本当は後日UPにするつもりだったんですが、皆さんからの続きをコールに負けて結構最短で続きUPしちゃいます(笑)
これって鬼切りって言うんだ!!って新しい発見でした(笑)

こちらの作品は蓮キョ☆メロキュン推進!「ラブコラボ研究所」の企画第六弾『しりとり』でございます♪

研究員の皆様は、リンクでのみ持ち帰り自由となっておりますので、どうぞお楽しみ下さい♪(リンクで紹介の際は、総合研究所のバナーを使っていただけるととても嬉しいです♪)

ちょっと砂糖の雨にご注意でございます。
注意報のみならず警報が発生するかも?!ってお話に……なる予定だったんですけどね?頭の中では…(笑)
もう少し甘くなりそうだったのですが文章力が追いつかず…!!
これが限界です!!

約10日前にアップした前編 と、お昼にUPした中編 をまだ読んでない方はそちらをお先に読んでからお楽しみください♪

それでは、お楽しみ下さいませ♪


*****


しりとりは愛の始まり《後編》


「唇に…お願いしますっ!」

真っ赤な顔でギュッと目を閉じたキョーコに蓮は目を見開いた。
目を瞑ったまま、プルプルと震えるキョーコの腰を引き寄せ、頬に手を添える。
ビクッと身を潜めたその姿に、蓮は目を細めて唇を引き結ぶと、キョーコにそっと顔を近づけて唇を押し当てた。

ちゅっという甘やかな音を残して離れた蓮の温もりに、目を瞬いたキョーコは、その目から大粒の涙をポロリと零した。

震えたキョーコは我慢できずに、蓮の膝から降りて逃げようとしたのだが、それは叶わなかった。

蓮の長くて逞しい腕に抱え込まれて、ギュッと抱き締められたのだ。

「離して下さいっ!!」

キョーコの顔は真っ赤に染まり、声は震えながらも少しだけ怒りを滲ませていた。

「離してっ!!離して下さいっ!!」

「嫌だ!!」

キョーコは暴れるが、蓮の腕はビクともしない。
キョーコは益々涙をボロボロと零した。

「何で…何でですかっ!!期待させて…気持ちを弄んで楽しいですか?!もう惨めになるだけなんで離して下さいっ!!こんな愚かな想いを抱いた後輩をこれ以上、側においておかないでくださいっ!!」

キョーコは期待したのだ。
罰ゲームとしてなら蓮からキスをもらえるかもしれないと。
手や腕、頬やまぶた、おでこに鼻…。いたるところに口づけられて、キョーコは少し寂しさを感じていた。
本当に欲しい場所はそこではないと思ってしまったのだ。

だから、つい、出来心で言ってしまった。

唇に…して欲しいと…。

愚かな考えだったと思う。浅ましい考えだったのだ。
自分なんかが、敦賀さんからキスをもらおうなんて、100万年早いのだ。そんなことを一瞬でも思ってしまった自分が愚かで恥ずかしかった。

期待いっぱいに目を閉じて、蓮が近付く気配に胸をドキドキと高鳴らせて、実際に蓮が触れたのは、唇の端っこだったのだ。

欲しかった場所に来なかった唇…。
避けられたキス…。

キョーコは一気に自分の発した言葉と、抱いてしまっていた浅ましい想いに恥じた。

ギュッと抱きしめてくる腕の中も、本来であれば安心する場所のはずなのに、今は心が乱されるばかりで、逃げ出したくて堪らない。
こんな時まで優しい先輩でいる蓮が、疎ましくも感じた。

