今回の地震についての雑感 | 断片的な日々 

今回の地震についての雑感

3月11日に起きた大地震について、すでに2日と半日が経過した。報道やその他からの情報が増えるにつけ、事態の大きさに唖然とするばかりである。そして、今はただ、筆者は私的な感想を述べるしか何もできない。自らが見たこと、知りえたものについてしか、語るすべを知らない。


地震発生当時、筆者は自宅で仕事の合間の休憩中だった。「お茶でも飲むか」「今日の夕食は、何にしよう」、家族とそんな会話をしていた時だった。おそらく、東北地方の被災者の方々の中にも、そんな状況の住民の皆さんがいたのではなかろうか。


筆者の自宅は、地震を体感した直後に停電が始まった。ツイッターを見ていた筆者は、すぐに「地震だ」とつぶやこうとしたが、まったく間に合わなかった。


以後、テレビも、インターネットもまったく使用不能。電話もほとんどつながらない状態となった。また、そうでなくともパソコンや携帯を持っていない地域の住民は少なくない。一部には携帯電話やインターネットの有効性を強調する向きもあるが、むしろ災害時にはそうしたものがまったく役に立たなくなる、あるいはもともと持っていない者が取り残されてしまうという危険性を肌で感じた。


結局、筆者の手元では、単三電池2本で動くトランジスタラジオが唯一の情報源となった。これは以前、ヤフーオークションでボイスレコーダーか何かを買った際、おまけとしてついてきたものだった。


電気は止まったものの、水道とガスの供給があったことは幸いだった。夜食などのために、カップ麺や乾麺、レトルト食品、乾燥調味料などをある程度は買い込んであったからだ。


また、取材に使うデジカメやテープレコーダー用に買い溜めしてあった単三電池も役に立った。


だが、懐中電灯での生活は、やはり不安になる。明かりがないと人間は精神的に不安定になりがちであると感じるし、さまざまな作業も制限される。


そこで、精神を落ち着ちつかせるため、筆者や家族は水分と甘い物をかなり摂取した。


もうひとつ幸いだったのは、気温があまり下がらなかったこと。灯油の備蓄はあったが、ファンヒーターだったため電気がなければ動かない。セーターなどの厚着程度でしのげたのは助かった。


筆者が12時間以上の停電で感じたのは、非常時には必要なものは最低限で過ごすことと、無理に要求しないことだ。うかつにも、筆者は忙しさからクルマのガソリンを補充することを忘れていた。現在、筆者のクルマにはガソリンはすでに数リットルしかない。先程、近所のガソリンスタンド数箇所を回ってみたが、数十台ものクルマの行列、または売り切れで閉店したスタンドという光景を見て、諦めて帰宅した。


とりあえず、クルマでの外出は控えよう。ガソリンに購入については、様子を見るほかはない。生活物資も、数日間はいくらかは何とかなりそうだ。どうにもならない時は、その時は、また考えよう。