昨日興味深い記事が日経新聞に掲載されました。
「キャンパス発この一品」という記事に理美容鋏のことが書かれていたのです。
その中で刃先にダイヤモンドに似た性質の硬い膜をコーティングすることにより刃持ちがよくなるというのです。
この記事にも書かれていますが、鋏は切る物で摩耗しますが、刃と刃が擦れて摩耗するケースもあるのです。
それを軽減できるというのは画期的かもしれません。
その刃持ちは研がずに4年半~5年だそうです!!
通常の鋏の寿命が2~3年ということがかかれており「通常の鋏」という言葉が曖昧ですが、それでも研がずに4年半~5年は驚異的ですね。
でもいくつかの疑問が(^_^;)
髪の毛は非常に太さ、硬さが人によって異なりますよね?
よって摩耗は切る髪の毛も影響するのではないでしょうか。
また切れ味の持続は使われる方の感覚に左右されます。
同じ鋏でも早く切れ味が落ちたと思う美容師さんもいれば、そうでない方もいると思うのです。
この4年半~5年とはどのように調べたのでしょうね(^_^;)
また値段に関してもこの鋏は23万するそうですか、従来の2~3倍の価格だが価値があると書かれています。
でも僕がいろんなメーカーの鋏を見てきた中ですごいと思う鋏の価格はだいたい7万円程度で、切れ味が2~3年持つとすると、今後使う中で必要なメンテナンス料金を含めてもかなり高額なような気がします(^_^;)
もう一つ、カタログをネットで発見したので見てみると、刃先が波形形状と書かれています(゜〇゜;)
もしかするとギザ刃加工されているのかも。
パン切り(波刃包丁)を思い出していただきたいのですが、あれはまな板への接地を少なくし、刃持ちをよくしてある構造です。
逆に通常の包丁はまな板に刃が接地しやすいため、まな板に刃が擦られてパン切りより早く切れなくなるのです。
しかし知らないかたも多いのですが、ちゃんと研げたらパン切りより普通の包丁の方がよほど切れます。
この観点から見ると、この鋏、ギザ刃が原因で長く切れているだけでは?と疑ってしまいます(^_^;)
まぁいろいろケチを付けてしまいましたが、かなり研究された技術ですから効果はあるのでしょう(⌒‐⌒)
今後機械刃物などには有効な技術になるかもしれないですね(*≧∀≦*)
ただ残念ながら包丁には使えないかもしれません。
まずこのコーティングがまな板に当たる包丁の刃先の摩耗に強くすることができるのか?
それによってどれ程長く切れ味を保てるのかが問題です。
食材の影響やまな板の影響、また一つの刃で物を切るということで鋏より早く切れ味が落ちるので、従来の2倍や3倍の持続ではあまり意味がない可能性があります。
またアフターサービスに再度コーティングができてもそれをしてくれるところに送る送料と加工料が必要となり、通常の研ぎ代金よりかなり高額になる可能性があるからです。
でもパン切りにはいいかもしれないですね(*≧∀≦*)
新しい技術がより刃物の性能を上げてくれればいいなと思う半面、人の手で生み出される技術が失われないものであってほしいと思います。
明日も研ぎ磨ぎ。
大仕事は終わりましたが、それのために他が手付かず(笑)
がんばって仕上げます(*≧∀≦*)
ではおやすみなさいm(__)m