「ごめんっ!!」

蓮の言葉が、キョーコの胸を更に抉る。

「ごめんっ!!罰ゲームでキスなんて…嫌だったんだっ!!」

「いいんですっ!!わかってます!!もういいですから、離して下さいっ!!放っておいて下さい!!」

「違うんだ。最上さんっ!聞いて…」

「何も聞くことなんてありません!!敦賀さんの言いたいことはわかりましたからっ!!もういいですっ!!こんな浅ましい想いに駈られた愚かな後輩を見逃して下さいっ!!」

離れたくて必死なキョーコは取り乱して中々言うことを聞いてくれない。
蓮はキョーコが身動き取れないくらい、頭を胸に抱え込み、強く強く抱き締めた。

腕の中で小刻みに震える体を包み込むと、キョーコが号泣してるのがわかった。

「敦賀さんは、残酷ですっ!!いくら私が対象外だからってこんな仕打ち酷いっ!!もう、離して下さい!!」

「最上さんっ…。」

ヒステリックに叫んでしまうのは大目にみて欲しい。ギュウっと抱き締められて、キョーコは胸が張り裂けそうなくらい苦しかった。

蓮が離してくれないことに諦めにも似た絶望を感じながら、ならばと蓮の胸元に顔を痛いくらい押し当てて埋める。

「君との初めてのキスを罰ゲームなんかでしたくなかったんだ!!罰ゲームだからキスしてくれたなんて君に思われるのは耐えられないから…。」

キョーコはもうどうしたらいいのかわからなかった。頭の中がぐちゃぐちゃで何も考えられない。
だから、蓮が何を言いたいのかも全くもって理解出来なかった。

「離して下さいっ!!!!」

「嫌だっ!!ちゃんと聞いて…。」

「聞きたくありません!!」

二人は抱きしめあったまま、言葉の押収を繰り返す。
拉致があかないと思った蓮は、キョーコの顎を上へ向けるとその目を覗き込もうとした。

しかし、その目は涙を次々に零すだけで、閉じたまま。

蓮はキョーコの涙を唇でそっと拭っていった。

「ううっ…ひっく…ひっく」

泣きながら、蓮の唇を避けるようにイヤイヤと首を振るキョーコの頬を捕まえて何度も何度も拭うと、キョーコが恨みがましい目で蓮を見上げた。今にもまた泣き出しそうな顔を見つめ返す蓮の顔も、泣きそうな顔をしていた。

「泣かないで…。君に泣かれたくないんだ。俺はずっと君の笑顔が見ていたいんだ。最上さん…聞いて…。」

蓮の辛そうな表情にキョーコは観念したのか、キュッと唇を引き結んでコクンと一度頷くと、暴れるのを辞めて、シュンと顔を俯せた。目を強く閉じて唇を引き結ぶその様は今にも死刑申告をされそうな表情だったが、蓮はそんなキョーコを今度は優しくそっと包むように抱き締めた。

「最上さん…俺は、他の誰でもない君が…好きなんだ。」

蓮の思いも寄らない言葉に、キョーコは蓮の腕のなかで目を大きく見開いた。

「え……?」

聞き間違いかと思ったキョーコは本気で首を傾げた。
今、蓮はなんと言ったのだろうか?

「唇にキスなんて…俺にとっては最高のご褒美だ。罰ゲームなんかじゃないよ。罰ゲームなんかにしたくない。キスする直前に浮かんだんだ。キスした後で、君が罰ゲームだったからしてくれたと思いこんでる姿が…!そんなの、耐えられなかった…!!愛しい君に悲しい顔をさせるのなんて耐えられなかったんだ!!」

「敦賀さん…?」

「信じて…最上さん…。俺は最上さんにキスするのが嫌だったんじゃない。むしろしたくてしたくて堪らないんだっ!!だけど…罰ゲームや演技でなんてしたくない。俺の本当の気持ちを、君に伝えてから交わすキスじゃないと意味がないんだ。」

ギュウっと抱きしめる蓮の腕が、少しだけ震えていることに気付いたキョーコは、蓮の真意を確かめるべく、しっかりと蓮の目を見つめた。

「でも、私は対象外だって…」

「対象外なんてとんでもないよ。俺はいつだって君が好きだとアピールしてたのに…。第一、俺は家っていうプライベート空間に、なんとも思ってない子を簡単に何度も上げたりしないよ。ご飯だって君の作ってくれたものだからいつだって美味しく食べれるんだ。」

