早いもので人造砥石研承を天然砥石尚氏と製作し始めて1年が過ぎました。
試作本数は30本を超え、ようやくですがシリーズ8種類が揃いました。
研承斬#400
研承斬#1000
研承頂#1000
研承頂#3000
研承継#3000
研承継#6000
研承継#8000
研承継#10000
研ぎにこだわりがある方、ハイレベルな研ぎをしたい方、良い切れ味を出したい方にお勧めしたい砥石になっています。
また天然砥石に効率よく移行できることも考えて製作しております。
先日研承頂#1000と研承継#3000が発売されたばかりなのですが、早速お問い合わせを頂いております。
特に包丁研ぎユーザーから問い合わせが多いのが#400~#3000の砥石で、その中でも同じ荒さの砥石の違いに関してです。
新しい頂#1000と斬#1000そして新しい継#3000と頂#3000についてですね。
天然砥石尚氏のブログでは#3000の考察が出ていたので、私は#1000の説明をさせていただきますね(^_^)
ちなみに包丁では頂#3000が本当にいい仕事をしてくれます。
刃先の厚みの微調整や精度高く刃先を作る際に研磨力があるのに傷が浅いので仕事が楽です。
継#3000は小刃、糸刃を付け始める際によく使用しますがかえりが取れやすく、刃が揃いやすいためその後の仕上げに繋ぐのに非常に楽です!!
#1000の役割は土台を作ることであり、そのバトンを#3000に渡すことを念頭に考えています
↑左が研承斬#1000、右が研承頂#1000
包丁における土台作りは研磨力と平面維持力が重要だと考えていますが、この研承斬#1000は「斬」という名前のように凹みにくいのに研磨力がある砥石を目指して製作しました。
包丁には研ぐ面積も広い和包丁や洋包丁でも厚みを取る際は広い面積を削ると思いますが、やはり研磨力が作業に重要に感じているからです。
↑研承斬#1000で研いだ状態
研磨剤にもこだわり、最近の硬い鋼材も素早く研磨できるようになっています。
研承頂#1000は土台作りの平面維持力が高い砥石です。
均一で上質な研磨剤を使用し焼成することで研磨力を持たせながら、より滑走感と平面維持力を高めています。
そのため精密な研ぎができるのが特徴です。
↑研承頂#1000で研いだ状態
和包丁の切り刃をきれいに形作りたい方、洋包丁の刃先を精度高く作りたい方には非常にお勧めです。
また硬い砥石のため、表面粗さを変える、水の量を変える、泥の量を変えることでさらに砥石をアレンジすることもできます。
しかし最近ではステンレス鋼にステンレス地金を合わせた和包丁や、三徳包丁でもステンレス地金でステンレス鋼や炭素鋼を挟んだものが多く存在しますが、このステンレス地金においては少々気を使う必要があるかもしれません。
この砥石を使いこなせれば新しい研ぎが開眼するかもしれませんね(^_^)