アイコンママブロネタ「地域&行政」からの投稿




私は自分の母親と同居している。

母ははじめ弟夫婦と暮らしていたが、
ここでも嫁、姑問題でうまくいず
母は悩んでいた。

丁度その頃、我が家も家を建て
その直後に夫は単身赴任に。

こんな家に子供と私三人で暮らすのも
物騒だという事で
母に来てもらっているうちに
我が家に本格的に引っ越してきてしまい
もう10年近くになる。


彼女はずっと働く女性で
つい最近まで宅建の資格を生かして
働いていた。


その当時は何億の物件の売買をした
などと、頼もしい母であったが
仕事をやめてから引きこもりがちに。

今や、我が家は夫も子供達もいない
空の巣状態。

おまけに私も
平素はフルタイムで働く身なので、
同じ家に住んでいても
ろくにじっくり話し合う事も少ない。

(朝と夜の挨拶程度)

このままじゃまずいと
薄々感じていたものの
なかなか重い腰が上がらなかった。

スグルが前に
「おばあちゃん達の
幼稚園みたいなところがあるだろ?」

と言っていたのを思い出した。

なんでも、お昼ご飯やおやつが出て
一日過ごせる施設があるはずだと。

そういえば、デイ・サービスの車が
近所に止まっていて
通っている人を見た事がある・・・。

昨日、急に思い立って
その介護施設に電話。

昼近くで、忙しい時間
けんもほろろ対応覚悟で。

「80歳近い母なんですけれど
まだボケているわけではないんです。
しかし、昼間だれもいない家で一人でいる事が多く
歩く歩幅も最近おぼつかない状態。
顔の表情も無くなってきているように思えます。
ただ、認定などはうけているような
状態ではありません。
そちらに通う事はできますか?」


すると介護施設の女性は丁寧に教えて下さった。

「市役所に行って書類を貰い
病院の先生に状態を書いてもらって提出
して下さい。
軽い症状のかたならひと月700円程度で
利用出来ます。」


「700円
?」

この金額の安さに吃驚。

さすが月々
介護保険料をがっぽり取られている
だけある。


さらにこうも。

「お母様も足元がおぼつかないと
転んで怪我をしたらどうしようと思われるから
引きこもりがちになるのでしょう。
ここにくれば、同じようなお仲間もいますし
リハビリもできますし
昼間一人でいるよりもいいかもしれませんね。」


母の気持ちを代弁して下さり
とても丁寧な対応に好印象。


子供達の教育が終わると同時に
今度は親の介護。

本当に次から次と
人生の試練は与えられるもの。

スグルや娘には、
おばあちゃんと話してあげて
とよく言われるが、
その時間も無いほどの日々の生活。

二人は帰ってくると、
母の部屋にいって
ひとしきり話してくるという
おばあちゃん子達。


昔と違って、今やどこにいっても
高齢者を見かける時代になった。

私自身だって、
昔なら人生50年という時代からみれば、
いつあの世にいってもおかしくない。


スグルに

「とうとう、我が家も老老介護だわ。」

と電話すると

「それ違うでしょ。
老老介護っていうのは、
高齢者が高齢者を介護することだよ。」

だって。

昔、スグルがまだ小さい頃に
デパートのレストランに入った時の事。

銀髪のかつては美人だったであろう母と
50代の息子らしき二人が向かい合って
食事をしていた光景が
ふっと目に浮かぶ。


50代の息子は高齢な母が
食事するのをじっと眺めていた光景。

そこに会話は無かったが
高齢な母が
ゆっくりゆっくり食事する姿を
じっと50代の息子らしき人が
愛おしそうに見つめていた。

二人の空間だけは
ゆっくりとした時間が流れているようで

私は幼いスグルと話ながらも
その光景から目を離せずにいた。

私とスグルもいつの日か
ああなる日が
くるのだろうかと。


子供の世話は
子供が自立する事を指すが
親の世話が終わるのは
この世を旅立つ時。


母と一緒に暮らせるのは
あと何年なのだろうか?

そう思うと悲しく
切なくなる年末・・・・。


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