「でも、敦賀さん言いました!!ダークムーンの打ち上げの時…君には何もしないって!!」

「あの時は、泣かれたら困るからって理由も言っただろう?君を泣かせたくなかったんだ。君が困ることをしたくなかった。」

蓮は今までみたどんな顔よりも悩まし気な顔をしてキョーコを見つめ返した。
そして、キョーコの右手を掴むと、そっと自身の左胸に当てさせた。

トクトクとなる蓮の心臓をキョーコは手のひらで感じながら、目は蓮からそらす事など出来なかった。
その目に囚われたかのようにただただ見つめ返す。

「好きだよ。最上さん…。君の事を心の底から愛してます。」

蓮の鼓動が言いながら早まっている事を感じた。

「君の答えを…聞かせて?」

キョーコはポロリと涙を零した。しかし、今度の涙は悲しみの涙では決してない。

蓮の目や鼓動、言葉の全てから、それが蓮の本心であることが伝わったからだった。

涙が零れていることに気付きながらも、キョーコはそっと微笑んだ。
泣き笑いな表情を見せると、一層早まる蓮の鼓動。

ーーーあぁ…。もう、ダメだわ。

「貴方が…好きです。」

キョーコの言葉に蓮の心臓が一瞬止まった。

「つ、敦賀さん?」

慌てたキョーコが声をかけると、呆然とした蓮の表情が、鼓動のリズムとともに、みるみる内に破顔に変わる。
泣きそうな顔で、嬉しそうにハニカムその顔には、朱色も混じっているようだった。

