おはようございます☆やっと書きたいシーンまで来れました…が、ここからはノープラン(笑)

キョーコへの謹慎をなしにしてしまった為、今や売れっ子のキョーコちゃんは仕事に行かねばならなくなったので、自由行動する時間は限られております。
うー。やっぱり謹慎にしておくべきだったかと若干後悔していたのです…が!!
昨日の夜、なんとかストーリーの全体像が浮かびまして…!!
よっしゃこれで行こうっ!ってストーリーがまとまったので、これからウキウキと書いて行きたいと思います~☆
やっと!やっと魔人様の罠の出口が見えてきたよぉぉぉ!!


ではでは、相変わらずまだ蓮様好きには見せられないかもしれないシーンですが、段々と読めるシーンになりつつあります。
最初ほどやきもきはしないかも?!

なんて思いつつ、続きアップしましたので、どうぞお楽しみ下さいませ~☆


*****



不安な夜 16


「お姉様~!!いらっしゃってたんですのね!!」

「マリアちゃん!!」

蓮の状況をテレビで見て居ても立ってもいられなくなったキョーコは、真相を確かめたくて内線でローリィに会いたいと伝えた。

間も無く手が空くというローリィを、通された応接室で緊張しながら待っていると そこにマリアが現れたのだ。

飛びついてきたマリアが心配そうにキョーコの顔を覗き込む。

「お姉様、貴島さんと付き合っているという噂は本当ですの?」

「もちろん違うわ。誤解なのよ。」

「でも…ではどうしてラブホテルなんかから二人で出ていらしたの?」

10歳になったばかりの少女の口から出たとは思えない言葉なのだが、キョーコもキョーコで良く理解していない為、普通に答える。

「あれは…昨日の雨で…」

「マリア…全くお前というやつは…」

キョーコが答えようとしたところで、呆れたような声がキョーコの背後から聞こえてキョーコの答えを遮るような形になった。
慌てて振り返ると、そこには騎士の格好をしたローリィが立って居る。
どうやら今のブームは中世のヨーロッパのようだ。

「もう遅いから早く寝なさい。セバス!マリアを…」

「はい。マリア様、こちらへ…」

「わかりましたわ。お姉様、今日は泊まられるんですわよね?明日お話聞かせて下さいね。」

にっこりと微笑むマリアに、キョーコも微笑み返す。

「えぇ、おやすみなさい。マリアちゃん。」

「おやすみなさいませ。お姉様。」

セバスチャンにつれられて出て行くマリアを見送って、ローリィが口を開いた。

「さて、最上君。私に聞きたいこととは何かね?」

「あの…つ、敦賀さんのことで…。」

キョーコが蓮の名前を出すと、ローリィは一瞬眉を顰め、葉巻に火をつけてふーっと息を吐き出した。

「ふむ。蓮のことで、何が聞きたいと?」

値踏みするようなローリィの視線に、キョーコの姿勢のいい背筋が更に伸びる。
ごくっと唾を飲み込むと、そんなローリィに挑むように、真っ直ぐに視線を投げかけた。

「敦賀さんが、仕事を次々と降りてると聞きました。本当なんでしょうか?」

「あぁ。本当だ。」

「そんなっ!敦賀さんに、何かあったということですか?!」

「まぁな。そういうことだ。」

「一体何が…」

「君が蓮の件を気にする理由がどこにある?君には関係のないことだろう。」

ローリィは厳しい口調でキョーコの言葉を遮った。

「で、でも…」

「蓮の問題が、君の今回の問題に何か関係があるとでも?」

「いえ…それはわかりませんが…」

「だったら君が気にする必要はないはずだ。」

「…………。」

「ただ単に、今のあいつは外に出せる状態じゃねぇってだけだよ。敦賀蓮はLME(ウチ)の看板なんだ。敦賀蓮になれん敦賀蓮なんぞ必要ねぇ。」

そういうローリィの言葉で、昼間に見た蓮の様子がキョーコの頭に浮かんだ。

いきなり貴島に殴り掛かった蓮の目と雰囲気にに恐怖を感じた。
蓮がいなくなってからも暫く震えが収まらないほどに。

確かにあれは世間にある敦賀蓮のイメージとはまるで違うものだろう。

では、何故?何が彼をあのようにしてしまったのだろう?

「敦賀さんは…どうして…。」

思わず呟いた言葉に、ローリィが深々と息を吐き出した。

「君は何故それを知りたい?」

「敦賀さんは…私の憧れなんです。誰よりも目標とする先輩なんです!」

キョーコは、ローリィの目をまっすぐに見て訴えた。
しかし、ローリィは暫くそんなキョーコの様子を眺めた後、残念そうに首を振った。

「すまんが…そんな理由なら教えられん。あいつを目標にしてる奴なんざこの世界には五万といる。そんな中で君だけに特別に教える必要性は感じられん。もう休みなさい。君は明日10時からスタジオ入りだろう?」

「…はい。」

「明日はセバスチャンを一緒に現場につける。色々と言われるかもしれんが、仕事は仕事だ。最後までやり通すんだな。」

「…はい。わかりました。」

「本当なら、暫く報道が落ち着くまで休ませたいとこだがな、君のドラマは今公開日ギリギリの撮りになっていると聞く。現場へ迷惑は掛けれないからな。」

「…はい。」

結局キョーコは、その日そのまま部屋へと帰された。
わかったことといえば、蓮が敦賀蓮を保てなくなっていると言う事。
数年前、カインの闇に引き摺られていた蓮の姿を思い出し、その姿と昼間の光景が重なる。

キョーコは天蓋付きベッドに横になるも、暫く眠れる気がしなかった。

ーーー敦賀さん…どうして…?

キョーコがベッドの上で膝を抱えて丸くなる。

ーーー 一体、貴方に何があったんですか…?

傷付いた蓮の顔が頭から離れない。
あの時、直ぐに蓮を追いかけていれば良かったとキョーコは今更ながら後悔していた。
胸の奥がぎゅうっと締め付けられるように痛み、ジリジリと焼ける感じがする。

自分の気持ちがバレることばかり怯えて、近寄らないようにしたのは自分だ。

だけど、カインの時に一人闇に怯える蓮の姿を見ていたキョーコは今、彼のそばにいたいと強く思った。
不安定な蓮の支えに自分如きがなれるとは思わないが、それでもこの身を犠牲にしてでも、蓮のそばにいたいという気持ちになっていた。

そうして、ギュッと目を瞑った時に漸く携帯の存在に気付いた。

ーーーそうだっ!!敦賀さんに連絡を…!!

「たしか…この辺にメモって…」

携帯が壊れていた為、アドレスも残っていない。しかし、手帳に蓮の番号を書き留めていたキョーコは、心臓を激しく動かしながら、蓮の番号にかけ始めた。

恐る恐る掛けて耳に当てる。
コール音の後に響いたのは、無情にも「番号をお確かめの上お掛け直し下さい。」という無機質な女性の声だけだった。


(続く)

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今後への期待を込めて拍手お願いします☆

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風月がこのお話の中でどうしても書きたかったのはここ☆
キョーコちゃんの不安な夜です( *´艸`)
蓮様だけが不安な夜を過ごすなんて不公平だっ!と思った風月は、キョーコちゃんにも不安な夜を過ごしてもらってからのハピエンしか浮かびませんでした(笑)
ここにくるまでにどれだけ話数使ってんだって話なんですけど、持って来れて良かったです☆

ここまで書いて漸くラストまでの流れが閃いたので、後は楽しんで書くだけですね☆
お楽しみに~♪

お楽しみ頂けてれば幸いです☆


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