柏木さんには、かつて同期の女の子がいました。

過去形なのは、彼女は既に退職してしまったから。


柏木さんの入社は世間で言う、いわゆる“就職氷河期”時代真っ只中だったので

当時入社したのは、その同期ちゃんと二人だけでした。

(男性社員はそれから○年入社していません…本社は毎年入ってるけどね)


同期ちゃんは、ものすごく美人。

そして、頭も良いです。


柏木さんは、同期ちゃんと同じ学校だったのですが

同期ちゃんは校内トップの成績の持ち主。

卒業式には代表で卒業証書を受け取り、答辞も読んでました。


そして性格までよろしく、まさに





神はすべてを彼女に与えた。




としか言いようがないような、完璧なお嬢さんでした。

そんな彼女と並ぶ柏木さん。

そりゃーーーーーもう、引き立て役でしかありません(爆)


それだけじゃございません。

女性社員の諸先輩方も、それはそれは、みんな綺麗。美しい。


余談ですが、業界内でも(女性社員の)レベルが高い!と評判らしいです。



柏木さん、毎日思いました。

「なんで…なんで私はこの会社に内定をもらったんだろうか…?」





未だにそれは解決しません。






さて、そんな同期ちゃんと柏木さんは同じ部署に配属されました。

その部署の女性社員は2人。

うち1人が退職するので、同期ちゃんと柏木さんが引き継ぐことになったのです。




しかし、定員は1名。





その時、人事の人に言われた言葉は

「どちらか1人が引き継いで残ります。どちらになるかは、3か月後に決めます。」





3か月後…






3か月後…

















<つづく>



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