天然砥石の中砥 | 包丁研ぎ師月山の包丁研ぎ磨ぎブログ

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何やら天然中砥がブームのよう?なので乗っかってみたのですが・・・。

もしかしてブームはすでに去ったのか!?

またある方から早く更新をしてほしいと言っていただいているので、久しぶりに更新の間隔を短くしてみようと思います^_^

とはいってもそこまでいい中砥を持っていないのと、基本庖丁用に揃えたものが多いため、記事として何が面白いかなぁと考えて砥石を探してみました。

そこで見つけたのがこちら↓

 


天草砥です!!

青砥も最近手に入れることが難しい砥石となった中、天草砥はまだ手に入る砥石かと思います(-^□^-)

その中でもこちらの砥石は誰が使えるのだ?と思うほどカチンコチンの砥石(^▽^;)

初めてこの砥石を購入したときは天然砥石は全くの素人同然の時でした。

庖丁を研ぎ始めた瞬間に硬すぎて「天然砥石は難しぞ!!」と親父と言っていたのを思い出します(笑)

ダイヤで面直しをした状態で研ぐと結構ジャリジャリいいますから、荒さは#600~#1000程度でしょうか。



さてこのカチンコチンの砥石での研ぎでのポイントは名倉ですね(-^□^-)

使った名倉は小鳥砥です。

小鳥砥に限らず私が名倉を選ぶ基準は、先日天然砥石尚さんがブログでも書かれていました天然砥石の特徴と考えられている砕けやすさで、それが早いものが理想です。

今回の小鳥砥は実は荒めのもの。

そのため傷が付きやすいのではないかと思いますが、前の#1000の人造の傷を消してきれいな仕上がりにしてくれます(-^□^-)


どうしてもゴマ粒のような大きな粒子もあるためか、天然仕上げで研ぐ完全無傷の仕上がりとはいきませんが、それでもかなりきれいに仕上がります(-^□^-)

 

写真は上手く研げているように見せてくれますね(笑)

3割増しでよくなってます(笑)

#1000→荒い粒子の小鳥砥で#1000の傷消し→徐々に小鳥砥の粒子が細かくなる→傷がより浅くなる→仕上がりといったイメージでしょうか。

砥石単体では硬いので傷が入り人造の仕上げのような仕上がりとなりますが、名倉ひとつでストライクゾーンがずいぶんと広がります。

 
簡易顕微鏡×100倍↓

 

中砥としては十分ではないでしょうか。

PEAK×300倍↓

 

この砥石で長時間研いでも刃先はきっちりとは揃いにくいのは中砥だからでしょう。

ただ私はこれくらいの刃先の切れ方が好きだったりします(^▽^;)



最近研ぎ過ぎで体がどうにかなりそうですが、庖丁以外の刃物を研ぐと癒されます(-^□^-)

↑かなりの病気(笑)

でも気が付くと面白くて夢中で研いで結局腰が動かないということに(^▽^;)

今仕事が終わりましたが、また別の仕事にGOです!!

腰のストレッチをしながら会議します(笑)