拓海と一夜を過ごした次の日。


来未は二日酔いでほとんど寝たきり状態だった。


そんな中、颯太からメールが来た。


来未が二日酔いじゃないかと心配しているメールだった。


どこから、そんな情報を得たのか知らないが、来未は少し嬉しかった。


拓海がスノボに行っている今、寂しいこの状況をどうにかしてくれるのは颯太しかいないと思った。


そんなメールで、颯太は来未に “アメブロのアドレスを教えて!” と言ってきた。


颯太が、来未のアメブロを知っていることを拓海から聞いていた来未は、


“知ってて見てる癖して嫌なヤツ” と内心思いながら、“今年を精算するつもりで退会したよ。” と返事した。


来未の初代ブログはこのとき本当に退会して、二代目アメブロが始まったときだった。





拓海がちょうどゲレンデに到着したとき来未からメールがあった。


“思いっきり二日酔い…。 かなり気分悪い。 スノボ本当に行ったんだ?”


といった内容だった。


“昨日はゴメンね。 嫌じゃなかったら、今度2人でスノボに行かない?”


何故か謝る拓海だったが、来未からの返事は “スノボに行きたい!” とのことだった。





颯太と一緒に居たいために拓海と別れた来未。


拓海からスノボの誘いを受けたのは嬉しくて、すぐにOKした。


自分でもどうしたらいいのかよく分からない。


元カレと2人だけでスノボに行っていいのだろうか。


こんなことしていて、颯太に知られたりしないだろうか。


2人の男性と同じように付き合っていきたい来未。


もともと拓海のことが嫌いで別れた訳ではなくて、別れたときよりも拓海を意識していた。


来未は、だんだん悪女化している自分を冷静に受け止めていた。





そして、この日の夜。


来未は別の先輩から飲み会に誘われ、同じ職場の先輩と新たな出会いがあった。


なかなかのイケメンで、ちょっと話した感じはいい人。


来未の実家と同じ種類の犬を飼っていたり、昔スノボをしていたり…。


そんな話で盛り上がり、また一緒に飲もうということになった。


もうちょっと話をしていたいと思っていた来未。


このときの先輩が、来未の中で3人目の男性として急浮上してきた。





さらに、来未を気に入っていると思われる職場の後輩から最近よくメールが来る。


来未は、その後輩にあまり興味を持っていないが、よく考えてみると最近周りに男ばっかりいるような。


そのメル友にしても、イケメンの先輩にしても、拓海と別れたから親しくなれた。


そして、本命の颯太と、元カレの拓海。


こんなことは久しぶりで、ちょっと困惑気味の来未。


自分の本当の心の中が分からないまま悩み続ける来未だった。。。