キョーコはその蓮の表情に目を見開いて、そして嬉しそうに笑った。

「ふふ。ふふふふふっ。」

「最上さん?」

突然笑いだしたキョーコに、蓮は困ったように笑う真意を問おうとした。
しかし、キョーコはそんなのお構いなしに、蓮の首にギュウっと飛び上がって抱き付いた。

「好きです…敦賀さんっ!!」

「…も、最上さん?!」

ガバリッと抱き付いたことで、蓮をソファに押し倒すようなかっこうになってしまったので、押し倒された蓮の方が狼狽えた。

「次は…ちゃんと、キス…してくれますか?」

「…うん。もちろんだよ。」

期待を籠めた目でキョーコが蓮を見ると、蓮の目が眩しいものを見るように愛おしそうに細められた。

キョーコが蓮の身体の上に乗っかり、キスを請うと蓮の手のひらが愛おしそうにキョーコの頬に触れる。

なでなでと撫でられてくすぐったさにキョーコが笑うと、クリンと位置を入れ替えられた。

今度はキョーコが天井を仰ぐ形になった。

ドキドキとお互いの心臓が高鳴っているのがわかる。

蓮の真剣な眼差しに、キョーコはすっと瞼を閉じた。

蓮の吐息を感じて胸が激しく脈打つ。期待と緊張が高まったところで唇の感触を感じたーーー。

「敦賀さん…?」

キョーコが、ぷくりと頬を膨れさせて呼び掛けると、蓮は嬉しそうにクスクスと笑った。

「ごめんごめん。こっちだったね?」

そう言って、先ほどと反対側の唇の端へとキスを落とされる。

「もうっ!!敦賀さんの意地悪っ!!もう知りませんっ!」

ぷいっとそっぽを向いたキョーコを見て、蓮は笑みを深める。

「最上さんが可愛すぎるのが悪いんだよ?」

「なんの屁理屈ですかっ。もうっ。」

「ほら、目をとじなきゃキス出来ないだろう?」

文句を言いながらも、キスされることは恥ずかしいのだろう、怒りながらも頬を赤らめる様が可愛らしくて、蓮は焦らすように唇以外の場所に次々とキスを落とす。

「ふふ。もぅ、くすぐったいです。」

そんな蓮の様子にキョーコの緊張も段々とほぐれて来た。
可愛らしい笑みを浮かべて肩を窄めるキョーコに蓮は愛おしくて堪らないとばかりにおデコに頬に口付ける。

「キョーコ…」

「っ!!」

不意に名前を呼ばれてドキンっと心臓が跳ねた。

「敦賀…さん…っ」

さらさらと髪を撫でる蓮に魅入られたかのように、キョーコは蓮を見つめ返した。

「キョーコ…」

優しく名を呼ばれてそっと近付く蓮の首に腕を回して、少しだけ引き寄せ目を閉じると、漸く待ち望んでいた感触を待ち望んでいた場所に感じた。

想像以上に甘くって溶けてしまいそうだと思いながらも、互いに求め続けた唇の感触に溺れるように夢中でキスを交わす。


しりとりは二人の愛の始まり。
それは二人だけの秘密の想い出。

・*:.。. .。.:*・゜゚・*


「敦賀さんっ!京子さんっ!!二人の馴れ初めを教えて下さいっ!!」

「馴れ初め…ですか?」

キョーコは、蓮をチラリと見上げた。
蓮もキョーコに視線を返すと、それだけでキョーコには伝わったようだ。

「そうですねぇ。しりとり…ですね?」

「そうだね。しりとり…だね?」

ふふ。と楽しそうに笑うキョーコと、それを愛おしそうに見つめる蓮もクスリと笑みを落とした。

「しりとり…ですか?」

婚約会見の席で微笑み合う蓮とキョーコ以外のもの達はその真意がわからず首を捻った。

「俺たちの始まりは、しりとりから…なんですよ。」

蓮は嬉しそうににっこりと笑った。



『ねぇねぇ、コーン!しりとりしようよ!!』

『いいよ。しりとりなら得意だから負けないよ?』

幼いあの頃の記憶も二人の脳裏に蘇る。

『いいもん!私も負けないもんっ!』

『クス。じゃあキョーコちゃんからどうぞ?』

『んーとねっ!!んーとねっ!!じゃあね、最初はやっぱり“し・り・と・り”!!』

幼い頃のキョーコの明るくて元気な声が明るい森に響いた…そんな懐かしい夏の日に想いを馳せる。

幸せそうに微笑む二人の姿に見惚れた記者たちは、インタビューも忘れて、只管そんな二人の写真を撮りまくった。

蓮とキョーコがしりとりをするきっかけとなった番組も蓮との特訓の成果なのか、キョーコは身につけていたショールとカーディガンを脱ぐだけでこれでもかというほど着込んでいた女芸人に圧勝していた。


キョーコと蓮の記者会見後、世間ではしりとりブームが巻き起こったのは、言うまでもないだろう。

しかし、それで恋愛まで発展したカップルが何組いたのかまでは定かではない。

何故しりとりで二人が結ばれることになったのか?
二人の仲睦まじい姿をみて、誰もが頭の中で首を傾げる。
そんな中…

「まさか、しりとりがきっかけになるなんて…。本当にわかりませんね。あの二人は…。」

「本当にね…。」

キョーコの一番の理解者である親友の奏江の呆れた声と、蓮の一番の理解者であるマネージャーの社が苦笑することをみるあたり、その真相を二人は知っているようだった。

「俺たちも試してみる?しりとり…。」

「私…ですか?」

「うん。君がよければ…。」

「まぁ、今は時間ありますし、少しなら…いいですよ?」

少しだけ頬を染めた奏江が、ぷいっと視線を逸らす。

「じゃあ、やっぱり始まりは“しりとり”かな?」

2人がその後どうなったのかは、それはまた別のお話。


END



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考えた時は結ばれた後のやりとりがもっと甘くなるはずだったんですけど、改めて文章の難しさを痛感しました!!

こちらのしりとり企画♪
ただいま参加者絶賛募集中でございます♪研究員の皆様!!遠慮せず参加して下さいませ♪

読み手さんのみなさまは、今後も研究員メンバーの作品をお楽しみ下さいね♪

下記より蓮キョのメロキュン第六弾しりとりをお楽しみくださいませ♪(10月5日現在までのアップ作品w)

※ここから下は魔人様のブログより引用させていただきましたw
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