拓海は途中で薬を買って、来未の家に向かった。


拓海が来未の家のチャイムを押すと中から鍵が開いた。



拓海 「大丈夫?」


来未 「うん。気分は悪くない・・・」



そう言う来未の声には元気がない。



拓海 「はい、おみやげ。」



拓海は来未が好きそうな甘いお菓子のお土産を渡した。



来未 「病人に食べ物のお土産買ってくる?」


拓海 「もう治ってるかと思って・・・ お粥作るから台所貸してね。」


来未 「お粥ならレトルトがあるよ。」


拓海 「お手製を作ってやろうと思ってたのに・・・ 料理の腕を信用されてない?」


来未 「そんなことないけど・・・(笑)」


拓海 「ついでに自分の分も作っていい?」


来未 「いいよ。レトルトのカレーもあるよ。」


拓海 「いろいろ取りそろえてるね。じゃあカレーをもらいます。」



お粥とカレーはすぐに出来上がり、2人で一緒に食べた。


カレーは拓海の大好物だった。



来未 「お粥だけって、あまりおいしくない・・・」


拓海 「病人なんだからしょうがないでしょ。おとなしく食べる。」


来未 「でも・・・ 味しない・・・ カレーおいしそうだね・・・」


拓海 「分かったよ。じゃあマッシュルームあげるよ。」



拓海はカレーに入っていたマッシュルームを来未に食べさせてあげた。



来未 「おいしい~!」


拓海 「そう? もう1ついる?」


来未 「うんっ!!」



いつしかマッシュルームは来未の担当になっていた。


ご飯を食べ終わり、薬を飲んで来未は布団に入った。



拓海 「汗かいてるでしょ。隣の部屋で着替えておいで。」


来未 「・・・えっ~~。見ないでよ!!」


拓海 「・・・見ません!」



拓海は朝まで来未の看病をしていた。


来未の家で夜を越すのは初めてだった。


来未が寝てもずっとそばについていた。。。