☆アメンバー様200人達成!&ブログ3ヶ月記念大感謝祭☆

ラストを飾るのは、sei様より頂いたリクエストです!!
もう四月ですね!
四月ということは、ブログ開始から5ヶ月です!!
それなのに、まだ3ヶ月記念が終わってないという…!!

これでようやく終わるかな??
大変お待たせしてしまったsei様、どうかお許し下さいませ~!!
リクエスト内容は、プロローグの続きは丸っとお任せとの言葉を頂いたので、頑張りますね~♪


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貴方からの距離 1


泉さんとの最初の出会いは、半年前に遡る。

それは、やっぱ気まぐれロックで、泉さんがゲストとして呼ばれたからだ。

私より6つ上、26歳のモデル兼女優の泉さんはスラッと背が高くて、とても奇麗な人。
キツめにハッキリものを言う方だけど、意地悪なんてことは全くなくて。
姉御肌っていうのは泉さんみたいな人のことを言うんだろうなというのが、最初の印象だった。

はっきり言って、憧れたのだ。
私が持っていないものを沢山持っている方だったから。

誰が相手でも、隠すことなくズバズバと本音で容赦なく切り込むその姿も、とても素敵だった。

ちゃんと周りを見てる人なので、切り込み方も相手に併せて様々だ。
言われた人は、そのあまりの斬れ味の鋭さに、怒りや不満を感じる暇もない。
目から鱗、なるほどなるほどと感心して益々泉の魅力に引き込まれて行くのだ。

誰をも惹きつけるその美貌を持って、容赦ない言葉を発するその魅惑的な唇。
さながら女版の敦賀蓮と言ったところだろうか…。

その気まぐれの収録以降、すっかり泉のファンになってしまったキョーコは、泉の出てる雑誌を集め、過去出演したドラマや映画も見るようになった。
中には、蓮と共演したものもあり、キョーコは気付かずに見ていた事を悔やんだくらいだ。

どの作品でも、その存在感を際限なく発揮し、光輝いて見えるその姿に、キョーコは益々惹かれて行った。

キョーコの中で、泉と話がして見たいという思いが芽生えるまでに、さほど時間はかからなかった。

そして、そのキョーコの願いは、直ぐに叶うこととなる。

気まぐれの収録から二ヶ月後、キョーコにCMのオファーが来たのだ。
共演者の名前は、白石 泉。

キョーコはその話に大興奮で飛びつくと、二つ返事で受けたのだ。

当然そのCMの話は蓮の家に、社の依頼で食事を作りに行った時も話題に上がった。

「白石さんの演技は勉強になるからね。しっかり吸収してくるといいよ。」

ニコニコと笑顔で話すキョーコに蓮からも笑顔で助言をされたものだ。


CMで京子に初めて会った泉も、年下にも関わらず、しっかりした京子に好感を持ち、CMの撮影の時にはとても充実した時間を過ごした。

しかし、CM撮影で共演出来たのは僅か一日。

もっと一緒に仕事をしたかったと思ったのは京子だけではなかったようだ。

数ヶ月後、京子には、名指しでドラマ出演の話が来たのだ。
主演は白石 泉。その妹役としての指名で、キョーコは舞い上がった。

どうやら、妹役が中々決まらなかったところで、泉が名指して京子を提案してくれたようだ。
そして、京子にオファーが入ったらしい。

ーーー泉さんの、妹役!!!!

