この3月13日のダイヤ改正では、寝台特急「北陸」と夜行急行「能登」が廃止されることにより、両列車の発着駅である上野、金沢は日に日に、撮り納めの鉄道ファン達で混雑度が増している状態ですが、一方その陰で、道路事情の悪さから、東京・両国駅より千葉県房総半島方面の各駅に夕刊を運んでいた、国鉄時代からの生き残りで唯一の存在であった「新聞輸送専用列車」も委託側の経費節減のため廃止されます。


TOSSYのブログ『五目ごはん』-100210_1356~010001.jpg


4両+4両の8両で組成された113系回送電車が0:50両国駅臨時列車ホームに到着。
4両目と8両目に夕刊を積み込み、13:18再び回送電車として出発し、千葉駅までを文字通り「新聞輸送専用列車」として走ります。


TOSSYのブログ『五目ごはん』-100210_1357~030001.jpg


千葉駅到着後分割し、それぞれ別の電車に併結。
ここからは新聞が積み込まれている車両以外は一般乗客に開放し、外房線と内房線に別れてどちらも安房鴨川駅向かいますが、新聞はその途中の各駅に降ろされた後に各新聞販売店に運ばれます。

この列車は新聞各社が出資する「新聞輸送同盟会」の貸し切りで、7社分の夕刊を積載しているとのこと。
輸送料金は一日数十万円とのことですが、トラック輸送に切り換えると、その約1/3で済むとのことで、廃止もやむなしとのことでしょうが、かつては上野駅や汐留駅発着の新聞輸送列車もありましたが、また一つ、昭和の面影を残していた貴重な風景が消えて行きます。