今年のお盆も終わりました。

以前は我が家も、本家である伯父の家に行き、お仏壇の前に一族が揃って、お坊さんにお経を上げていただき…としていました。

ここ数年は、夏が苦手な母が年齢のせいかますます暑さに弱くなり、お参りの時期をずらすようになったので、もっぱらのんびりまったりと、自由なお休みを満喫しています。

その代わりに、居間に亡くなった祖父と叔父の写真を飾り、お花・お菓子・果物などを供え、お香を焚いて…、とちょっとした設えをするのが恒例になりました。


13日の朝、いつものように準備をして、母は猫を抱いて写真の前に座り、手を合わせていました。

そして、わたしに向かってボソリと言ったのです。


「あなたのお祖父さんは、花ヒマワリとイモと猫ネコが嫌いだったのよね」


…は?

……( ̄_ ̄ i)


祖父の写真の横にはお花、お供えにはサツマイモの煮物、そして目の前に猫がいるのは、暑さが見せている幻覚なのでしょうか?

年に一度還って来られるご先祖の魂に、それって余りと言えばあんまりな仕打ち。

それにお母さま、あなたは確か、父親に溺愛されて育ったパパっ娘じゃなかったでしたっけ?


わたしが、普通は故人が好きだったものをお供えするじゃないんですかい?と指摘すると、


「だってあなたのお祖父さんってすごくネガティブな人で、『あれはイヤ、これは嫌い』って言ってたのは幾らでも思い出せるけど、これは好きだった、これは喜びそう、ってものは全然思い浮かばないのよ」


ううう…、そうだったのか( ̄Д ̄;;


「それにTちゃん(12歳で亡くなった叔父)は動物好きだったし、H(数年前になくなった叔父)に文句は言わせないから」


…お母さま。

あなた実は、ジャイアン気質だったんですね?

半世紀の付き合いで、初めて知りました。


お盆、それはご先祖に思いを馳せる日。

わたしも、ネガティブ―ジャイアンートドのDNAの系譜について、感慨深いひと時となりました。