アイコンママブロネタ「趣味」からの投稿



本を閉じて電車を降りた途端
後ろからふいに声をかけられた。

「いつも本読んでいるんですね。
 何を読んでいるのですか?」


大学生のその時、手にしていたのは
「アンの青春」だった。

見知らぬ男性から不意打ちの問いかけに
大学生にもなって読んでいたのが
赤毛のアンシリーズという少女小説。


思わず赤くなり
私はその問いに答えられなかったことを
思い出すのが
赤毛のアンシリーズの思い出。

大学生になっても読み返すくらい
赤毛のアンは私の心の友だった。

この本との出会いは
小学校4年生の時。

担任の男性教諭から戴いた本が
「赤毛のアン」と「子供のマナー」という
二冊の本。


たぶん、母親が先生に心付けをした
お返しだったのだと今なら思える。

表紙に書かれていたのは
赤毛でそばかすだらけの女の子だった。

お世辞にも可愛いとは言えず
その本をしばらくは
手に取ることすらなかった。


夏休みのある日
私は退屈から、ちょっとこの本を読んでみようと
思い立つ。

読み始めたが最後、
私は一息でアンの世界に惹きこまれた。

アンの大げさなおしゃべりと、
アンの躍動感とアンをとりまく人々の温かさに
酔いしれた。


読み終えた後には、
なんともいえぬ幸福感に
包み込まれたと同時に
物語が終わってしまう
物悲しさも味わった。


現実の世界にアンがいない事が
無性に悲しかった・・・。


今回、アメブロ様から

「赤毛のアン名言集」

のプレゼントに当選し
この本を手に取る時
そんな淡い思いでが走馬灯のように蘇る。

赤毛のアンの名言集/講談社

¥1,836
Amazon.co.jp


まさしくアンの名言が詰まった本。

幼き日にアンの織りなすアボンリーの世界で
アンの口をついて出た数々の名言。

それを集めたのがこの本なのだ。

アンの名言を読む度に
この言葉はあの本のどこらへんにあると
思い返せる程。

そう思うと、この本は『赤毛のアン』
思い出のメモリアルブック
言えるのかもしれない。

少女の頃、赤毛のアンは楽しいだけの
心を満たす本だった。


しかし、子育てを終え、母になった今
この本を読み返す時、
アンの人生は決して楽しいだけではなく
むしろ過酷で残酷な人生からの
出発だったのだと思える。


生後3ヶ月で教師だった両親と死別。

その後、みなしごとして孤児院に預けられ
子守りとして引き取られた家を転々とする。


そこには、アンを
心から愛する人はだれもいず
ただ働き手としてだけ必要とされる日々。


その過酷な日常を乗り越える手段が
彼女の並外れた想像力だったのだ。


アンの並外れた想像力は
過酷な日々からの逃避
だったのだと
今ならば思える。

そして同時に過酷な日々があったからこそ
皮肉にもアンは人並みはずれた想像力を
持つことが出来


外見が今ひとつであった彼女を
際立てて魅力的にしているのだと。

そのアンが神様の手違い
本来なら働き手として男の子を望んでいた
グリーンゲイブルスに
引き取られてきたことから
この物語は始まる。

マシュー・カスバートとマリラ・カスバートという
年老いた兄・妹の住むグリーンゲイブルスに
アンは招き入れられた。

女性の前だと口が聞けないという
きわめてシャイな
マシュー・カスバートに
アンの弾丸トークが炸裂。

長年、刺激もなく、
平凡に勤勉に静かに暮らしていたその家に

愛情に飢えた想像力だけが取り柄のアンが
やってきた事で、
この老兄妹の人生もが輝きだした。

人に与える喜びを
アンによって知ることになるのだから・・・。

                         
                (つづく)

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