キョーコは、ウキウキワクワクしながら泉との撮影に望むこととなるのだった。

それから、あっという間に月日は流れる。

一緒に過ごす時間が長いからか、泉の意外な一面も垣間見えるようになり、キョーコは益々泉が大好きになっていた。

少しだけ天然が入っているところもとても素敵だ。
完璧過ぎないところがまたいいのだろう。

外見の雰囲気はどことなくキョーコの大親友の奏江を思い起こさせ、言動と醸し出すオーラは蓮に近いところを感じるキョーコは益々そんな泉に魅せられているようだった。

そんなある日のことだったのだ。

泉に、蓮との関係を指摘されたのは…。

撮影も中盤に差し掛かったある日。
蓮の食事を例のごとく社の依頼で作りに行った翌日に、泉がポツリと言ったのだ。

「マザコンも、シスコンも、ブラコンも、程々にして自立しないと、お互いの為にならないわよねぇ」

メイクルームのテレビ画面に映っていたドラマを観ながらの談笑。女性だらけの空間でのおしゃべりはなかなか勉強になることも多くて、世間知らずな私にとっては大事な情報収集の場でもあった。


「そういえば、敦賀くんと京子ちゃんも兄妹みたいに仲が良いんだって?」

「はい、仲良くしていただいています。以前兄妹役をやったこともありますし」

「そうなんだ。よく一緒にいるって聞いたけど、やっぱり、お互い楽な訳?」

「そ、そうですね。時々凄く怖い思いをすることもありますけど」

「ふーん。あの敦賀くんが怖いお兄ちゃんに、ねぇ」

泉は楽しそうにクスリと笑った。

「はい、怒ると、もの凄ぉ~く怖いです」

キョーコが力説すると、泉はふわりと優しい顔を見せる。
気を許してくれた泉がたまにキョーコに見せてくれる慈愛に満ちたこの笑顔までも、キョーコに尊敬するもう一人の大先輩を思い起こさせる。

「そんだけ気を許してるってことだけど、恋愛感情がないならあまり近すぎるのはよくないと思うわよ?ほら、お互い楽すぎて、恋人を作らなくなっちゃうし、未来の恋人候補に誤解されたり、逃げられたりしちゃうかもだし?」


尊敬する泉さんの率直な意見。
その泉の言葉は、キョーコの心の中で充分に威力を発揮した。

ーーー私の存在が敦賀さんの幸せの邪魔をしているかもしれない?
もう何年も甘えすぎていたのかしら?
私は敦賀さんから、もう少し離れた方がいい?
一般的な先輩後輩って、どういうものをいうの????

泉からその言葉を投げかけられてからというもの、キョーコは頭の中でそのことについてグルグルとかんがえるようになって行った。

ーーー学校クラブの先輩とか、会社の先輩ってどんな感じなのかしら?
ああ、わかんないわ!
私はどう振る舞えばいいの?
こういうのは誰に相談すればいいわけ?

ーーー敦賀さん以外の誰に?


思えばこの業界にデビューしてからというもの、何時の間にか知らないうちに、蓮にとても頼っていたのだ。

演技の相談もさることながら、蓮のことは、プライベートまでよく知る関係になってしまっている。

それでは行けないと思う。
敦賀蓮のプライベートを知る者は社ぐらいしかいないはずなのだ。

キョーコが当然のように知ってる蓮のプライベートな部分も知らない人が多くてビックリしたぐらいなのだから。
敦賀蓮のイメージを壊さないように発言するのにも、今まで気を遣ってきたぐらいだ。

蓮に好きな人がいることを知ってるくせに、蓮に甘え過ぎていたことに、今更ながら泉の発言によって気づいてしまった。

ーーー私何かがそばにいていい人じゃないのに…。あら?まだ敦賀さんがその子と付き合えてないのって、もしかして私が側をうろちょろしてるせいじゃないのかしら?

抱かれたい男No.1なんて呼ばれてる敦賀蓮ともあろう者が、たった一人の女の子を落とすのに苦労するはずがないのだから。

ーーーきっと、その子を虜にするのはいつでも出来るのよ。
だから手の掛かる後輩である私の巣立ちを待ってから動く気なんだわっ!!


そうよ!そうに違いない!!思い込んだら真っしぐら。そんなキョーコはこれから蓮から離れるための準備をこっそり着々と進めていくようになったのだった。


(続く)


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あれ??全然進んでない?!(笑)
とりあえず次は蓮様目線にする予定です!!