皆さん、こんにちは。コロナの心配も大分落ち着いてきた感があります。このまま、感染拡大が起こらない事を祈ります。

さて、今回の院長ブログも治療終了の患者さんのご報告です。

 

14歳の男性、第二小臼歯が4本とも欠損していて、乳歯が3本残存していて、凸凹が主訴の患者さんです。

パノラマ写真です。根っこがとても短い歯が3本みられますが、あれが残っている乳歯です。本当はその下に永久歯がいなければいけませんが、欠損しているわけです。

 

右上だけは乳歯は残っていませんでした。上顎前歯は前に傾斜して、正中にスペースも残っています。

前から数えて5番目の歯が乳歯です。

 

お顔の写真です。口元の前突傾向もみられました。

 

横顔のレントゲンです。骨格的には問題は見られませんでしたが、歯は上下とも前方へ傾斜していました。

 

治療方針は、残存している乳歯を抜歯して、それより前方の歯を後方へ移動してスペースを閉鎖する方針としました。

右上には矯正用アンカースクリューを植立することとしました。

 

最初に右上に矯正用アンカースクリューを植立しました。

 

続いて乳歯を抜いて上顎にブラケットを装着しました。

 

次に、下顎にもブラケットを接着しました。

 

治療開始から1年経過時点です。どんどんスペースを閉鎖している所です。

 

治療開始から2年経過時点です。大分閉鎖してきています。まだ微妙に正中線も一致しておらず、ここから仕上げをしていきました。

 

治療開始から2年9カ月して、治療終了となりました。治療前後を並べて供覧します。

前方傾斜していた上顎前歯も奇麗に並びました。乳歯をぬいたスペースも完全に閉鎖しました。

 

これは治療後だけですが、内外側的にも適切に配置できました。とても咬みやすくなっています。

 

お顔の写真です。前歯が後退したので、唇も楽に閉鎖できるようになりました。笑顔での歯の見え方もとてもバランスが良い感じとなりました。

 

根っこの吸収なども見られませんでした。

 

横顔のレントゲンです。前歯が上下ともに後方移動して唇のシルエットが奇麗になりました。

 

治療終了おめでとうございます。順調に進みとてもうまく仕上がりました。途中外傷で前歯がずれた時はびっくりしましたが、きちんと動いてくれてよかったです。これからはリテーナーを使用して、良く咬んで機能させてください。健康な咬合は一生の宝です。お疲れ様でした。

 

それでは、今回の院長ブログはこれまでです。日中はかなり温度が上がってきました。まだ暑さに慣れていないので、疲れます。皆さんお元気にお過ごしください。

 

●今回の写真の掲載は、患者さんに了解を得ております。

●今回の総費用:65万円(治療期間2年9か月)

●治療における一般的なリスクについて

 治療中または治療後には、虫歯の発生・歯根吸収・歯牙疼痛・口内炎・歯肉形態不正・顎関節症・ほうれい線・歯の削合・後戻りなど思いもよらない不都合な合併症のリスクがあります。治療開始時に主な事項についての注意や対応についてお話しし、もし不都合が発生した場合は全力を尽くして対応してまいります。

●治療結果には個人差があります。同様の結果が保証されているわけではありません。ご了解ください。