オットが家出したときも、事情を知るいとこからは「オットさんは、ただただみかんさんに謝って欲しいみたいですよ」とメールを貰っていたのだが、ワタシは謝らなかった。それがずっと尾を引いているらしい。
言葉で済むこと。
確かにそうだろう。しかし、ワタシが謝ってすむことじゃない。オットのやり方にも問題はあったんだし、ワタシが一方的に折れるのは納得がいかない。だから、そこは譲れなかったのだ。
「お前が「温かいものを出したいから調理器具を片付けない」ってのだって、そんなのお前の段取りが悪いからだろう。だいオレはお前の怠慢のせいで追いつめられ、家を出ていたときは自殺も考えていたんだ。なのにお前はその間、平気で遊びに行ってただろう。帰ってからもなだかんだと遊びに出歩いて。オレはお前の行動がどれだけショックだったか。あんなのだってオレのことを考え、悪いと思ってたんならキャンセルできたはずだ。仕事で出かけた2回は目をつぶるとしてもだな」
目をつぶるって、何様だよ。
ワタシは、別に料理に手を抜いてる訳じゃない。たった一皿の料理に時間をかけて調理器具も出しっぱなしにしてたならともかく、おかずは最低でも4品は作る。その間、工程を考えながら使ったものを片付けつつ料理するが、最後に使った鍋などは片付けきれないこともある。冬場は特に早く冷めちゃうから。しかも、今の家計はワタシが働かなきゃ成り立ってないんだよっ。
オットの言い分を聞いていると、めちゃくちゃ腹が立ってきた。遅すぎる
「とにかく、オレの被害は甚大なんだよ」
「ふーん。で、何が言いたいの?慰謝料でもくれって言うの」
「いくらくれるって言うんだよ。お前のせいで、オレは何百万位もなったかもしれないビジネスチャンスを逃したんだからな」
「それを言うなら、あんたが会社を辞めて独立したい言った時、反対もせずにワタシの貯金からお金を貸したよ。新しい仕事を始める時には、いつも援助してきたよ。あんたは自分の景気がいいときは自分の趣味につぎ込んだり実家へ仕送りしたりして、まだぜんぜん返してもらってないけどね。それでも黙ってたよ」
「そんなこと、いつまで遡って言うんだ」
「決まってるじゃない、結婚したときからよ」
「・・・・それは昔過ぎるじゃないか」
「どうしてよ。そこからずっとじゃない、あんたは。ことあるごとに、通算したら何百万も貸してるし、生活費だって滞ってもワタシは文句言ったことないじゃん。あんたはうつになる前から、やりたいようにやってきたよ」
「そんな昔の話までして、お前は卑怯だ」
「何が卑怯なのか行ってごらんなさいよ」
そう言うと、オットは答えず頭を抱えた。そして
「オレはな、二人で決めたルールを守って仲良くやっていきたいんだよ」
はぁ~
ワタシは即座に
「あ、それに関しては謝るわ。ごめん。もう絶対に無理。あんたといるのはしんどいし、もうこれ以上支えていけないから別れよ」
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