昨夜は可愛い後輩を引き連れて、バカ話半分・熱い語り半分のプチ新年会であった。寒風吹きすさぶ夜だったので、水炊きでもつつこうかと栄町『よさこい』に行くも閉まっていた。水炊き気分をムリヤリにチゲ鍋に切り替えたのだが、これが正解だった。

行きつけの韓国家庭料理『ファーチョン』のチゲ鍋は、辛いの苦手な人にとっては水なしでは食べられないかもしれないが、今夜の寒さにはジャストフィットだった。このキムチチゲ鍋と、焼きたてのチヂミ、そして食感がたまらない韓国風春雨チャプチェがあればもう、猪鹿蝶である。

ここの韓国出身の店主・文美鐘(ブンミーチョン)さんとお話してて驚いたことがひとつ。
約6年前、この店がオープンした当日。やって来た1人目の客が僕だったらしい。

編集者という仕事柄、そして食いしん坊という性格柄、新しいお店を見つけると入りたくなる性分で、当時まだ珍しかった韓国料理店の看板を見つけて友人と飛び込んだ。その時初めて耳にした「チゲ鍋」というのを食べて、辛い!けど旨い!!と感動した覚えがある。あ、それと、店主が簡単な日本語しかわからなかったので、注文するときに緊張したこともよく覚えている。

そして数日後、当時僕が編集長をしていたタウン誌でお店を紹介させてもらったのだけど、文さんとはそれ以来とっても仲良くさせていただいている。

今でこそ言えるが、当時、慣れない日本で、そして慣れない日本語での商売、文さんは本当に大変だったと思う。お店を閉めようと思ったことも幾度とあったとか。でも持ち前の明るさと、本当に韓国のお家で出てくるような飾らない温かい料理が手伝って、次第に口コミは広がった。
今では、韓流ブームの追い風も吹き、予約が取れない日があるくらいの人気店になった。

6年前、
まだ26歳だった僕が取材した雑誌を切り抜いてスクラップし、未だに大事に持ってくれている文さん。
人生において、1人目の客になることなんて滅多にあるものではない。知り合いの店とかならありえるけど、たまたま飛び込んだ店が1人目だったなんて、なんだかこっちまで感慨深い。ということで、1人目の客としてみんなを代表して言わせてください。

文さん、6年間がんばって本当に良かったですね♪ 

今では僕の方が、経営者として後輩になっちゃったけど、負けないようにがんばります。
それと・・・・・日本語それ以上うまくなって僕を追い抜かないでね!!