長崎から電車で90分。昭和にタイムスリップしたような田舎で、芸能人や政治家など全国から有名人が訪ねて来るという不思議なお店があります。その名は「あんでるせん」。30人程度で満席になる規模の小さなお店ですが、夫婦2人で切り盛りしているので食事などのメニューは全てマスターの手作り。提供に1時間、片付けにも1時間かかります(汗)。料理はハッキリ言って期待しないでください。この店の真骨頂は、そこではないからです。11時に入店し、12時過ぎに食事が出てきてその後15時まで待たされる。事前にうわさは聞いていたので、余計に期待は膨らむ。店内はお世辞にも広いとは言えないので、外に散歩しに行く。しかし駅前にも何も店がない!10分弱歩くとやっとコンビニが1軒あるという地方特有のシャッター街。そして15時になってようやくマスターの凄技マジックショーの開始。それまで4時間、ハッキリ言って忍耐です。

そしてようやくショーのスタート。座れるのはカウンターの5席だけ。あとの28名は立見です。3時間も立ち見はさすがにつらいので、途中何回か座り込みました。でもこのショーがすごいのです!単なるマジックではない、まさに4次元世界の超能力。あまり話すとネタばれになりますので書きませんが、とにかくすごかった!例えば、オーディエンスのパートナーの名前や自分の生年月日を当てたり、ルービックキューブを一瞬で揃えたり、フォークやスプーンを自由自在に曲げたり等々。ちなみにその方、パートナーの名前は誰にも言っていなかったそうです。マスターは「マジシャン」というよりも「超能力者」であり、マジックよいうよりもサイキックなオカルトの世界です。マジックの技術だけでなく、お客との掛け合いや、場を和ませたり笑いを起こさせるその会話術も必見です。とにかく一言では言語化出来ない、なんとも言えない不思議な体験でした!飛行機や新幹線でわざわざ行く人が後を絶たない「あんでるせん」。あなたも一度行ってみては如何でしょうか?でも予約を含め、ハードルはかなり高いですよ(笑)