父性 | 34歳夫のくも膜下出血体験記~沈黙の不倫から13年~精神科入院中の夫と母子の歩む道

34歳夫のくも膜下出血体験記~沈黙の不倫から13年~精神科入院中の夫と母子の歩む道

2011年7月夫が突然くも膜下出血(グレード5)を発症。その後の不倫発覚…高次脳機能障害(精神科入院中)の夫とこの先どう歩んでいくのか。日々の揺れ動く心を描きたいと思います。娘21歳 息子16歳 妻(私)多発性神経鞘腫という持病持ち。これについても記したいと思います。


今日は娘の学芸会。


午前中、しっかりビデオ撮影し 急いで病院へ。


「今日、○○(娘)の学芸会だったんだよ」と私。


「へぇ~ホント目ちゃんと出来た?」と娘に問う 旦那。


「うん!!後でビデオ見よう音譜


「持ってきたの!?


「うんラブラブ




旦那の食事の後、子供達と旦那で ビデオ鑑賞をした。




真剣に 一度も視線を外さず 見入っている旦那。


終わって


「どうだった?」と私。


「頑張ったね!!と旦那。






ちょうど一年前、前代未聞の夫婦喧嘩をした。


たまには「みんなで出かけよう」と言ったのに


「お前たちで行けばいいだろ」と、言い放った旦那。


頭に来て、本当に母子三人で出かけたら


それから 3週間無視された。子供にも無視。


お互い謝るでもなく、自然と会話が増えてきた頃、学芸会があった。


「家族みんなでなんて行くこと無い」


「お前が行くなら 俺は行かないし、俺が行くなら お前は行かなくて良いんじゃないはてなマークビデオを撮るんだから、それを見れば良いだろ。」



この人に父性は無いのか・・・

子供の頑張っている 姿を この目で見ようとは思わないのか・・・



一度は解けた空気が、それからまた凍りついた。


新たな冷戦状態に突入した 2週間後・・・


お互いに ストレスが爆発。


「もうお前と一緒の空気吸いたくないんだわ。顔も見たくない。」

「離婚してくれ」


私も、この人とは もう夫婦でいられない・・・と思っていた。


一つ返事で了解した。


その3日後・・・旦那が突然 これまでの事を謝ってきた。


しかし、「離婚してくれ」 の言葉はやはり頭から簡単に離れない。


お互い冷静になりたい・・・と、母子三人で 義母の家に身を寄せた。


結局、旦那から謝罪され 2週間ほどで自宅に帰る。


自宅で、旦那の帰宅を迎えると、突然のハグ・・・



お互いに 思いやる気持ちを持たなきゃ ダメだ と私も反省した。



しかし、今となって分かることは・・・


この夫婦喧嘩の時期、旦那は5年付き合った彼女と 別れる羽目になっていた・・・と 思われる。



単なる、八つ当たり だったのか・・・






ちょっと 話が脱線したが・・・






以前は あまり 父性を感じられなく 不満だった。




しかし、今の旦那は


子供達を優しい目で 見つめる。



娘に息子の名前を 何度も呼んでしまっていたが


自分の食事を 一口分けてあげる。


息子にお茶を 飲ませてあげる。


車椅子に乗った旦那の膝の上に 息子を座らせ 散歩。

寝てしまった 息子の体勢を やさしく直してあげる。




こんな些細なこと 父親なら 自然な行動だが




旦那の 父性が 私は嬉しい。

今、この状態なのに、所々に見せる 旦那の父性が嬉しい。


夕方になり帰る時間。


2時間 車椅子に乗って、しかも息子を膝の上に乗せて

疲れたに違いない。


「そろそろ ベットに戻ろう。」


と旦那に言うが


頑なに 「戻らない」 と首を振る。




「帰ると思って 淋しいのかな・・・」と娘。




切なくなった・・・





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