無題 | 月のベンチ

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両親の闘病記

考えてみれば、私は16のときから母の精神的介護をしてきたんだと、そう思うことにしよう。

支えきれなかったけど。

身体的在宅介護はしてないけど、母が倒れる直前まで、ずっとそうだったんだと。


休みの半分は母のためにいつも空けておいた。

外出すると母から携帯に電話があることが多かった。


若い頃はみんな、親のことなど考えず、好き勝手するのがふつうなのに。

事情を知らない人たちには、親離れ子離れが出来てないと、からかわれたっけ。

何も知らないくせに、と思ったけど、誰彼かまわず言うことでもなかったから。


結局、母のことを相談した知人友人はいなかった。

母も、そういうことを嫌がった。





もう別にいいけど。

過ぎたことだから。





目に見えないことは、他人にはわからない。


でもね


「母親」も人間だけど、


子供に心配かけたらダメだよね。


子供のトラウマになることがある。





母を支えきれなかったという事実が、私にはトラウマかもしれない。

母は、どう思っているんだろう?