皆小説の題名ってどうやって決めてんだろ?
結構難しくて悩むんだよね。偶に題名から話を書くってのもあるけど。
昔自サイトでアニメ系の小説凄く書いてたんだけど同じ悩みに直面する自分の成長の無さ。


って事で続きです。










【Time to fall in love5】



ペタペタ…ペタ。……ペタペタペタ。

「…………さっきから何してんですか…アンタ。」

いい加減ゲーム機から顔を上げて頭上を見上げたキュヒョンに、イェソンは何が?そんな表情でコトリと首を傾げてみせた。

久しぶりの休日。自室でゲームをしていたキュヒョンの元へとイェソンが来て、皆外出中だと知るとそのままキュヒョンのベットの上でマッタリとしだして。まぁいいかと暫く放っておいたのだが。

1時間程経ってからだろうか。床に座ってベットに寄りかかったままゲームをしていたキュヒョンの真後ろ。ソコを陣取りペタペタと後ろから顔を触り始めたのだ。傍から見たら石膏像でも作ってるのか?的光景。
それでも完全無視を決め込んでゲームをしていたキュヒョンだったが、30分……流石にそれだけ触られては邪魔な上に気になって仕方ない。だから発した言葉だったのだけれど、イェソンはどこまでもマイペースらしい。

「別に、触ってただけ。」

それだけ言ってまた手を動かし始める。イェソンは人の顔を触るのが好きだ。というか大好きだ。兎角メンバーの顔を触るのなんて日常茶飯事。
だが皆それを嫌がって直ぐに逃げてしまう。だから今みたいにジッと触らせてもらえるのが嬉しくて仕方ないのだろう。現に顔が綻んでいる。


「…楽しいですか?」


自分をジッと見上げる瞳が何だか優しい。それに気付いたイェソンは小首を傾げながら、キュヒョンの両頬を小さな手でソッと包み込んだ。

「んー…気持ちいい…」

そう言ってムニムニと両頬を押してくる。

「そんな事したら、僕が不細工になるじゃないですか…」

言葉とは裏腹に止めさせようともしないキュヒョンにまたイェソンは小首を傾げて。その反応に今度はキュヒョンが首を傾げてみせる。

「どうかしました?」

言われて、ンー……少し唸った後で。


「何か、キュヒョナが優しい…」


それにドキリとする。確かに近頃の自分はイェソンに優しく接してしまっているから。

「この間もカーディガン、くれた」

「…それは、欲しそうだったからです」

「…熱出た時、楽屋から連れ出してくれた。」

「……しんどそうだったからですよ…」

「………今、触らせてくれてる…」

「……………だって、触りたい…でしょ?」

そう言って、キュヒョンはイェソンの頬へと手を伸ばした。
ソッと触れた頬は冷たくて。彼の本来の体温は低いんだと知る。そんな行動にも小首を傾げるから、キュヒョンはクスリと笑ってみせた。


「触るだけなんて、ズルイでしょう?」


何がズルイかなんて疑問に答えるつもりはない。ただ自分が隠している今の感情のまま、イェソンに触れたかった。本当は頬だけじゃなくて、その体を抱きしめてしまいたかったけれど。向こうは自分をただの弟としてでしか見ていない。それが判るから、抱きしめられない。

「……やっぱり、変なヤツ…」

笑いながら、それでもキュヒョンの手に頬を擦り寄せてきたイェソンに胸が締め付けられた。言えない言葉を言いそうになって、飲み込む。
頼むから、これ以上甘えないで欲しい。これ以上甘えられたら、自分はもっと彼を好きになってしまう。



そんな気持ちを隠すように、キュヒョンはそっと瞳を閉じた。




※気持ちを言えないギュの苦悩。
気付かないから兄さん甘えちゃうんだけど、それが余計にギュの気持ち刺激してるんだよね。

しかも自分にだけ甘えてくるからギュの悶々度は上がってくばかりっていう。



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