その日私は華やかな会場で、ビール瓶を開けていた。
確かこぼしてしまったんだと思う。
そのミスで現場のリーダー格の人にめっちゃ怒られた。





自分の能力の低さを呪った。
あーもう、ほんと最悪。




あの日、私は気分が悪かった。






テーブルにサービスにいけば
そこにはいかにも”人生勝ち組”のような
キラキラした人たち。


自分との身分の差を感じて虚しくなった。
あー、この人たちとは住む世界が違うもんな。



あの日、私は最高に気分が悪かった。







その煌びやかなパーティーは楽天の会社の集まり。



社長が登場してスピーチが始まった。





とても自信に溢れていて、素敵な会社だなぁと思った。




自分にはきっと一生縁のない人たち。




無力さと虚しさと、自分の中のものがどんどんあぶり出された
あー、ほんと人生って不公平だよな。





そう。




あの日、私は死ぬほど気分が悪かったんだ。






***




そうやって、いつもあなたは”人生の被害者”で生きてきた。


ほら、悲観してないで、弱ぶってないで
人生に振り回されてないで


自分の手で、世界を創るんだよ!





さぁ、さんざん"嫌だ嫌だ"は言ったんだから




『だったら何がいいのか望んでごらん』



もう1人の自分がお尻を叩いてくる。









望まないものを強烈に体験したときには
強烈に望む未来の自分のカケラを見つけれるんだ。




この最高に気分の悪い
コントラストの体験から
私は望みを抽出した。








自分のパワーを感じて
自由で、楽しくて

自分の人生に満足したい。
私もこういう場所に呼ばれる人で在りたい。






————




この日から5年経った、2019年に
私は楽天のイベントに招待客として参加した。








最高に気分の悪かったあの日と似たような風景が目の前に広がる。





煌びやかな場所でキラキラした人たちが集まり。
同じように三木谷さんのスピーチがあった。





でも、同じような状況だったけど
その場にいる自分の居方は格段に変わってた。



自分のパワーを感じて
自由で、楽しくて

自分の人生に満足したい。
私もこういう場所に呼ばれる人で在りたい。


この望みが叶った場所に存在していたのだ。





あの日、私は最高に気分が良かった。





その満たされた場所から
新たな望みが出た。




この場所で、こんなイベント私もやってみたい。








自分のファッションブランド作って
ファッションショーして
自分のロゴが3つとかかっこよく並んで






ダンスがあって、DJタイムがあって





あの日、会場で目に映ったトキメキたちを
全身全霊で吸い込んできた。







その日から2年。



明日、


あの日見た同じ場所、同じ会場で
あの日集めたトキメキたちを全部集約して
イベントを開催する












その場所から、また私は新たな望みを抱き
次の創造をはじめるのだと思う。







そして、
7年前と2年前に私の目の前に現れて
『未来のかけらを見せてくれた人』


三木谷さん。



望まないものが、望みがなにかを知らせてくれた。
憧れが、夢の場所へ連れてきてくれた。






今度は私がその番になる時なんだ。








あなたの望まないを強烈にあぶり出すだろうし
あなたの憧れを引き出すのだと思う。




あなたは、7年前の私自身で
あなたは、2年前の私自身だ。




そう、だからね



7年前と2年前に私の目の前に現れて
『未来のかけらを見せてくれた人』



それも、姿を変えて目の前に現れた
未来の私自身。







他人なんて存在しないのだ。











この世界は全部『わたし』でできているのだから。