ママブロネタ「地域＆行政」からの投稿
医学科母からの勧めで
感想を聞かせてというので
読んでみたコチラの本。
プレジデントFamily小学生からの医学部進学大百科 (プレジデントムック)/プレジデント社
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１ページ目には、
天皇の執刀医である天野教授の
『これから医師を目指す子供達へ』
のメッセージ。
これを読んで、思わず目に留まる一文。
『今の医学科の受験システムの中では、
回り道をすることも
あまり許されなくなってきている。』
『昔の医学科の学生は二浪くらいが当たり前でしたが
今はむしろ現役生が多くなっています。
これは医師の教育システムが変わった事も一因です。』
『以前は医学科卒業後、主治医にもなれていましたが
今は二年間の初期研修と後期研修が加わるので
患者の主治医になるのに１０年以上もかかってしまう。』
『現システムでは、私のように何年も浪人して
医学科に入るというのはあまりお勧め出来ない。』
『再受験する場合でも、
回り道は長くても４年くらいかなと思います。』
医学科受験における多浪生や再受験生問題は
よく話題になるし、
これらの学生は受かりにくいと噂にもなるが、
医学科教授からこれほど
はっきりと伺うのは初めて。
天野教授がおっしゃる
『回り道をしても４年が限度』ということは
２３歳には医学科に入学するのが
限度ということなのか？
天野教授が今の医学科において
医師になるには
１０年かかるとおっしゃるには
３０歳前後で一人前の医師として独り立ちを
想定してのことだと思える。
スグルが入学してからほどなくして
新入生達に変化がみられると
質問してきたスグル。
「今年の新入生は現役生ばかりで
国公立医学科の何かが変わったのかな？
なんか知っている？」
今回の天野教授のメッセージを
伺って
その謎が今解けたような気がした。
また天野教授はこうも。
医学科に入ってくる学生はそれなりに
志を持ってはいるが
厳しいカリキュラムや現実の中で
その志を貫けなくなってしまう学生も
多いという。
『やはり初心が弱いんじゃないでしょうか？
成績がいいから医学科に行きなさいと
親や教師に勧められ、
周りの意をくんで医師になろうと思った子が
多い気がします』
今は成績がいいから医師になったというよりも
親が子供を医師にするために
幼い頃から勉強をさせているといったほうが
いい。
その為に今の医学科は
医学科に合格しやすいカリキュラムの
私立中高一貫校出身者が占有するのだから。
成績が良いから医師になるのではなく
はじめから医師を目指して幼いうちから
親に誘導されているといったほうが
いいように思える。
そうでなくては
現役で医学科合格する事は
本当に難しいのだ。
回り道が許されないとなると
余計、幼いうちから
親が医師になる為の道を意識しなければ
到底ムリであるように思える。
センター試験では、
ミスが許されないという現状や
自分が解けないと思った問題は
はじめから挑戦せず捨てるという
リスクを回避する判断をすることが
求められる入試制度。
しかし実際の仕事においては
天野教授はこう。
『外科医は知力に加えて体力もいる。
下手をしたら、その手で命を奪うリスクもある。
その恐怖に打ち勝ち、どんな事態に遭遇しても
救う事を諦めない強靭な精神力もいる。
決して生半可な気持ちで出来る仕事ではありません。』
『私がなぜ、それを続ける事ができたかと言えば
自分で決めた道だから。
医師になることも、外科医の道に進むことも
誰に強制されたわけでもなく
自分で考えて決めたからです。』
今、子供を医師にさせたい親が多く
更に早くから医師を目指した勉強をしなければ
現役合格出来ないという現状がある中
天野教授の言葉は重い。
だからこそ天野教授はこう締めくくる。
『医師を目指すのと、いい医者を目指すのは別です』と。
スグルも同じく三浪して二十一歳で入学したが
スグルは自分の意志でこの道を選んだという
自負がある。
親のほうが二浪目で医師への道を
断念させようとしたくらいだったのだ。
それでも目指したのは
スグル自身の強い意志からだった。
だからこの先、
たとえどんな過酷な道が
待ち構えようと、
それはスグル自身が
一人で乗り越えなくてはならない覚悟は
できているハズ。
そしてもう一つ。
今、天野教授がはっきりと仰るくらいだから
これからの多浪生や再受験生にとって
医学科受験の道は厳しいのだと覚悟して。
今年できっぱりと結果を出す努力を
してほしい。
あなたの高い志の為にも・・・・。
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