テント撤去と使用料請求に抗議し経産省前に座り込み | 断片的な日々 

テント撤去と使用料請求に抗議し経産省前に座り込み

 去る5月10日、東京・霞ヶ関の経済産業省前において、原発に反対する人々によって設置された、いわゆる「経産省前テント」の撤去と使用料請求に対して抗議する集会が催された。


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経済産業省前に集まる支援者達


 集会は夕方17時から開催された。経産省前には早くから被災地の住民や支援者などが続々と集まり、手製のプラカードなどを掲げて抗議の声をあげた。

 経産省前テントに対しては、今年2月に経産省によって東京地裁に仮処分申請が行われ、3月6日にはテントの占有移転禁止仮処分決定が下された。さらに同14日にはテントの所有者に指定された2名に対して、経産省から土地使用料として約1100万円にも及ぶ請求書が届けられた。

 これらの請求に対して、テント支援者などが経産省に対して取り下げを求める請願書を、2500名を超える署名を添えて同省官房に手渡すため訪れた。


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同省職員(マスクの男性)に詰め寄るテント支援者たち


 ところが、経産省は「代表者1名のみの面会でないと許可できない」と通告。その理由につい説明が無かったため、支援者たちから「どうして1人だけなのか」「納得できない」などと反発する意見が続出した。だが、経産省側が支援者たちの意見を受け入れなかった上に、ガードマン数名が正門内側に並んで省内への立ち入りを阻止するような体制を取ったため、支援者たちも態度を硬化。対応した経産省職員と支援者たちが押し問答を続ける事態となり、やがて支援者10名ほどが正門前に座り込む事態となった。その周りでは、テント支援者や原発に反対する人々による激しい抗議が繰り返された。


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同省正門前に座り込む支援者と対応する職員


 経産省側と座り込む支援者たちとのにらみ合いが40分ほど続いた頃、経産省側から「2名まで許可する」と伝えられたため、支援者側がこれを受け入れ、テントスタッフである高瀬晴久氏と郡山市の黒田節子さんが省内に入った。

 それから30分後、退出してきた2人は、省内にある一室で請願書と署名を同省職員1名に手渡したことを報告した。経産省側の対応に、黒田さんは「ただ会って話がしたい、(請願を)手渡したいと言っているだけなのに、こんな手間をかける意味がわかりません。テントは私たち被災地の人間にとって、心の支えです」と、今後も支援していく意思であることを強調した。


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同省前テントの様子


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国などの対応に抗議する黒田節子さん


付記 

 なお、この集会に先立って、テントスタッフの一人が警視庁丸の内署に逮捕されていたことがわかった。こちらに関しては調査中である。仔細が判明次第、何らかの形で報告したい。