少々、間が空きましたが沖縄旅行の最終回。黒島滞在2日目です。
黒島研究所
自転車でも小一時間で一回りできる小島ですので、2日目となると島内もほぼ散策済み。


日差しも強かったので避暑を兼ねて、1日目の散策で発見した黒島研究所を訪れてみることに。


黒島研究所は、ウミガメやサンゴ礁に関する調査を主として行っている研究機関で、元々(財)海中公園センターが運営していたものをセンターの閉鎖に伴いNPO法人の日本ウミガメ協議会が引き継いだもの。

展示エリア
研究成果を伝えるための展示室が設けられていて、一般にも開放されています。


写真は生物飼育室で、ウミガメのほかハブやヤシガニなどの陸生の固有種やサメやウツボなどサンゴ礁の魚類が数多く展示されています。


もう一つ、資料展示室があって、ウミガメのはく製や骨格標本、サンゴ標本などのほか、漁具をはじめとする黒島の民俗資料も豊富に展示されています。


失礼ながら、人口200人余りの離島にこれほど充実した博物館があるとは想像もしていませんでした。


亀プール 屋外には、ウミガメの飼育プールもあり、ガチャガチャで餌を購入すれば、餌やりもできます。


餌をやる来場者が多いのか、プールの縁を歩くとウミガメ達が縁沿いについて来て、中々愛らしい。
なまこラグーン
こちらは、ふれあいなまこラグーン。


浅瀬を模したプールにナマコだけがゴロゴロと転がっています。


おそらく観光客向けに生物を直に触れることのできるサービスとして始めたのでしょうが・・・なぜにナマコなのか。


ウミガメにはしゃぐ子供たちもこちらは素通り。


実は外部の他のプールと繋がっていて、ろ過装置を兼ねているとか、別の意味合いで設置しているものなのかもしれません。
黒島の歴史と民俗
研究をまとめた報告書が頒布されていたので、分けていただきました。


『黒島の自然と民俗』・・・生物の研究機関が発行する研究報告で、タイトルに“民俗”が入っているのも珍しいですが、中身も民族関係が充実していて、黒島の歴史はこの一冊でだいたい解る内容になっています。


ぱっと見、長閑な島暮らしも、その実、大変さを秘めているようでして。


交番・消防署はおろか信号機すらなく、学校も小中併せて一つだけ。診療所を建てても医者が定住しないので、全てを島民で代替しなければなりません。


石垣島には徳洲会の病院があり、この地域の医療の中核になっているようです。賛否両論ある徳洲会ですが、医療僻地に進出する姿勢は評価すべきかと。


石垣島からの帰路、眼下に徳洲会の真新しい建物を見ながらそんなことを思いつつ、何かしら“先生”と呼ばれる技術があれば、南の島で再出発といった選択肢もあったのかも・・・などと夢想しながら、4泊5日の南国流転、終了と相成りました。