皆さん、こんにちは。そろそろ忘年会の予約が入り始めました。コロナ明けを実感しますね。

 

さて、今回の院長ブログは、人生で初めての黒人女性の治療が終了したので、そのご報告です。

初診時年齢は23歳。主訴は凸凹でした。アフリカから、徳島の大学へ留学生として来日されている方です。

日本語はカタコトですので、英語を頑張ってしゃべりました。徳島にいる期間が2年しかなく、時間切れになる可能性もありましたが、本人がやりたいとの意思が強く、治療開始となりました。

口元は前突気味で、凸凹が認められます。

 

歯の写真です。前歯部に強い凸凹があり、やや受け口気味でした。

 

横顔のレントゲンです。分析の結果、骨格には大きな問題はありませんが、上下の前歯が前方に傾斜していることがわかりました。

 

治療方針は、上顎は両側の第一小臼歯、下顎も両側の第一小臼歯で、計4本の抜歯。全部の歯にブラケットを付けて治療開始することととしました。動的治療期間は2年+αとしました。

 

上顎の抜歯が終了して治療を開始した時の写真です。下顎はこの後すぐに抜歯をしました。

 

治療開始から1年経過時点です。日本人よりもとても早く歯が移動した気がします。黒人の骨は柔らかいのでしょうか。どんどんスペースを閉鎖しているところです。

 

この後、9か月して動的治療終了となりました。治療期間は1年9か月でした。治療前後の写真を並べてお見せします。

凸凹も綺麗に並び、受け口気味も改善しました。横の歯もばっちり咬んでいます。

 

アーチフォームも改善されました。抜歯スペースも完全に閉鎖しております。

 

これは治療後のみですが、内外側的にも完璧です。

 

正面の口元の写真です。前突感が改善し、唇も薄くなりました。笑顔での歯の見え方もかなり良くなりました。

 

斜めと横顔の変化です。突き出した下唇の改善がよくわかります。

 

パノラマ写真です。根の吸収なども認められませんでした。

 

 

横顔のレントゲン写真です。前方傾斜した前歯の後方移動がなされ、口唇が後方移動しました。

 

治療終了おめでとうございます。私にとって、人生で初の黒人の方の治療で、最初は英語でコミュニケーションをとるのも苦労しましたが、徐々に日本語を覚えてくれたおかげで、スムーズに治療が進んで、予定より早く終了ができました。驚くほど動きが早かったです。日本人は骨が固いんだなと思いました。こんなスピードでは絶対に動かないです。お顔をみると、黒人女性でも、歯を見ると日本人となんら変わらなかったです。歯の形も全く同じだと思いました。欧米人は明らかに違うと思いますが、この患者さんはもう同じ歯の形や不正状態も日本人と同じでした。来年の3月からは徳島を離れても、リテーナーの管理だけなら、当院以外でも、どこでも大丈夫ですから、心配はいりませんね。異国の地で、不安もあったでしょうが、治療をする決断をされて、最終的に良い結果が得られて本当に良かったです。私も月に一度の英会話タイムで勉強になりました。お疲れさまでした。

 

世界の戦争、紛争、軍事的緊張が毎日ニュースで伝えられています。ミサイルやドローンの攻撃がない日本の平和がありがたいなと思うこの頃です。でも日本も90年前は国民をあげての大戦争をしていたんですよね。それでもこんなに平和になることもできる、という証明でもあるんですよね。今年もあと2か月少々です。平和のありがたみを感じながら、世界が平和になることを祈りながら、日々頑張りましょう。

 

●今回の写真の掲載は、患者さんに了解を得ております。

●今回の総費用:60万円(治療期間1年9か月)

●治療における一般的なリスクについて

 治療中または治療後には、虫歯の発生・歯根吸収・歯牙疼痛・口内炎・歯肉形態不正・顎関節症・ほうれい線・歯の削合・後戻りなど思いもよらない不都合な合併症のリスクがあります。治療開始時に主な事項についての注意や対応についてお話しし、もし不都合が発生した場合は全力を尽くして対応してまいります。

●治療結果には個人差があります。同様の結果が保証されているわけではありません。ご了解ください。