隆慶一郎の短編で好きな話の一つ新次郎厳勝を描いた「跛行の剣」

柳生石舟斎の息子である新次郎が
合戦で下半身が不自由になった

その新次郎はある夜、
妻と父との不義を知ってしまう
不具の床で
父と妻に裏切られるのである

そして出来た子供(兵庫介)は
柳生の跡取り
表面上は自分の子である

親子の相克、一見平穏だが父、石舟斎は「跡継ぎが必要だ」とそれだけを言い放ち、新次郎に殺意を向ける

そんな中で杖がなければ歩けない体で新次郎は驚くべき剣の業を自ら磨き身につけていく…

「健やかざる者も生きねばなりません」

新次郎の杖の仕込みを見抜き
稚技と言った石舟斎に向けていった
新次郎のこの台詞が好きだ