皆さん、こんにちは。緊急事態宣言が多くの県で解除されましたね。自粛が緩んで、窮屈感が大分なくなりますが、油断が禁物な事も承知しています。また緊急事態宣言が出されないよう、うまくやっていきましょう。

 

さて、今回の院長ブログは、治療終了の患者さんがいらっしゃいますので、そのご報告です。

28歳の女性で、ガミースマイル、笑った時に上の前歯の歯ぐきが見え過ぎてしまうのが気になって来院されました。上顎前突や深い咬み合わせ、凸凹も伴っていました。

 

横顔のレントゲン写真です。骨格的には問題はありませんが、上顎前歯が前下方へ延びて下顎前歯を覆っている状態でした。

 

治療方針は右上の第一小臼歯と左上の第二小臼歯、下顎は両側の第二小臼歯の計4本の抜歯を行い、上顎には矯正用アンカースクリューを両側植立して、ブラケットを用いて治療を開始しました。

 

上顎の抜歯が行われ、両側に矯正用アンカースクリューを装着した所です。

 

続いて上顎にブラケットが装着されました。

 

続いて下顎にもブラケットを装着しました。前歯部は咬み合わせが深く、しばらくはつける事ができませんでした。

 

治療開始から1年経過時点です。

上顎前歯部の後方移動を行っています。下顎前歯にも装置がつきましたが、通常のブラケットでは咬んでしまうので、小さなボタンをつけて、それをワイヤーに結んで何とか動かす治療を行っています。

 

治療開始から2年経過時点です。

大分咬み合わせも浅くなってきました。スペースもどんどん閉鎖してきています。

 

治療期間2年8カ月で治療終了となりました。治療前後の写真を供覧します。

深い咬み合わせも改善しました。

 

凸凹も改善し、抜歯スペースも閉鎖しました。凄く歯磨きはし易くなったと思います。

 

これは術後のみです。内外側的にも適切な位置関係で、めちゃくちゃ咬みやすいと思います。

 

笑顔での歯の見え方は、別人のように改善しています。唇を閉じた時にオトガイ部に梅干しの種の様な筋肉の収縮がなくなり、楽に唇が閉じるようになっています。就寝中の口の中の乾燥などは無くなると思います。

 

パノラマ写真です。残念ながら下顎の前歯部に若干の根吸収が認められましたが、普通の食事などでは全く問題はありません。

 

横顔のレントゲンです。上顎前歯が後上方へ移動して、下唇を押す事が消えたので、横顔のシルエットも美しくなりました。

 

治療終了おめでとうございます。気になっていたガミースマイルが、かなり改善して私もホッとしています。これからの安定も大切ですので、リテーナーを使用して、しっかりと咬んで、今後も様子を見ていきましょう。お疲れ様でした。

 

徐々に暑さも感じられるようになりますが、体調に気をつけて乗り切りましょう。それでは皆様お元気で。

 

●今回の写真の掲載は、患者さんに了解を得ております。

●今回の総費用:65万円(治療期間2年8か月)

●治療における一般的なリスクについて

 治療中または治療後には、虫歯の発生・歯根吸収・歯牙疼痛・口内炎・歯肉形態不正・顎関節症・ほうれい線・歯の削合・後戻りなど思いもよらない不都合な合併症のリスクがあります。治療開始時に主な事項についての注意や対応についてお話しし、もし不都合が発生した場合は全力を尽くして対応してまいります。

●治療結果には個人差があります。同様の結果が保証されているわけではありません。ご了解ください。