本日は久々に書評です。

受講生の方がこの度 出版され、良書だったのでご紹介します。

著者は 勝田 耕司 さんでタイトルは「新発想ゼロコスト集客術」

読んでみてまず感じた事は、とても読みやすい内容であったと言うこと。

勝田さんには 焼き鳥の皮や、ラーメンのまこと屋、会員制のエスカイヤクラブなどビッグなクライアントがいます。本書ではそれらの数々の具体的な成功事例を解説してるのが、とても分かりやすかったです。

もともとはキリンビールでトップセールスマンだった実績を生かし、現在は競争の激しい飲食店の世界でコンサルタントとして活躍しています。

彼の提唱しているキーワードは「透明資産」です。

透明資産 とは一言で言うと目に見えない お客様が心地よくなる付加価値。実は行列ができてるお店の大半はこの 透明資産 をフルに活用しています。

世界中を旅して思う事は、本当に日本の外食は安いと言うことです。先進国では世界一でしょう。一流のサービスと味を兼ね備えながら、不当に安過ぎるのです。だから安くて美味しいものを求めて世界中から人が押し寄せているのです。

これは消費者にとって一見いいことのように思われますが、長い目で見たら国の経済にとってはマイナスです。価格が不当に安いから従業員に賃金が配分されず、その結果 バイトテロなどが起こるのです。日本で外食産業で成功するのは本当に大変だと感じます。

グルーポンに代表されるクーポンサイトがあります。僕もたまに使うことありますが、あれは10,000円のコースを5,000円で販売し、さらにそのうちの半分をグルーポンがとっていきます。つまりお店からすると10,000円の商品を売っても手元には2,500円しか入りません。これでは儲けはほとんどありませんよね。

お店側はこれを広告費として考えているのでしょうが、グルーポンでしか来ないお客さんは「いいお客さん」ではありません。むしろクーポンホッパーとして特にエステ関係などは、ほとんどリピーターにならない といいます。

味であれサービスであれ、本当に価値のあるものを提供しているのであれば、お客さんは高くても
満足するものです。

そう、お金を使って集客するのは体力勝負になり、もはや時代遅れの手法なのです。実際に多くの飲食店が、広告等の販促費で赤字に陥っています。それよりもいかにSNSを活用するか。お客様に露出してバスってもらえるか。本書ではこのやり方を提唱し、解説しています。飲食店経営者はもちろんのこと、それ以外の業種の方にも読んでいただきたい一冊です。