それぞれの生活 それぞれのポジション | 断片的な日々 

それぞれの生活 それぞれのポジション

筆者は戸惑いを隠さない。正直なところ、平穏冷静ではないことは確かだ。件の東北大地震は未曾有の大事件である。知り合いのジャーナリスト達も、ある者は被災地から被災者が逃れてきた大宮、そして都内と疾風のような動きで取材活動をしている。また、被災地に急行し、取材活動を続けている者も少なくない。都内や近郊で活動している者や、さらに思いもつかないような動きをしている者もいる。ジャーナリストやライター諸氏は、それぞれ自らのスキルや得意とする行動などにあわせて、ダイナミックに活動を続けている。


さて、筆者はどうかというと、取材費もガソリン代もなく、加えて身体的な事情から遠方には行くことが出来ないという有様だ。実に情けない。今の筆者は、どんな非難罵倒にも沈黙して反論などできない。嘲笑と侮蔑こそ、筆者にふさわしいだろう。


ただし、こんな筆者でも、自分の足で歩くことができる。1日歩けば、それなりの範囲を調査できる。人とも話すことが可能だ。その範囲で、筆者はそれなりの取材を続けている。


あと1~2週間もすれば、ジャーナリスト諸氏から数々の成果が上げられてくるだろう。期待は大きい。そして筆者は、自らのできることをするばかりである。それが、何かの足しになるのか、まったく無駄に終わるのかはわからないが。