無題 | 月のベンチ

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両親の闘病記


いつだったか、
もしかしてアメ限で書いたのかもしれない。

五年前の夜、母を救急搬送したとき。
救急隊の一人が私に聞いた。
『○市の病院か△市の病院か』
私は○市を選んだ。

母は、脳底動脈瘤のコイル塞栓術に失敗し、急性硬膜下血腫を引き起こし意識障害になった。

救急搬送のときは熱帯夜で、猫を置いて行くわけにも行かず、父親は家で待機。

のちに、父親は
『俺なら△市に搬送した』と私に言った。
それ以来、ブログ以外ではこの夜のことを誰にも言ったことがない。


誰にでも、後悔はあると思っている。
あのとき、ああしていれば、と思うことが一つはあると思う。
でも、きっと、そのときはそれが精一杯の選択だったのだと。

そうでないと、生きること自体が苦行になる。

わかっている。
いくら周りがあなたのせいではない、思い詰めてはいけない、と言ってくれても、自分で自分を許すことができるときまで、何度でも反芻し、自分を責めることを。


だからこそ言いたい。



『あなた(方)は少しも悪くない。
むしろ、いろいろなことを一人で背負わなければならなかったあなた(方)を尊敬します』