まず、イタリアの家というのは、カラフルである。日本の家もモダンになってきたが、カラフルなのは、屋根かもしれない。電車で旅をすると、町や建物を上から見ることができ、イタリアで、それをみると屋根は、オレンジ色である。このオレンジ色の瓦屋根が僕は好きだ。オレンジ色も長年たって汚れて茶色になっても、それらしいよさをかもし出す。本来日本の屋根の色は、濃いグレーで、日本の風土に似合っていた。今、日本の町を見ると、大きな町なら、屋根どころか、高層ビルなら、屋上がかなり上にあり、ほとんど見えることがない。低いビルは、看板を乗せていて、電車から見えるようになっている。
 一軒屋で瓦が見えたら、赤、青、オレンジ、緑、グレーなどなど色は様々だ。日本の建築は、本来屋根が美しいが、景観を大切にしているのは、田舎の小さな町か、世界遺産に指定され保護されている京都や日光のような町だろう。いずれも日本は屋根に重点を置いてきた。
 イタリアの都心は、コンドミニアムがほとんどで、しかも建物同士がぴったりとくっついて、大きな門のところにインターフォン(citofonoという)のようなものに、それぞれの家の名前がついているところのボタンを押し、家の人が家の中からボタンを押し大きな門の一部が小さなドアとなっていて、鍵が開き、中に入れる。(写真参考。この建物の3階中央がヴィータフェリーチェオフィス)そして、ファサードの色や、バルコニーの形や装飾に個性を出している。多くのイタリア人は、自分の家の内部塗装を自分でやることがある。
 僕は、先週の日曜日まで塗装して、部屋ごとに違う色を使った。バスルームを含めて部屋となるところが10箇所、それから廊下や階段を塗装するために、18リットルの白い塗料を6個も買っている。自宅は郊外にある一軒屋で、壁は30cmで中はすべて煉瓦である。一方ミラノのオフィスは1935年の建てられたもので壁は60cm、それぞれの部屋の天井の高さは、3,20m自宅の方は築10年なので天井の高さは2,70mと低くつくられている。最近イタリアでも、天井が高いのは無駄だと、家の中にロフトをつくって、天井近くを使っているところも多い。
もっと天井が高いところもあるからだ。(ミラノのアーケードの天井は47mもある。)イタリアといえば服、バッグ、靴、などのファションをイメージする人が多いだろうが、イタリア人は、まず衣食住のなかで住を重点においている。
 それにしてもイタリアの不動産は高くなり、外国から、仕事や留学で来る人たちは、シェアに限る。なぜなら、貸しアパートではミラノで相場が2部屋で千ユーロ(約14万円)という値段の問題だけではなく、滞在許可証(これを取るのが難しい)をもっていることや、家賃3か月分のデポジットが必要なことや、契約では大家さんに有利な法律を利用して、解約6ヶ月前に通知しないと、6か月分は無条件で支払わされることになっても仕方ない。シェアであれば、同居人が大家さんであるか、大家さんとの契約書を持っており、そこへ短期間は住むなら、面倒な問題はない。しかし、注意しなければならないのは、同居人とのトラブルである。ヴィータフェリーチェでも、安くて安全にシェアできるアパート手配をサービス にしている。