近ごろ、つらつらと考えること。

人間社会においては、無意識に人々の役柄が決まっていき、それを演じる…とまではいかなくても、役柄に収まっていく。
役柄は、相手との総合的な関係性で決まっていき、一人の人がいろんな役柄をこなしている。

分かりやすい例で言えば、聞き役とか、世話役とか、ツッコミ役・ボケ役、女王役、お嬢役、妹役・姉役・母親役、教師役・生徒役。

時には、ピエロ役、プライド回復役、振り回され役なんていう一見嫌な役もある。
私の場合、だいたい、そういう役回りになる関係の相手とは疎遠になるが、たまに、続くこともある。
この人はそういう役である私を必要としているんだな、と思えるくらい、相手の寂しさとか不安とかを理解でき、他方で、相手が他に良いところを持ち合わせていて、私を尊重してくれるときは、続く。

最近気がついた新たな役は、次のとおり。

・懐かしくて会おうと思えば会えるけど容易に近付かない役(別名、「いいね!役」)

→10年くらい縁が切れていたがFacebookで復活した学生時代の友人とか彼氏とか、会社の元同僚や先輩とか。
  人によっては、飲み会が実現したり、仕事でお世話になったり(自分のクライアントをその人に繋いだり)して、違う役に変わっていく。

・ピンチの時のお助け役(別名、「アラジンの魔神役」)

→弁護士だから、これは当然かな。
みんな、生きているといろいろあります。

・定期便役

→1年に一度とか、定期的に会う役。これは役というより関係か?
続けていると、かなり大切な関係になっていく。


以前からたまに述べていることだけれど、
昔は、こうした別々の役をこなす自分が、人間関係に冷めていて技巧的なように思えて、「本当の自分」と解離しているように思えて、本当に嫌いだった。

でも、今は、人との関係性を分析して立ち居振舞いを変えることは人を思いやってのこと、時には自分を守ることだと知っているし、あれもこれも本当の自分(というか本当の自分なんてない)と分かっているので、いろんな役柄を発見することが楽しみになってきた。

そして、時の経過やいろいろなことで、役柄も変わっていくことも、楽しい。

人間は、やっぱりおもしろい。