それぞれの国を行けば、視覚で感じる風景、独特の言葉と言うBGMと、そして歩けば、臭覚で感じる匂いがある。イタリアの朝は意外に早く、6時ごろの電車にも結構な人が乗っていて、今日もミラノ、ランブラーテ駅到着。
やはりイタリアの朝の香りは、カップチーノブリオッシュである。「よく食べること」で有名なイタリア人たちのイメージからすると、このシンプルさは意外だが、そこに凝縮された奥深い朝食だ。

イタリアのバールには、胸あたりの高さのカウンターがあり、その向こうにバリスタ(バールで働く従業員)またはバールマン《バールの主任)がいて、注文すると普通イタリア人の朝食では、座っている暇はない。カウンターの置いてもらったカップチーノやカッフェ(エスプレッソコーヒー)を飲む。
ブリオッシュは日本で言う、クロワッサンで、ケースが置いてあり、お客さんが取るか店の人に渡してもらうかは、店によって違うが、紙ナプキンで、それをつかんで食べる。中には、新聞が置いてあるバールもあり、スポーツ新聞がピンクなのがイタリアらしい。
 朝食にかける時間は、ほんの5分くらいだろう。その後、仕事などの日常に戻った後も、カッフェは頻繁に飲む。商談で、いつもの仲間と、とにかく、話をするときには、いつだってカッフェがある。

イタリア生活体験