにかく速いわけ!
でも私はライコネンが男前で好き♡ムキ♡ムキ~~~~~~!!

もう私の左わき腹後方はF1。ポールポジッションを狙う男達の熱き戦い。



痛いよ~痛いよ~


とにかくスッピンをみせるわけにはいきません。

私のすっぴんは禁断のポーネグリフ。古代兵器も蘇るっつー話よ。

痛みで座れないから横になったまま下地&ファンデ。
仕上げのお粉にグロスまで塗る始末。なに?このうきうきおでかけスタイル。


もう下着も服も万全の体制で番号177にTEL!!って天気予報聞いてどうすんじゃい!!
すでに私の心の中はどしゃぶりって言ってんじゃないのよ!
いやいやしましたよ?ちゃんと119番に。



住所を告げ、64ビートの痛みを抱えたままふらふら表に出る私。

冬だから寒いのなんの。しかも真夜中。
誰もいない無明荒野をさまよう悲しい私が独り。すでに行き倒れそうです。

とにかく救急車が見えやすいところで三角座りで夜空を見上げる私。

あぁきっと私は難病。
もうこんなお星様を見ることはないんだわ。
寂しく切ないこの思いを澄み切った冬空にin the sky for my teacherしたい気分。



ぽーぴーぽーぴー・・・

きた~~!救急車きた~!!

よれよれで乗り込む私。
救急隊員は痛みであえぐ私にすかさず酸素吸入(なんかおおげさ)&バイタルチェック。
無線で病院に連絡しながら「保険証持ってますか?」と救急隊員。

恐れてたこともきた~~~!!

当時の私は性別当然男。
もうねアフォかとバカかと。

アボガド、バナナと。

びっくり水買いに走る新妻くらいアフォかと。



おもむろに保険証を差し出す私。
「・・・すいません、ご本人さんの保険証は?」
「・・・本人です・・男→女なんです・・・あぁ!痛い!!」
とりあえず痛がってみてその場の微妙な空気を払拭しようと試みる私。
救急隊員たちの「どーすんのこいつ」的乾いた視線が痛い・・・。



わき腹も絶好調で64ビートのずんどこ祭り!

もうどうでもええわ!早く病院到着せんかい!!
私の怒りと痛みが最高潮に達した頃ようやく到着、パワチャック!
♪パーマンパーマンパーマン~あの世が呼んでる声がする~♪



やっと診察開始。と思ったら。

真夜中だから当直の先生しかいないだと?しかも皮膚科の先生?
あわわあわわ・・(ぶくぶく・・・・ちーん、死・・・)
皮膚科がこの痛みをどうしてくれるっていうんじゃ!

確実に痛みは内部!内部から来てんのよ!!
てめ~は表面見る医者だろ~が!

ふざけんな!責任者出せ!今すぐ出せ!
この64ビートの憂鬱をなんとかしろ!


・・・30分後。

注射であっさり痛みは治まった私。

いや~すごいね、医学って。ほ~んとすごい。
皮膚科の医者ってすごいね。うん。私あの子はやる時はやる子だって思ってた。
でももし当直が耳鼻咽喉科だったりしたら確実に殺。殺だったね。


その後お尻に指入れられたり(きゃ)、レントゲンしたりでようやく出た診断結果は
「尿路結石」
カマーン!

なんてラブリーな病名♪

って人に言えるか!!

尿の路に石とか!!


しかも「男性に多い病気です」とかご丁寧に付け加えやがんの。

はいはい、確かにおっさんです。

いみじくもおっさんですよ~。



とにかく水を死ぬほど飲む&死ぬほど縄跳びする作戦で石を早く外に出さないと、また痛みが再発するかもとか言われた私。

飲みましたとも飛びましたとも。
えぇえぇこれでもかとばかりに水を!縄跳びを!

調子乗って2重飛びどころか3重飛びするくらいの勢いで。


数日後。

トイレに行くと・・・・

「ポンッ!」

何かが出た感覚が。
もしや!と思って便器を覗き込んみると・・・
出ました!(TT)
出たのよ!(TT)

1等は夢のハワイ旅行が!(TT)
綺麗な珊瑚のような石が!(TT)
こいつが・・

こいつが私の尿路で64ビートのずんどこ節を!!ボルテージMAXで!



記念にとっておこうか迷いましたが、よく考えればただのカルシウムの塊。
んなもん骨っ子元気でなんとかなるんじゃ!!と意味不な理由で一気にあの世へ葬り去りました。ちーん・・・

             蒼子と賢者の石 劇終


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